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独自開発のテクニカル指標で株式市場の先行きを読む!

明日のモニタリング銘柄(3.16.09)

2009-03-15 12:40:07 | 明日のモニタリング銘柄
明日、3月16日(月)のモニタリング銘柄です。

今日は所用があり、あまり時間がありませんので、特にOSC面で低位での押され過ぎがひどい銘柄だけをピックアップしておきます。 ( )内は金曜日の安値。%はOSC値と前日比。

1.2685ポイント(4130円)34%(-6%)
2.5566中央電気工業(439円)29%(-6%)
3.2413ソネット・エムスリー(258500円)18%(-2%)
4.5440共英製鋼(1679円)26%(-7%)
5.4661オリエンタルランド(6100円)26%(-10%)
6.5713住友金属鉱山(888円)32%(-8%)
7.3333あさひ(1570円)39%(-10%)
8.5563日本電工(192円)21%(-7%)

以上です。

内需系銘柄に切り返しの動きが見られるのと、押されっぱなしだった新興主力銘柄が軒並み切り返しているのが目立ちます。

明日の地合としては日経平均が再度25日線を割り込むのかどうかに注目。
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デリバティブ総額などから読み取る世界経済の現状

2009-03-15 09:35:41 | 金融全般
株式市場は、シティやバンカメ、そしてJPモルガンチェースまでが口を揃えて、今年のビジネスは黒字だと宣言したり、時価会計の見直しが遡上に上ったり、米政府の銀行国有化はないとの発言で、強気に傾きかけております。

しかし、実体経済や信用収縮の過程をマクロで眺めなければ、これらの発言のままに市場が回復していくのかどうかは予断を許さないことは明らかです。

ここに国際決済銀行がまとめた1つの統計があります。それは2008年6月段階での世界のディリバティブの総額です。それによると、

・デリバティブ取引総額:683.725T$(約6京8千兆円)
 
 -Foreign Exchange Contract(9.2%)
 -Interest Rate Contract(67%)
 -Equity-linked Contract(1.7%)
 -Commodity Contract(1.9%)
 -Credit Default Swaps(8.4%)
 -Unallocated(12%)

一方、少しデータは古いのですが、マッキンゼーがこの3月2日に発表しているデータ(下のチャート)では、下記のようになっております。

・世界の金融資産総額(2007年末):196T$(1京9600兆円)

 -Equity Securities(33%)
 -Private Debt Securities(26%)
 -Government Debt Securities(14%)
 -Bank Deposits(27%)

(参考)世界のGDP(2007年):55T$(5500兆円)

ここで、簡単な計算をしてみましょう。最初のデリバティブ総額のたったの2%程度が損失したとすると、14T$(1400兆円)の損失となります。また、マッキンゼーの世界の資産総額のうち、上の2つの項目の損失額が10%に達しているとすると11.6T$(1160兆円)の損失となります。

2007年末以降、世界の株式の時価総額の下落だけでも、恐らく30T$(3000兆円)にも達している筈ですので、金融機関が被った上記の損失額1200兆円程度は、既に確定済みと考えることができます。

それに対して米国の銀行の自己資本合計は1.6T$(160兆円)です。政府資金の200兆円は注入確定済ですので、足しても360兆円にしかなりません。欧州銀行も同等の自己資本額がありますので、同様な額の各国の政府注入分を足しても、合計で約700兆円にしかなりません。

後、5T$(500兆円)程度はどうしても足りません。

なお、重要な事実が上記の試算には忘れられております。

それは、金融機関の損失額は、これで打ち止めでは決してないことです。まず、住宅価格の下落が止まっておりません。それに実体経済の悪化からクレジットカードの延滞率の向上や、失業者増による商業用不動産の今後の急激な下落からくる損失額を見込む必要があります。アメリカの失業率は12%まで上昇すると言われております。住宅価格は後少なくとも10-15%程度の下落は見込まれます。

これで一体全体、どうやって欧米の金融機関を黒字に持って行けるのでしょうか?

どう見ても、今の株高は3月期決算を控えての株高演出のようにしか見えません。アメリカもこれ以上の公的資金の注入は政府財政面(国債発行の限度)から出来ません。

重篤な病で言うと、寛解期に相当するのが今の株高ではないかと思っております。
コメント (1)
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