【掲載日:平成24年7月10日】
年月も いまだ経なくに 明日香川 瀬々ゆ渡しし 石橋もなし
自然風物 詠む歌中に
人の生活の 関わり歌が
明日香故郷 偲びの歌や
湧水巡る 暮らしの場面
琴に託した 妻偲び歌
清き瀬に 千鳥妻呼び 山の際に 霞立つらむ 神奈備の里
《この季節 千鳥連れ呼び 山間は 霧立つやろか 神奈備里は》
―作者未詳―(巻七・一一二五)
年月も いまだ経なくに 明日香川 瀬々ゆ渡しし 石橋もなし
《そんなにも 経っとらんのに 明日香川 瀬渡し石の 橋もう無いわ》
―作者未詳―(巻七・一一二六)
落ち激つ 走井水の 清くあれば 置きては我れは 行きかてぬかも
《迸る 流れ湧き水 偉ろ清い わしこれ置いて 去くこと出来ん》
―作者未詳―(巻七・一一二七)
馬酔木なす 栄えし君が 掘りし井の 石井の水は 飲めど飽かぬかも
《馬酔木花 羽振りのあんた 掘った井戸 湧き出る水は 偉ろ美味しいで》
―作者未詳―(巻七・一一二八)
琴取れば 嘆き先立つ けだしくも 琴の下樋に 妻や隠れる
《琴取ると 嘆き先来る もしかして 琴の胴の中 お前居るんか》
―作者未詳―(巻七・一一二九)
(妻を亡くした男の歌か)
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