新宿少数民族の声

国際ビジネスに長年携わった経験を活かして世相を論じる。

ACLで浦和が優勝した

2017-11-26 11:23:10 | コラム
正義は勝つ:

大仰な見出しとなったが、偽らざる実感である。昨25日に浦和で行われたこのアジアチャンピオンリーグ(ACL)の決勝戦の試合は浦和がサウデイアラビアの「アルヒラル」を苦しみながら見事に1対0で押しのけ、2戦合計の2対1で優勝したのは本当に結構なことだった。体調の不備から抜け出してのブログ復帰は27日からと予告はいていたが、この観戦記だけは外せないかと敢えて手がけてみる次第だ。頭の回転と指の動きが何処まで合うのかは不安だが。

私は以前から中近東、と言うかイスラム教圏の諸国のサッカーは、常に小汚い反則に採られそうで採られない行動を繰り返すし、本当に当たっても当たられていなくともピッチに倒れ込んで悶絶しそうな動作が時間稼ぎをする悪質さが余り好ましくないと、イヤ本音で言えば嫌いだと言い続けてきた。ところが昨夜のアルヒラルは実質的にサウデイアラビア代表テイームだったという沽券にかけても勝たない訳に行かなかったのか、「大汚いサッカー」に終始したのは、折角のACLのチャンピオンを決めるには相応しくない粗雑な内容にも見えたのは残念だった。

私の24日からの閃きでは「浦和が勝ち抜ける」と出ていたので、それを如何にして達成するかに興味と関心を持って見ていた。言うなれば「大汚い」と「フェアープレー賞受賞の常連」との対決だった。それにしても、2度の目の対戦だったにもせよ、浦和は善くぞその相手の(嘗てのオーストラリアや韓国をも凌ぐ乱暴且つ危険な当たり方をしてくるアルヒラルの)サッカーに耐えて守り切ったものと賞賛しておきたい。その精神力も立派なものだったと思う。

私の目にはアルヒラルたあのような乱暴な当たりをしてきて、浦和も負けじと当たって行っていては、イエローカードが多く出されるのは必定で、何れかは赤いカードになるだろうとしか見えない試合運びだった。主審がアジア随一と称されている人だとアナウンサーが言うので、「その人の判定に賭けるしかないな」と思ってみていた。ところが、いきなりイエローカードを出されたのが浦和の宇賀神となって些か不安になったのは確かだった。

試合の内容である。負けたアルヒラルは恐らく「日本の清く正しく美しいサッカーには、あの当たりで行くのが重要な戦術だと思ったのではないか」との戦略を立ててきたのかと思わせるほど、体の大きさの違いの活用を図っていたのかも知れない。しかし、浦和は良く耐えていたし、宇賀神以外にも確か3人ほどカードを出されるほど当たり返していった。その結果がどうか、アナウンサーがエースと呼ぶ#77のカルビンが後半の途中で交代したのは、明らかに当たり負けであり、所謂「壊された」のではなかったか。

私はイスラム教に言う「目には目、歯には歯」というような試合は好ましくはないと思うが、昨夜のような展開になっては否定は出来ない浦和の当たり方は避けて通れなかったと思う。あのままにやられ放題では、彼らが図に乗ってしまうからだ。浦和の当たり方にはアルヒラルのように最初から悪意を以て当たっていくのではなく、止むに止まれず当たったのあると善意で解釈しておく。結果的には累積2枚での退場者はアルヒラルから出て、10人になった後での失点だったのだから、自ら墓穴を掘った結果になったのである。

技術的には余り見るべきところがなかった試合で、浦和は未だ足長族の欧米人(中近東勢もその中に入れるべきだろう)との試合に慣れていなかったようで、実に頻繁に「通るはずだ」と思って蹴ったパスが引っかかっている場面が多過ぎた。それだけではなく、パスの意図が読まれ過ぎていたのも目立った。要反省だろう。短足を如何にして補うかを考えておかないと、この先本戦に出ればまた同じ問題で悩むのは必定だから。

シュート力の弱さというか思い切りの悪さも、私の目には明らかに見えた。前半開始早々に長沢に2度も決められそうな場面があったが、思い切りの悪さと蹴る足の選択がおかしかったのが残念だった。あの決勝点となったラファエルの思い切りの良さを見習うべきではないか。詳説は避けるが、左サイドにいて左足で蹴ってはどうしても弱くなるし、前が空かなくなるものなのだ。この問題は技術力ではなく育ちの問題で、子供の頃にそういう理論を叩き込まれていなかったからだと思う。

アルヒラルだ。アナウンサーは如何にも彼らが上手かったかのように言っていると聞こえた。私はそうは思わない。間違っているかも知れないが、「浦和は彼らに決定的な形を取るだけの力はないと見て、中盤は勝手にやらせて置いて、何とかゴールに近くなったところで防げるか、防いでいこう」という戦法で来たのだと思っていた。確かに保有率(フットボールで言う time of possession)ではアルヒラルは60%を超えていたが、結果的には無得点だったではないか。

私には彼らの中盤での寄せの速さ、競り合いの強さと、所謂「セカンドボール」の獲得率の高さは素晴らしいとは見えたが、如何にも弱い方に見えた浦和が勝った事実をどう評価するのか。決勝戦ともなれば、双方の頭に血が上って乱戦になるのは仕方がないとしても、アルヒラルのあの試合振りは見苦しかったし、質が低すぎた。

浦和には言い過ぎかも知れないが、誰も傑出した者がいなかったと見た。それでも全員が一所懸命に自分に与えられて役割を果たしていけば、色々な不利な点を補ってかれるものだと立証したのは立派だったし、偉かったと褒めておきたい。本選での健闘を祈るが、最後に一言本心を言えせて貰えば「もう好い加減にFIFAはイスラム教圏の諸国をアジアに押しつけるのを辞めて、本来の同じ人種であり、根は同じ宗教を持つヨーロッパに入れるか、独立の地域にして貰いたい」と心から願っている。

あらためて「善くぞ勝ってくれた」と浦和の健闘を称えたい。お陰様で良く眠れた。有り難う。