鳥の巣頭の世迷い言

読書音楽観劇、ハゲタカ廃人、そしてアラシックライフをエンジョイしている三十路のお気楽会社員・ガバ鳥のblog

愛の讃歌@美輪明宏

2014年04月23日 23時50分04秒 | 舞台・コンサート感想
4月20日の日曜日に、新国立劇場にて舞台・愛の讃歌を鑑賞してきました。
主演、演出、衣装、音楽はおなじみ、美輪明宏さんです。

フランスの国民的歌手、エディット・ピアフの人生を、芝居と歌とで追っていくストーリー。
美輪さん自身がエディット・ピアフの歌ってきた「愛の讃歌」「バラ色の人生」を持ち歌としてきたこともあり、歌が芝居から「浮く」こともなく、しっくりと舞台になじんでおりました。

場面ごとに舞台~舞台の匂いも変えており、様々な舞台演出への拘り(美輪サンが舞台演出もしている)を感じました。
最初の場面、ピアフが街角で歌を歌っていた場面では埃っぽい匂い
中程の場面、ピアフがサロンや舞台で歌っていた場面では華やかな匂い
事故の場面、ピアフの最愛の恋人であるマルセル・セルダンが飛行機事故にあう場面ではガソリンのような匂い

味覚と触覚以外の様々な感覚を通して、舞台を味わうことが出来ました。
衣装も小道具もしっくりと馴染んでましたもん、舞台の設定である戦前~戦後のパリの場面に。

それに、ピアフが「芸術(歌)」という最大の恋人に人生を捧げてきた、という厳しい姿勢を見る事ができたのも良かったなと。
芸術家たちは芸術(芸術的な才能)の情婦である、という残酷な言葉を思い出した瞬間でありました。


そして、なによりも美輪さんの愛に溢れた舞台だったなあと。
与えっぱなしの愛、見返りを求めない愛、美輪さんがいつもいう、無償の愛が感じられました。

あんなにも愛に溢れ、愛を与えた人もいないだろうなあ、と思うくらい、
爆発的な愛をヒシヒシと感じました。
愛の讃歌という舞台に相応しいものでした。

また機会があれば味わいたいものです。