
クリムトの絵画みたいなパンフレット。
接吻等の作品が代表的な彼ですが、美輪さんが愛した19世紀の代表的な芸術家の1人ですよね。。。
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10月24日(木曜日)に、東京芸術劇場(池袋)にて、舞台・MIWAを鑑賞してきました。
MIWAは、歌手(シンガーソングライター)であり俳優でもある美輪明宏さんの生涯を野田秀樹さんが舞台化したものです。
すべてにおいて忠実という訳でもないですが、野田さんが抽出した美輪さんの化身が、主演女優の宮沢りえさんの体を通して確かに存在しておりました。
美輪さんの家族、友人、恋人、仕事仲間たち、理解者たち、差別をするものたち
美輪さんの生まれ育った故郷(長崎)、原爆、東京、差別、
美輪さんの中に宿るアンドロギュノス、美意識、闘争心、愛情、信仰、天草四郎
美輪さんに係わる様々な事柄がギュッと舞台の上で結晶化されたかのような舞台でした。
宮沢りえさんの細い体から発せられるMIWAの愛情と孤独、闘争心
古田さんの肉つきの良い体から発せられるアンドロギュノス(安藤牛乳)という人間の二面性、芸術性
瑛太さんのスラリとした体から発せられるスターの光、孤独
人間という体を通して、これほどの情報を発することが出来るのか、ということが解る舞台でした。
とても素敵でした。
当日券はあるようなので、隙があればリピートしたいなと思ったり。
(東京で長崎弁を聞くことが出来たのは新鮮でした。久しぶりの長崎弁に心が躍りました;実はワタクシ、長崎に10年住んでおりましたのでw)
(追記)
MIWAを通して美輪さんに興味をもった人は、紫の履歴書を見ると良いですよー!
きっと愛に包まれること請け合い!!
そして来年の1月には美輪さんの舞台、愛の賛歌を見に行くことでしょう!!(予言)
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アンドロギュノス;Androgynous
両性具有で、男性と女性の2つの性をそなえた存在。神話や象徴、あるいは夢の中で重要な役割を果たす。
太古の昔、人間は現在とは違う存在でした。まず人間には、男の種族、女の種族、そして両性を備えた種族(アンドロギュヌス)の三つの種族がありました。
その姿は、円い背、円筒状の横腹をそなえ、四本の手および四本の足を持ち、円筒形の首の上には似通った二つの顔。この顔は互いに反対側を向いていました。顔の上には一つの頭があり、耳は四つ。性器は二つでした。それゆえ、一つの個体がそれぞれで充足した一つの全体をなしていました。その姿が丸いのは、それぞれ男が太陽、女が大地(地球)、そして両性を備えた男女は、月に由来しています。
この太古の人間は力強くそして傲慢な意志を持った存在で、神々に叛乱を企てるので、神々は困っていました。ある時ゼウスは「人間を滅ぼしてしまうと人間からの捧げ物がなくなってしまう。さりとてこのままの状態を見過ごすわけにはいかない。なんとか人間を滅ぼさず、しかも人間の力を弱めたいものだ」と考え、「人間を真っ二つに両断しよう」と決断しました。その言葉通り、人間は一人残らず真っ二つに切断されました。そして、ゼウスの命を受けたアポロンが、彼らの傷を癒し、頭の向きを変え、臍や胸をつくり、現在の人間の姿に仕立てていったのです。
ところが、いずれの半身も、もう一方の半身に憧れ、これを追い求め、一緒になろうとしました。そして、腕を絡め合って互いに抱擁したまま何もできなくなってしまいました。半身のままでは、働くことも生きていくこともできなかったのです。
そこで、ゼウスは、彼らの性器を身体の脇から前に移動させ、男と女は抱擁のうちに2つの者から1つの者をつくることができるようにしました。これで、人間は欲を鎮め、再び仕事をして人生の営みを続けることができるようになったのです。
それ以来、人間は己の失われた半身を焦がれ求めるといいます。これが、いわゆる恋心なのです。
(プラトン『饗宴』)
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