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JRはボッタクリ?

2006-05-24 | 鉄道[首都圏・JR]
MAKIKYUは昨日彩の国さいたまへ。
かつて埼玉県内に出向く事が非常に多かった時期もありましたが、最近埼玉へ出向く機会は減少しており、それも埼玉自体への用事となると…

この方面へ仕事で行く事も少ない上に、私用で行く所もあまりないので、年に数回が良い所です。

しかし昨日は用事で埼玉県内を2箇所も廻る事になり1つ目は指扇[Sashiougi]という所で、大宮市と言いたい所ですが、現在はさいたま市西区と言う聞きなれない名前に変わっています。

そしてもう1箇所は川口市内、といっても目的地は蕨[Warabi]か西川口から国際興業のバスに乗って行く所で、MAKIKYUがこの国際興業バスに乗るのも今年になってから初めてです。

という事で、今回出向く場所はどちらも最寄り駅がJR(東日本)の路線になる訳ですが、馬鹿げた事に2箇所ともマトモに切符を買うと損する所で、以下にその実例を示します。

[上段が所定運賃、下段は途中下車した場合。( )内は乗換駅<改札を出ない>です]

[往路](JR部分のみ)
東松戸~(南浦和)~(大宮)~指扇→820円
東松戸~(南浦和)~浦和~(大宮)~指扇→540円+230円=770円

[復路](JR部分のみ)
西川口~(日暮里)~松戸→450円
西川口~(日暮里)~三河島~松戸→210円+210円=420円

上記の様に、往路で浦和、復路で三河島で一旦途中下車し、再度切符を買う(あるいはSuicaやICOCAで再入場する)事で、前者は50円、後者は30円、それぞれ得をしています。
(得というより、マトモに買うと損するだけですが…)

これは非常に馬鹿げた話で、大した金額ではないとはいえ、こんな事で余計な金を取られるのも尺に触るので、MAKIKYUは実際に浦和や三河島で一旦下車し、後の電車で目的地へ向かいました。

こんなのアリ?と思う方もいらっしゃるかと思いますが、JRではこの様な事がよくあります。

これはJRの運賃制度に問題がある為で、JRの運賃はキロ数に応じて運賃を算出しているのですが、例えば本州3社幹線で10~15㎞の場合230円(電車特定区間では210円)に対し、25~30㎞が480円(電車特定区間では450円)といったいびつな設定になっている事が諸悪の根源で、実際に今回の復路はこの例の通りとなっています。

しかもこの様な酷い話は極一部ではなく、JRの380円以上の区間ではかなりの確率で存在します。

またJRでは更に酷い話として、特定運賃を設けている区間があり、私鉄と競合している線区では競合区間のみを安くして、それ以外は…という事もあります。

この特定運賃の有名な区間としては、首都圏では品川~横浜、新宿~高尾、上野~成田等があり、以下にその代表的事例を挙げておきます。

品川~洋光台→620円
品川~横浜~洋光台→280円+210円=490円

新宿~相模湖→950円
新宿~高尾~相模湖→540円+190円=730円
*この事例では、新宿~高尾で京王線(350円)を使うと更に190円安くなります。

このボッタクリに対応する手段としては、近距離の普通乗車券(あるいはSuica・ICOCA)の場合、途中下車で対応するしかありません。仮に先程の復路の事例で、西川口駅から210円の乗車券を購入し、松戸駅で三河島駅からの210円分を別途支払おうとしても、差額精算で240円徴収されてしまいます。

ただし回数券や定期券となると話は別で、これらの場合は、券面の駅からの運賃が別途徴収となりますので、仮に西川口~三河島の回数券を利用して松戸駅で精算する場合、三河島~松戸の210円を支払うだけで済みます。

回数券の場合は普段利用する頻度が高くなくても、区間によってはチケットショップ等でバラ売りしている事もありますので、これを活用する方法もあり、実際首都圏とは話が変わりますが、名古屋~岐阜の回数券を利用して大垣まで行くと所定より…と言う案内を出していた店を見た事もあります。
(首都圏でも品川~横浜や品川・新宿~山手線内[店によって着駅は異なる]等の回数券はよくバラ売りされており、利用価値大です)

また通勤定期券の場合、普段利用するにも区間が限られるので、何処でもという訳には行きませんが、場合によっては途中駅で区間分割して購入した方が安いと言うケースもあります。

ただしSuica定期券で2区間以上を組み込む事は不可能(ICOCA定期券では2区間までは可能)で、磁気定期券利用でも改札口での2枚一括投入が出来ない(有人窓口利用)など、意図的に1枚の定期で乗せようとしていますので、多少手間がかかると言う難点があります。
(通学定期券の場合は、原則として自宅~学校の最寄り駅間での発売となっていますので分割購入は不可です)

また首都圏ではJR以外に、東武や京急でも途中下車で安くなる事例はあり、東武の場合は120㎞以上の場合のみ(浅草~伊勢崎・宇都宮でも120㎞以下です)なので殆ど当てはまらないのですが、京急の羽田空港発着となるものや、比較的遠距離利用となるもの(690円以上)にもボッタクリが結構存在しますので、以下に代表的事例を挙げておきます。

品川~羽田空港→400円
品川~天空橋~羽田空港→230円+150円=380円

品川~京急久里浜→760円
品川~横浜~京急久里浜→290円+410円=700円
*この事例では、品川~横浜間でJR(280円)を利用すると更に10円安くなります。

この様にJRや京急では、乗客を欺くボッタクリとも言える酷い運賃設定行われています。特にJRはかなり多数の区間に及んでおり、この事を知らずに運賃を余計に払っている方も大勢いると思われますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は大丈夫でしょうか?


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
連続性の価値 (6994)
2006-05-24 18:39:51
途中下車再度入場の方が安い場合があるけど、着席機会やシームレスをカネで買っているのだと私だったら割り切ってしまいます。

あと管理人さん、余談ですが、MLN91の運転日大削減という説が流れています。
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Re:連続性の価値 (MAKIKYU)
2006-05-24 18:46:48
確かに着席機会となると…区間によっては価値があるかと。

それに途中下車すると次が…という路線ではこの高くても止む無しと言う事もありますので…。

ただ新宿~相模湖や品川~洋光台の回数券を購入する気にはなれません。
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途中下車 (ダイジ)
2006-05-24 18:49:45
 JRの運賃がこうなってしまう原因には、距離が長くなるにつれて金額上昇が大きくなってしまっていること。1区間の上昇額が1区間から2区間であれば40円(本州幹線区間の場合)なのに対し、90kmまでの区間からその次の区間の場合なんと170円も変わってしまうんですから。それゆえ、途中下車したほうが安くなってしまうというケースが出てくるようです。

 また、JRの場合は大都市近郊区間を除いて、100kmを超える区間については有効期間内であれば途中下車が何回でもできるという制度もあってなのかもしれません。

 ちなみにその制度利用して、私GWに旅をしました。大阪~東京間を約2000km、7日間かけて。
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Re:途中下車 (MAKIKYU)
2006-05-24 19:22:21
ダイジ様こんにちは。

JRの運賃制度は色々複雑で、よく調べておかないと痛い目にあってしまいますね。こちらがJRで長距離を利用する時は青春18きっぷ利用が多く、この場合はあまり細かい事を考えなくても良いのですが、普通に購入する場合は、目的駅の手前まで購入して精算(100㎞以上は着駅から別途収受)したり、目的駅より先の同運賃の駅まで購入したりと、状況に応じて対処しています。

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