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美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




落語に親しむきっかけがこれまでなかったのですが、なかなかいい ものだなぁ...と。 ・古典落語 志ん生集 ここのところ帰宅の電車で読んでた本です。 テープから起こした文章なのでしょう、口語で書かれたとぼけた文 体がとてもいい。落語は決まった話をするものだと思っていたので すが、定型の話に創意工夫しながら、自分なりの型を作り上げてい るのだそうです。志ん生さんの落語なんて観たことないのに、声色 . . . 本文を読む

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ゴールディンウィークに再読した小説を... 『五重塔』(幸田露伴) のっそりとあだ名される大工が、谷中は感応寺の五重塔を造るまで を追った中篇です。仕事が丁寧すぎて仲間から揶揄される十兵衛、 その十兵衛が世話になった棟梁を出し抜いてまでやり遂げた五重塔 なのですが... 数年前に一度読んで、その時には『名を残す』ことにこだわる主人 公に共感し、ラストの嵐の描写に驚愕したものだったのですが、今 . . . 本文を読む

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うまいタイトルですね...ここだけでもちょっとした唄のようです。 杉浦日向子さんの漫画を読むのは二作目、この前の『百日紅』も短 編集でしたがこちらは一話四頁の漫画と二首の川柳の合わせ技、短 いけれども味わいのある作品集です。 電車の中で(漫画との合わせ技に)不覚にも笑ってしまった  しかられる たびに息子の 年が知れ  朝帰り 首尾の良いのも へんなもの あたしは笑っている場合でない  自惚れ . . . 本文を読む

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先日、知人と飯を食べながらだべっていました。四十過ぎのその知 人と文学の話をするときは、少し前の作家が話題になることが多く、 このときもふとしたきっかけで開高健の名前が出てきました。 開高健といえば『パニック』、その迫力ある筆致は二十代には思え ません。だけど、小説としてはそれくらいの印象しかなくて、私が 読んだ事のあるのは『ずばり東京』や若者向けのエッセイくらい。 『オーパ!』もその題名しか知 . . . 本文を読む

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北斎とその娘を狂言回しに江戸の風俗を描いた漫画... 音楽の世界を題材にした『のだめカンタービレ』、演劇を題材にし た『ガラスの仮面』あたりはとっても好きな漫画。だけど絵描きさ んを主人公にした漫画はお初でした。 嫌いな奴にはつっけんどん、好きな奴にも素直になれない気難しい、 職人肌の北斎と、そんな親父を仕方ないなぁ...と見守る娘に周囲の 人々...あやしくもおかしいものがたくさん徘徊している . . . 本文を読む

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『風味絶佳』を読んだ。先日の芥川賞の選者の名前に山田詠美を見 つけ、久しぶりに彼女の作品を読みたくなったのだ。 谷崎潤一郎賞受賞作品。 学生の頃、彼女の作品を読んでた時期があった。彼女の言葉はとて も正直だ。嘘のない、まっすぐに届いてくる言葉。だからどぎつい 描写もそんなに嫌ではなかった。 この短編集の主人公は、手に職をつけた人たち。以前の作品にはど こか著者の影が見え隠れしてたけど、この作 . . . 本文を読む

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村上春樹の生原稿が、古書店やインターネットオークションで高値 をつけているらしい。 ・自筆原稿流出、村上春樹さん「一種の盗品」と問題提起 問題提起とやらの文藝春秋を読んでみた。先月の芥川賞発表号に続 いて...二ヶ月続けて文藝春秋買ったなんて、生まれて初めてかもし れません...(^^; さて、 問題を提起する事は立派だけれど、これはわざわざこのような雑誌 で、疑惑の編集者との思い出を綴るよ . . . 本文を読む

