![]() | 社会脳とは何か (新潮新書) |
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新潮社 |
かなり、興味深い本。
ご自身の研究、そして、その過程、研究者の研究活動の軌跡をとてもわかりやすく書いてくれている。
一番印象に残ったところを以下に。
自閉症について理解することは、自閉症児の療育や支援に役立つという側面だけでなく、自閉症ではない人間、定型発達者を理解する「鏡」を得ることにもつながります。例えば、自閉症者のコミュニティで知られている話として、自閉症者でない人々は「定型発達症候群」という障害を持っている、というものがあります。
定型発達症候群とは、以下のような症状を持つ発達障害です。「他人の気持ちにこだわり、読心術ができているかのような妄想を持つ」「正直でことばの意味通りのコミュニケーションを行うことができず、ことばの意味とその会話で伝えようとする意図が矛盾してしまう」「道順やものの位置など、環境の変化に気付くことができない」「社会的な立場や友人関係、他人からの評価など、限られた範囲の内容にしか興味を持つことができない」。何か思い当たることはありませんか?