NMH

2018-02-05 17:13:36 | 日記
日劇が営業を終了し85年の歴史に幕を閉じたというニュース

あれ?日劇は1981年になくなったのでは

と思ったら

日本劇場の跡地に作られたマリオンの映画館に日劇の名前が残っていた

その映画館も閉館して日比谷の再開発に新たなビルができるのだとか

日劇といえば私にとっては行くことのできなかったウェスタンカーニバル

ロックとロカビリーのお祭りでもあり

地方の女学生はただ指をくわえて雑誌の情報を見るばかりだった

そのウェスタンカーニバルも衰退し

日劇ビルと隣の朝日新聞ビルが取り壊されてマリオンになった
        

都会はこうして連続性のない変化をする

ある日大資本が地面を掘り返して大工事をして町を作り替える

本当に成熟した街とは連続性のある変化を個人サイズで徐々に遂げるものだ

ところでワタクシ

ウェスタンカーニバルには行けなかったが

日劇五階のミュージックホールには行ったことがある

ストリップではないのだが

男性を喜ばせるようなダンサーの踊りと合間のコミックショーがあり

女性客は入りづらい

そんな場所に入ったのは

蘭千子という海外から帰国したダンサーが素晴らしいという記事を見て
        

ぜひ見たいと思って東大の先生に連れて行ってもらった

先生は演劇翻訳の大家でもあり

日劇へは顔パスでみんなが頭を下げていた

「石井さん、楽屋へ行きますか」と言ってくださったが

あわてて首を振った

踊り子たちの支度している楽屋なんて圧倒されて口もきけない

蘭千子の舞台はすばらしかったけれど

その後の活躍へは続かなかった

日劇ミュージックホールの稀有な文化

それはもう平成や次の時代には受け継がれなくて

ただ歴史の記録にされるのみ