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大平健 「やさしさの精神病理」 岩波書店

2011-01-28 | 読書
時間つぶしに読んでいる小説が、こんなに面白い本があるのだろうかと考えることがある。

退職して、こうして有り余った時間をただ楽しむためにだけで潰していていいのだろうかと思う。
元気だったら何をしてもいいという家族の言葉に甘えているのではないかなと思う。
もう時間は有限だと身に沁みて分かってきているのにこんなことをしていていいのだろうかと。

そんな時に、自分に返るために、たるんだ心身を刺激する鍵のように机の前に常に積んでおいて、ぱらぱらと拾い読みをする本がある。

いつも置いている愛読書
梅原猛著「地獄の思想」無常観が根っこにある日本人だと再認識する。

無駄に消費したような時間に少し負い目を感じて
長尾真著「わかる」とはなにか を拾い読みをする。

時々、ちょっと自分の環境や歴史を振り返るために
森島恒夫著」魔女狩り」で身の回りのことを大雑把に感じてみる。

大平健著 「やさしさの精神病理」
本物の「やさしさ」や「優しさの」かたちや「やさしさ」の変化を体験する。
お互いに求める「やさしさ」の形がどのくらい共通のもので、どのくらい個性的なものか、この本を読むと少し整理できることができる。
友達が好きで、生きていくのもあまり抵抗がない、ただゆったりと「やさしい」時間を過ごしたい、と思っている。
そんな時思い出して読んでみると、ちょうどよくて、少し違う「やさしさ」を見つけることができる。
この本は短編小説のように、診察に訪れる人々の求める「やさしさ」が書かれている。

いつも、自分の生き方に疲れるときには
養老孟司著の「バカの壁」も面白い。

そろそろ「死の壁」を読んでそばにおいてい置くのもいいと思っている。
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