MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

JR西日本・キハ52 156号車~首都圏色を纏う古参気動車

2009-02-01 | 鉄道[北陸]

 

先日「MAKIKYUのページ」では、北陸本線の普通列車で活躍する475系リバイバル塗装車に関して取り上げましたが、MAKIKYUが先月中頃にこの車両に糸魚川まで乗車した後は大糸線に乗り換え、その際に乗車した車両がキハ52 156号車です。

現在新潟県と長野県に跨る大糸線のJR西日本管轄区間は、列車本数も数える程、挙句の果てに昼間時間帯はJR西日本のローカル線恒例とも言える特定日運休(代替輸送なし)列車まで存在する閑散区間ですので、当然ながら非電化区間で気動車が活躍しています。

同区間は基本的に全列車が1両のみで運行という事もあって、車両配置は3両のみで、その内2両が営業に充当される状況(そのため稀に他線区の車両が借り入れられる事もある様です)ですが、3両の配置車両は全てキハ52形と呼ばれる古参気動車となっています。

キハ52形は古い車両を永く使い続ける傾向が強いJR西日本でも、現在同社のキハ52形運行路線は大糸線のみという有様ですので、その存在自体が希少な上に、基本的に全列車がこの形式のみで運転される路線は国内各地のJR線を探しても他に類がありません。

しかもキハ52形の同系車両で、JR線上からは既に姿を消しているキハ20形(外見は類似していますが、エンジン1機搭載(キハ52形は2機)で車体長が一回り短い車両です)も未だに地方私鉄で活躍している路線はありますが、これも既に主力とは言えない状況ですので、ほぼ確実にキハ52形に乗車できる大糸線は希少な存在です。

その上大糸線で活躍するキハ52形は、越美北線から転配されてから近年まで、白と緑色の越美北線カラーを纏っていたのですが、現在は3両全てが昔の装いを再現したリバイバル塗装車となっています。

リバイバル塗装は3両全てが異なる装いですので、大糸線に乗車した際にどの塗装の車両がやって来るのかも楽しみですが、MAKIKYUが乗車したキハ52 156号車はタラコ色の通称「首都圏色」と呼ばれる装いで、こんな車両に乗車するのは一昨年島原鉄道(キハ2008号車:首都圏色の元国鉄キハ20形(該当記事はこちらをクリック)で、残念ながら昨年の南目線廃止と共に運用離脱しています)に乗車して以来…と感じたものでした。

また大糸線用のキハ52形は、運賃箱や整理券発行機、運賃表示器取り付けなどのワンマン化改造や、冷房装置(簡易型)の取り付けなど、現代のニーズに見合う改造を施され、トイレ撤去(運行距離や乗車時間を考えると、トイレなしでもさほど支障ない状況です)も行われていますが、エンジンも換装されず、車内も大規模な改装はされずに国鉄時代からの原型をよく留めています。

そのため見た目だけでなく、乗車した際も古参気動車ならではの走行音や車内の雰囲気を楽しめますが、MAKIKYUが乗車した126号車はプレスドアでない事は少々惜しいと感じたものです。
(それでもドアはペンキ塗りで充分古風な印象ですので贅沢過ぎる話ですが、大糸線には未だにプレスドアのキハ52形も存在しています)

ただ同じ新潟県内を拠点に活躍し、MAKIKYUも昨年秋に乗車する機会があった他所のキハ52形(代替車両の導入でそろそろ全面引退ですが…)に比べると、それでも非常に魅力ある存在と感じたもので、現代ローカル線の象徴とも言えるワンマン運転も、ワンマン放送に音声合成装置ではなく、今でもテープを用いている点も注目です。

しかし大糸線のJR西日本管轄区間は、険しい山中を走る路線だけに、比較的近年台風によって壊滅的な被害を受け、一部区間の長期運休を強いられた事もありますし、MAKIKYUが乗車した日も、乗車する列車こそほぼ平常通りの運行でしたが、大雪の影響で一部列車が除雪のために計画運休(バス代行)になっている有様でした。

また乗車した列車も降雪状況を把握する為に、保線関係者が最前部に添乗する状況でしたので、車窓や走行車両は非常に魅力的ですが、今の時期の訪問は残念ながら…という事も有り得ますので、この点は要注意です。

写真は糸魚川駅停車中のキハ52 156号車と、その車内の様子です。


(お断り)通常の運行区間は新潟県~長野県内ですが、JR西日本北陸地区おける運行列車と言う事もあり、例外的に「北陸」カテゴリーでの扱いとさせて頂きます。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。