文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
執筆依頼、献本等歓迎。

経済学はシステム工学の一分野では

2009-05-24 19:40:42 | 経済学
 私は元々工学系の人間だが、趣味で経済学関係の本を読むことも多い。また、放送大学で経済関係の科目を勉強したりもしている。常々思うのは、経済学というのは、システム工学の一分野ではないかということである。

 試しに、Wikipediaでシステム工学の定義を調べてみると、<システムの設計、制御、および効率などを研究する学問(工学)>とある。そして、システムの定義は、<機能が異なる複数の要素が密接に関係しあうことで、全体として多くの機能を発揮する集合体>とされている。

 次に経済学の定義を同じくWikipediaで調べてみると<有限な資源から、いかに価値を生産し分配していくかを研究する学問>だそうだ。

 一見かなり違っているように見えるが、実はシステム工学の扱う領域というのはやたら幅広く、社会システムもその守備領域に入る。そして、<設計、制御、および効率>という部分を<いかに価値を生産し分配していくか>というように解釈すれば、まさにどんぴしゃりでである。

 いっそ経済学は、システム工学の一分野として大学で教えてはどうだろう。こんなことを言うのも、経済学の分野では、イデオロギーが先に立ち、ある経済モデルを万能だと主張し、モデルの適用範囲があるということを考えず、モデルから外れたような現象があると鬼の首を取ったようにモデルの欠陥だとあげつらうような風潮があるような気がするからだ。工学系の人間は、モデルには適用できる範囲というものがあり、その範囲外のところは、モデルと合致しなくなっても不思議ではないことを十分承知している。

 更に、現代の経済学は数学が必須である。しかし、昨今は経済学部の入試に数学の試験がないところも多いと聞く。これを工学の一分野と位置付ければ、まさか数学が分からない(程度の問題はあるが)という学生は入っては来ないだろう。教える方も効率が良いのではないだろうか。

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コメント (4)
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