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JR東日本 キハE130形100番台~久留里線で走り始めた通勤型気動車

2013-01-05 | 鉄道[首都圏・JR]

今は冬の青春18きっぷシーズン、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、青春18きっぷを利用して小旅行を楽しまれている方も居られるかと思いますが、MAKIKYUは昨年末青春18きっぷを利用し、日帰りで房総半島へ出向いたものでした。

その際には房総半島のJR線では唯一の非電化線区としても知られる久留里線にも乗車しているのですが、久留里線は先月車両入れ替えが実施されています。

新たに導入された車両は、既に水郡線で運用しているキハE130系列で、単行運転可能な両運転台車のキハE130形1種類のみとなっています。


外観は水郡線とは装い(カラーテープ)が異なるほか、トイレ設置が省略されているために、窓配置が若干異なっているのが特徴で、設備面の差異もあって水郡線で活躍中の車両の続番ではなく、100番台として番台区分されています。

水郡線で活躍する車両との大きな違いは、久留里線は全区間を乗り通しても1時間程度、旅客の平均乗車距離も短い事が影響してか、先代の気動車と同様にオールロングシートの「通勤型仕様」になっているほか、先述の通りトイレ設置が省略されている事(先代車両の一部は設置されていたものの閉鎖して運用)が大きな特徴と言えます。

行先表示は3色LEDを用いており、定期運行の全列車が普通列車で、特に色分けなどの必然性に乏しい事などを踏まえると、妥当な選択という気がします。

 
LEDによる側面行先表示は行先表示のみのパターンと、久留里線の線名と行先の2段表示になる2パターンが存在し、どちらの場合も日本語と英語の2ヶ国語交互表示となります。

キハE130形100番台は基本的に久留里線のみの運用で、近隣に類似する車両も存在しない事などを踏まえると、個人的には行先表示のみを大きく表示するか、交互表示なしで行先の2ヶ国語同時表示にした方が…と感じたもので、どうしても路線名を案内したいのであれば、行先表示脇に「久留里線」と記したステッカーでも貼っておいた方が良い気がします。

車内は如何にも「JR東日本」の車両と言う雰囲気ながらも、暖色系の床材・座席モケットや、黄色く塗られた客ドア、ロングシートの座席が片持ち式でない点などは、水郡線で活躍中の同形車と大差ない印象を受けます。


つり革も優先席付近こそ最近JR東日本で増殖しているタイプであるものの、それ以外は奇抜な印象の黒い吊り輪ではなく、三角形の一般的なタイプとなっている点は、個人的には評価できる気がします。

最新型車両だけあり、運賃表示器は最近路線バスなどで採用事例が増えており、JRのワンマン列車でもボチボチ採用されている2分割画面のLCDモニターが設置されています。

車掌乗務列車(現段階では全列車)でも駅名・行先案内などでこのモニターを活用していたのは、ワンマン列車以外ではモニターを電源OFFとする事例も散見される事を踏まえると、活用可能な設備を有効に活用しているという点では好感が持てます。


しかしながら水郡線車両と設計を共通化したためなのか、LCDモニターの下部にはLED文字案内表示装置が設置されており、LCDモニターを設置している限りは、こんなものは全く必要ない気がしますし、おまけに運行中も全く使用していない状況でした。

キハE130形100番台は、久留里線の居住性向上や完全冷房化などのサービス向上だけでなく、一部列車の両数削減やワンマン運転化などの合理化も目的として導入した車両ですが、それにも関わらず如何にも無用の長物としか言いようがないLED表示器を飾りの如く取り付けて、余計な装備に無駄使いしている点は理解に苦しみます。

またホリデーパスから改編された「休日おでかけパス」の通用範囲にも含まれ、これから観光客誘致にも力を…という割には、観光客向けの要素には乏しい車両とも感じたものです。

通勤通学などで用いる事も踏まえると、「通勤型」ならではの設備などで大きく手を加えるのは難しいかと思いますが、各車両共に車番以外は目だった異が見受けられず、個性に乏しい状況などは、今後烏山線で運行している七福神列車などの様な改善策を実行する余地があるのでは…と感じたものでした。



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4 コメント

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完全な新車が…… (開運Skyliner)
2013-01-15 23:36:26
年が開けて初めてコメントします。先ずは新年明けましておめでとうございます。
久留里線にとうとう完全な新車が入って貴重な国鉄形であるキハ30形が引退しましたよね!まぁ、いすみ鉄道での動態保存が決まっており、キハ52との組み合わせが早く見たいですね。
それにしても、本線である内房線が京浜東北線のお下がりの209系が使われているのに対して、支線でしかも非電化路線の久留里線が完全な新車とは何とも皮肉ですよね。
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特殊な路線だけに… (MAKIKYU)
2013-01-20 11:10:51
開運Skyliner様こんにちは。

キハ30形は現在の形式名こそ異なるものの、色々手を加えながらも細々と活躍している車両が関東鉄道で活躍中、首都圏在住ならその気になれば比較的乗車しやすい車両ですので、久留里線→いすみ鉄道譲渡車両に比べて注目度が低い様に感じられるこちらにも注目したいものです。

また久留里線に異例の新車導入となった背景には、他路線に比べて輸送密度の低い非電化線区である上に、今後ワンマン運転を実施、設備的にも通勤型仕様車両となると、他線からの妥当な転用車両が存在しない事も大きいかと思います。

トイレ付きセミクロスシート車で、片開き2ドアのキハ110系列を捻出転用→他路線にキハE120系列導入でも何とかなる路線とは感じますが、これだと他路線との兼ね合いで却ってコスト増となり、線区特性にも合わない気がしますので、多少滑稽に見えても経営面で最善と判断されたのかもしれませんね。
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Unknown (Unknown)
2013-07-17 05:35:33
久留里線のキハE130系と同じ列車を関東鉄道常総線で走らせたらいいと思う。
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今度からHN記入をお願いします (MAKIKYU)
2013-07-17 13:34:07
こんにちは、今度からHN記入をお願い致します。

ところで関東鉄道へのキハE130系列導入ですが、現在同系とは別タイプの新型気動車を順次導入している状況ですので、個人的には導入可能性はかなり低いと推測しています。

ただ3扉の通勤型仕様でワンマン対応と、スペック的には類似しており、状況次第ではキハE130系列ベース車をはじめ、ステンレス車導入を行うのも悪くない気がします。

色々手を加えているとは言えども、2000番台を除く自動ブレーキ車などは、車齢などを踏まえるとそう遠くない時期に取り替えられても不思議ではない気がしますので…
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