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富山地方鉄道16010形「アルプスエキスプレス」(2)~中間車編

2014-12-13 | 鉄道[北陸]


先日「MAKIKYUのページ」では、元西武鉄道の特急車両(レッドアロー)の車体に、旧国鉄→JRの廃車発生品の下回りを組み合わせた富山地方鉄道16010形「アルプスエキスプレス」(写真)に関して取り上げましたが、今日はその続編でこの列車の中間車両に関して取り上げたいと思います。

16010形は元々西武時代6両編成だった先代特急車5000系「レッドアロー」を3両に編成短縮して導入したものの、近年ではワンマン運転実施や輸送力適正化なども影響してか、専ら両先頭車だけの2両編成での運行になっており、編成から外された中間車は保留車として稲荷町の車両基地内に留置されている状況でした。

同形1編成を「アルプスエキスプレス」に改装する際には、両先頭車だけでの運行も可能なものの、この中間車を特別車両として改装し、「アルプスエキスプレス」の目玉車両に仕立てているのが大きな特徴となっており、一時期は持て余していた感があった中間車の1両が、目玉の花形車両として再登板したのは喜ばしいものです。


この中間車も両先頭車と同様に、外観に関しては某デザイナーが改装に関与した車両ならではの英文字やロゴなどが追加されているものの、見た目は改装前と大差なく、西武時代の活躍ぶりも連想できる姿となっているのが特徴です。


車内に足を踏み入れると、特別車両として改装されただけに、先日取り上げた両先頭車を遥かに凌ぐ某デザイナーが関与した車両ならではの雰囲気に仕上がっています。

 
木をふんだんに用いた内装や座席、様々な柄が存在する座席モケットをはじめ、のれんやすだれなどが見受けられる辺りは、他のデザイナーが関与した改装列車ではまず考えられない某デザイナーが関与した改装車両ならではで、JR九州などで活躍する観光列車に通じる雰囲気を感じたものです。


物販コーナーの存在なども観光列車ならではで、本棚の存在も近年の某デザイナーが改装に関与した観光列車ならではと感じますが、この本棚には鉄道関係の雑誌や書籍などが多数収蔵されており、中には某デザイナー自身が著者となり、車両デザインに関して取り上げた本も見受けられたものでした。

ちなみに「アルプスエキスプレス」特別車両は、特急運行時は特急料金に加えて200円の特別車両料金を要しますので、ただでさえ割高感のある富山地鉄の普通運賃と合わせると結構な金額となり、企画乗車券などを上手く活用しないと…という状況です。

しかし運用上の関係で、普通列車として運行する列車も存在し、この場合は特急料金だけでなく特別車両料金も不要で、普通列車運行時は「開放扱い」と言っても過言ではない状況になっています。
(「開放扱い」とは通常優等列車として運用する車両を、間合い運用や末端の一部区間などで特別料金を必要としない普通・快速列車として運行する事です)

MAKIKYUが「アルプスエキスプレス」に乗車したのは、特別料金を要しない普通列車での運用時で、特急通過の某駅から電鉄富山まで乗車したのですが、大規模に改装された特別車両を堪能しながらの約1時間はあっという間と感じたものでした。

この様な車両は長く乗っていたいと感じる向きですので、様々な面で普通運用時の方が乗り得と感じ、少々割高感のある地鉄電車運賃も、この車両なら…とも感じたものでした。

また中間車として連結される特別車両は、モーターの付いていない車両で運転台もない事から、JRなどであれば車両称号は「サハ」となる車両ですが、この車両の形式番号は何故か「クハ112」となっています。


車内の形式番号掲出部分には某デザイナーのデザイン事務所名や、2011年に改装された旨を示すステッカーなども見受けられましたが、随分派手に改装されて車内は原型を殆ど留めていないにも関わらず、「西武所沢車両工場 昭和49年」のプレートもしっかりと残存している辺りも注目と感じたものでした。

富山地方鉄道の鉄道線では、某デザイナーが関与した「アルプスエキスプレス」以外にも、比較的最近になって登場した注目車両が存在しており、こちらに関しても近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。 



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