◻️129『岡山の今昔』久米郡(三咲町)

2019-09-11 22:16:41 | Weblog

129『岡山の今昔』久米郡(三咲町)

 久米郡の美咲町(みさきちょう)は、2005年3月に中央町、旭町、柵原町が合併して誕生した。この中の旧柵原町には、かつて、あの名高い柵原鉱山が稼働していた。そもそもは、1882年(明治15年)に硫化鉄鉱(黄鉄鉱ともいい、鉄と硫黄が含まれる)が発見された。その後開業し、最盛期には約80万トンの年間採掘量を誇っていた。坑道の中を進んだ切りはで、労働者の血と汗がながれていた。

 その後の1991年、鉱山は廃坑となる。片上鉄道も廃線となる。もはや、多くの労働者はこの地にふみとどまることができなくなった。新たなしごとを探さねばならない。

 さらに10年後の2002年になって、その坑道は地域住民の健康を支える、運動施設に成り代わった。ほかにも、農業に活用が可能ときく、そういうことなら、まさに、変身そして復活である。
 そんな美咲町に至るには、大まかに、南からと北からの道があるとしよう。そこで今は、そのうちの公共交通路を考えてみよう。そういえば、2018年の新聞に、こんな記事が載った。
 「津山市は4日、市と鏡野町を結ぶ「石越・奥津線」と、美咲町を結ぶ「高下線」の2線が10月から減便となることを報告した。(中略)
 ともに中鉄北部バスの路線で、石越・奥津線が1日17便、高下線は同14便を運行。10月1日から両路線とも、津山発が1便、津山着が2便減便となる。
 市経済政策課によると、両路線は自治体間を結ぶ主要路線として国の補助対象となっていたが、2017年に基準となる輸送量の算定が厳格化され、計約1千万円が受けられなくなった。このため、市や両町、運行業者で今年1月から協議し、8月にまとまった。
 一般質問ではこのほか、市内を運行するコミュニティバス「ごんごバス」のうち、利用者が減少している「東循環線」について、車両老朽化が影響しているとして、来年度から車両3台を更新する方針を表明した。(有国由花)」(山陽新聞、2018年9月5日付け)

 

(続く)

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★★☆★☆★☆★☆★☆★☆