美術と本と映画好き...
徒然と(美術と本と映画好き...)




主人公の映画監督はスランプに陥っている。セットも組まれ、小道 具も作られ、スタッフは準備万端。なのに、筋書きがまとまらない、 俳優を選ぶことができない... いかにも思わせぶりな設定です。 夢を見て、子どもの頃の思い出がよみがえり、過去と現在の女性関 係に蜘蛛の巣のようにからめとられ... カンヌのグランプリと二度のアカデミー賞に輝いたフェリーニはこ の頃キャリアの絶頂にいて、それが故に次回 . . . 本文を読む

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周囲の人と同化しようとする不思議な能力を持つ男、ゼリグ。これ はそんな男の半生をドキュメンタリータッチで追ったホラ映画です。 生まれて初めて観たウディ・アレンの映画が『カメレオンマン』で した。当時はウディ・アレンの姿形を知らないままに観たので余計 に面喰ってしまいました。これは本当なのか、嘘なのか...そのうち 騙されることが心地よくなってきて... 二十年以上前の映画です。白黒の映像、背景 . . . 本文を読む

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ロマンチックなんて柄ではないけれど... おりしも大恐慌のさなかのニュージャージー。暮らしを支えるため に働く妻。不器用な彼女は職場で失敗続き。仕事にあぶれた旦那は 酒と賭けごとにかまける日々... そんな彼女の楽しみは街の映画館に通うこと。ポップコーンを口に しながら同じ映画を繰り返し繰り返し見つめる。そんな見つめる視 線に映画の主人公が気づき、銀幕の外に出てきたら... 映画の中の登場人 . . . 本文を読む

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あ、アニー・リーボヴィッツのドキュメンタリー映画... アニー・リーボヴィッツの名前を久しく聞いたことがなかった... 名前は以前から知っていました。横浜に越してきてからそのままに なってた段ボール、その中から発掘した1992年のエスクァイア日本 語版、3月号の特集はフォト・アートのフロンティア、表紙にあげ られている写真家は以下の五名... ピーター・リンドバーグ カート・マーカス サラ・ム . . . 本文を読む

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中平卓馬さんはカメラになった男、やせぎすで小柄だけど、眼はぎ らぎらしている。遠くビデオのフレームに収まるたたずまい。ちょ っと柳腰、それが様になっている。 横浜を本拠地にする中平さんが、沖縄へ旅立った... 昼間、街中を写しながら『横浜と同じだ...』なんて言っている... 沖縄のライブハウスで沖縄のリズムに踊りだす中平さん。バックで 太鼓を叩いているのは何とアラーキー。中平さんのことを指 . . . 本文を読む

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十五年ぶりに再会しました...これはね、珠玉の映画... フランスとポーランド、同じ日に生まれたふたりのベロニカは、遠 い地にいるおたがいの存在をかすかに意識しながら、大人になって いきます... 青みの抜けたセピア色がとても美しい。お話そのものはもの悲しさ を感じるのですが、ぬくもりある色はあたたか... 影の使い方がとてもうまくてね... アパートメントの窓から射し込む日差しだったり、 . . . 本文を読む

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ゲームの規則は四つです。 ・自分の好きな映画から選ぶ ・1監督につき1作品とする ・自力で思い出す ・外国映画、日本映画は問わず というわけで遊行七恵さんのところで見かけてからここ数日、通勤 電車の中で好きな映画を思い出し思い出し、それを五十音順になら べ、たりないところをさらに思い出し思い出し、それをリストに加 え...の繰り返し...でございました。 最近、映画館に行く時間がなかなか取れな . . . 本文を読む

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というわけで季節の映画、秋篇です... 秋といえば、夏のギラギラした陽射しから、清みきった空気にいろ んなものがはっきり見えてくる、だけど、だんだんと日暮れていく ような、そんな淡いイメージを感じます... 『髪結いの亭主』なんてどうでしょう。男と女の映画なので、きわ どい描写もあるけれど、そこはやんわりとソフィスティケートされ た手際で、においとか、さわった感じとか、五感にうったえるとこ ろ . . . 本文を読む

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夏の映画といえば... ・真夏の夜のジャズ! # こういう映画、夏場は常にミニシアターで上映して欲しい... 海系ではこんな感じ... ・ビッグ・ウェンズデー ・冒険者たち ・太陽がいっぱい # やっぱアラン・ドロンかしら? 最近の映画では... ・グラン・ブルー # といっても十五年以上も前か...鬼才リュック・ベッソンの作品 # 中、もっとも好きな作品の中の一本です。惜しむらくは、私的に . . . 本文を読む

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私が聞いてた評判は散々だったので、思いのほか楽しめました。 前半はアクション映画、都合の良いアクロバットがぞくぞくと続い てどうなることかと思ったのですが、後半は無事に着地できたので はないかと...思わせぶりなラストもきれいだったし...アメリの女 の子がなかなか頑張っていました。好感度大です。 一方、いけなかったのはジャン・レノ、あの刑事に大物使うくらい なら、脇の演技人を曲者で固めて欲し . . . 本文を読む

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この映画は、絵師、天明屋尚さんに昨年の秋から五ヶ月間密着した ドキュメンタリーです。天明屋さんのひょうひょうとした語り口が 何とも言えません。『なんとかさぁ...』『かんとかさぁ...』とゆ ったり話す口ぶりは、私の友人を思い出させてとてもおかしかった。 天明屋の作品を初めて観たのは二月の MOTアニュアル、劇中でも語 られているように、メタリックな調子は一見エア・ブラシを使って いるように見え . . . 本文を読む

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そんなことをふと考える。 二ヶ月前にこんなこと書いてから。 ・変わらずに生き残るためには、変わらなければならない... 映画『山猫』の台詞だって...そんな言葉があったかなぁ... とひっかかり、DVDで再見しました。 これは新しい時代の若者、アラン・ドロンが、古い時代の公爵、バ ート・ランカスターに語る言葉でした。 『現状維持を願うなら、変化が必要です』 私などはむしろ、そのあとの場面で、 . . . 本文を読む

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バッハの調べにカルティエ=ブレッソンの写真、そして写真家本人 の言葉... これは 2003年の作品、2004年に亡くなったカルティエ=ブレッソン の最晩年の映像です。 多くの人の証言が挿入されます。 エリオット・アーウィットが、初めてカルティエ=ブレッソンの写 真を観たときに、写真は知識ではなく観察眼なのだと思った、と語 っています。なるほどアーウィットの写真にも、瞬間を狙う、その 遺伝子 . . . 本文を読む

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アメリカの脚本家組合(Writers Guild of America)がこんな発表をしたそうです。 ・101 Greatest Screenplays リストはこちら。 ・101 list ベスト10はこんな感じ... 1. カサブランカ 2. ゴッドファーザー 3. チャイナタウン 4. 市民ケーン 5. イヴの総て 6. アニーホール 7. サンセット大通り 8. ネットワーク 9. . . . 本文を読む

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ヌーベルバーグの作家といえば、ゴダールとともにフランソワ・ト リュフォーの名前を思い浮かべます。私はむしろトリュフォーの方 が好きだなぁ...気狂いピエロの感想に『屋外に出られたことの幸福 感』と書きましたが、この映画も屋外の空気をたっぷりと吸い込ん だ映画です。 アドリア海に浮かぶ島、さんさんと陽が射す公園に凛として佇む女 神の彫刻。心奪われる二人の男。そして、その女神像にうりふたつ の女.. . . . 本文を読む

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