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今話題の新書...(「王様のブランチ」で第一位) わたしはいくつかのブログを定点観測しています。できれば仕事に 活かせたらなぁ...という色気を持ちながらも、結局は趣味の情報収 集で満足してしまっているのですが、それにしたって昨今の技術の 進化には、これまでにない大きな波を感じます。 こうした今起きている変化をコンパクトにまとめているのが梅田望 夫さんの『ウェブ進化論』です... この本には . . . 本文を読む

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もうすぐ春ですね... ここのところ忙しかったどたばたが大分落ち着いてきました。忙し ければ忙しいほど関係ないことをしたくなる性分なので、ここ数ヶ 月はガツガツ書いてた気もしますが、ギアをローに落としてマイペ ースなモードにしています。 さて、先日観た矢野顕子のドキュメンタリー映画の中で、谷川俊太 郎の姿を見かけました。『パウル・クレー展』でちょっと気になる 詩にめぐりあったこともあって(これ . . . 本文を読む

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いつもの帰り道、いつもの中央線に乗る。ふと見上げるとつり広告。 > 男女の仲を越えた同期入社愛 > 総合職女性が初めて文学になった へたなんだかうまいんだか分からないこのコピーが気になって、乗 り換えの御茶ノ水駅のキオスクで文藝春秋を買った。芥川賞全文掲 載。話し言葉が混じるですます調の文体に少し怯んだけれど、慣れ てくるとすらすら読める。横浜の家に着くまでにはすっかり読んだ。 あっさりし過 . . . 本文を読む

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昨年あたりから仕事がきつくなって、あまり固い言葉は読みたくな いなぁ...なんて思いながら、この冬休みに実家で発掘した小説です。 ・『蛍・納屋を焼く・その他の短編』(村上春樹) 昨年の『中国行きのスロウ・ボート』に続き、久々に村上春樹の短 編小説集を再読です... なんていうかな。とてもナイーヴな小説なのだな。ナイーヴなんて 言葉、最近はすっかり死語かもしれないけれども... 年が明けてか . . . 本文を読む

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美術系の出版社では老舗であろう求龍堂の 2006年度版の図書目録を、 実家で見せてもらった。 今年の目玉は松岡正剛の千夜千冊だそうです。 ・Web版 松岡正剛の千夜千冊 古今東西の文芸作品を検索した時に何かしらひっかかることがあっ て、気になるサイトではあったのですが、四年で千冊の本について 書いてしまうなんて、とんでもないことだなぁ... 今回は Web 版に大幅な加筆を加えての出版だそう . . . 本文を読む

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ネットを漁っていたら、こんなサイトを見つけました。 ・海外ミステリ簡易データベース 懐かしい名前がたくさん見つかります... 小学生の頃はシャーロック・ホームズものをノートにリスト作りな がら読破してました。それから親戚のお姉さんからもらったハヤカ ワミステリの推理小説に走ったのが、やっぱり小学生だか中学生だ ったかなぁ...小学生の時分、同級生の女の子が『私はアガサ・クリ スティが好きなの』な . . . 本文を読む

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ふとしたきっかけで知り合った男、その男を救ったがために事件に 巻き込まれる主人公、あいつは無実である、その直感を信じて真実 に近づこうとすれば近づこうとするほど、大きな、見えない力に阻 まれて...行動する男、フィリップ・マーロウには美学を感じる。 群れずに一人で生きるには、それ相応の覚悟が必要だろう。時にな げやりになり、時に肩を落としながらも、自分を見失わず、不屈の 精神力で乗り越えていく姿 . . . 本文を読む

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横浜を舞台にしたハードボイルド小説。謎の死を遂げた友人への鎮 魂歌。パーティという名の復讐劇が幕をあける朝方から、最期の壮 絶なカーチェイスの翌朝まで、息が抜けない。 登場人物の二十代前半の若者たちは、それぞれにそれぞれの思惑を 抱えながら、ある一点に向かって駆けていく... 初めて読む矢作俊彦、27歳の作品。 一人一人にスポットライト当てながら物語を進めて行く手際が見事。 車の描写や横浜の . . . 本文を読む

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