鳥の巣頭の世迷い言

読書音楽観劇、ハゲタカ廃人、そしてアラシックライフをエンジョイしている三十路のお気楽会社員・ガバ鳥のblog

遠く離れて側にいること、そして日常へ

2011年03月19日 23時49分42秒 | 日常
というのは、普段、私が好きな人やわんこ(実家には働き者のディランという犬がいる)、嵐さんたちに使っております。

はてさて。
私はこれを、昨日も今日もこれからも、ガンバっている人たちにも使いたいと思ってる。

メーカーに勤務する友人は、2ヶ月分の注文を2週間で届けるように、休日出勤残業体制でガンバっている。
ある友人は、しっかりと生まれたばかりの赤ん坊を胸に抱いて、停電の中、ガンバっている。
鉄道会社に勤める従兄弟は、乱れたダイヤの調整にひいひい言いながらもガンバっている。

ガンバって、ビール飲んで、ガンバって、音楽聞いて、ガンバって、ご飯を食べて、ガンバって、映画を見てる。

それしかないやなあ。
私は私の出来ること。

私には、災害救助のスキルも知識もない。
私は細く長いソバのように、長距離ランナーのような支援しか出来ないけれど、あきれるほどの日常を強引にでも手に入れつつ、そうして経済を回して支援を続けて行こう。
あるツイッターが言ってたね。
「(被災者ではない)私たちがするべきことは、TVにかじりついて情報を集めることではない。少しでもGDPを下げないようにすることだ。」
(原文ではない。なんとなく、雰囲気がこんな感じでした)


今週、嵐さんのレギュラー番組を見ていて、不意に日常を強く感じました。
遠く離れて側にいる人たちを強く強く感じました。


・・・嵐さんのレギュラー番組を見て、「ああ、日常(ホッ)」と思う所に何か、アラシックな所を感じるけどさ


自分たちに出来る事

2011年03月14日 06時50分27秒 | 日常
自分たちに出来る事って何だろう・・・と考えます。

去年、母の実家(私にとっては祖母の家)を襲った水害がありました。
川の堤防が決壊し、家の2階付近まで水が浸水。

家の塀は、どこからともなく流れてきた他所様の冷蔵庫がぶち当たって全壊。
ブロック塀が、飴細工のようにグニャリと根元から曲がっておりました。

1Fの家財道具は全滅。
思い出の品物も全てヘドロまみれになりました。
無事だったのは木製の位牌くらい。
アルバム、着物、カップ、布団、服、様々な形見の品々。
通帳、書類、パスポートも全て無くなりました。

水が引いてから家のリビングや客間に残された、ヘドロや他所様の家具やらを片付けてくれたのは、神戸や新潟から来てくれたボランティアや、地元の大学の学生の方々でした。

「僕らがやるから、大事な物を整理しておいて下さい」

そういって、壊れたブロック塀を片付けたり(ハンマーでブロックを砕いて「燃えないゴミ」として出すらしい・・・少し笑ってしまった)、ヘドロを家からかき出してくれました。
身内の私は、愛知県から心配だけしてました(送金はしたけど・・・それだけ)。


そして今、私は自分が何が出来るのだろう・・・と考えます。
決まりきった言い方になるかもしれませんが、受けた恩を返したい、と切実に思うのです。
ただ、私は体力もないし知識もない・・・現地に行っても足手まといになることは解っています。
だから、ここから出来ることをしたいと考えています。

善意は大事。
後は、それを効率よく、被災した方々のお役に立つように、善意が空回りすることないように、何とか廻して行きたいと思っています。
(いわゆる、「千羽鶴を届けるよりも、募金しろ」ってやつね)

募金、節電、献血、正しい情報の提供。
特に、
薬に関する知識提供(免許持ちだから)。
在留外国人のための情報の英訳。
などなど。

アラサーのこの年になると、知り合いや友人が増えます。
東北地方で働くセンパイ、友人もいるし、東北地方出身の同僚もいます。
何か出来ることはないか、と切実に考えます。
(携帯の充電が心配だから、彼らにメールは送ってないのでさっぱり状況が解りませんが・・・)

私だけが抱えている思いでもないと思うので、声高々と宣言するつもりもないけれど、イロイロ考えていきたいと思っています。






秀逸すぎるポスター
グリコ!!GJ






P.S.
地震発生時、私は出張中でした。帰りの新幹線がストップしてしまい、私鉄やらバスやらタクシーやらのミックスで帰宅いたしました。地理が全く解らなかったので、周りの人たち(同じようなサラリーマン)に随分助けて頂きました。多分、同じルートを辿れと言われても、再度はムリだと思います。
また、私の母も出張中でした。ガチンコの東日本とあるエリア。彼女も色んな手段を用いて、ようやく帰宅いたしました。
メールも電話も通じず、家族でモヤモヤした時間を過ごした時間となりました。
でも無事でした。
本当に幸いでした。











地震発生にあたり

2011年03月11日 23時24分55秒 | 日常
NZで発生したばかりなのに・・・。
どうかどうか、これ以上の被害の拡大がないことを祈ります。
被災された方々、身内が被災された方々に、心よりお悔やみ申し上げます。
どうかどうか、これ以上の悲しみが生まれることがありませんように。

また、自分に出来る事(金銭、情報、物資の提供)を探ります。
以下、拡散希望の日記がありましたので添付いたします。

阪神大震災の教訓、

ネット出来る余力のある人につぶやき続けて欲しいこと。



特に知っておいてほしいこと

・これから夜になるとき。
阪神大震災で最後に最大に悲惨に襲った災害は、「治安悪化」による「人災」です。
大切な人を守ってください。
一人でいる人は、最寄りの知り合いと小さくても良いのでコミュニティを作りましょう。

・避難した女性の方。
絶対に一人で公衆トイレに行かないで。
便乗する性犯罪者がいます。
常に誰かと行動して、トイレも二人以上でいくようにしてください。

・赤ちゃんがいる方。
赤ちゃんの頭にタオルでも何でもいいので、クッションになるようなものを置いてください。
阪神大震災で、テレビが飛んできて死亡した乳児がいました。
彼の死を無駄にしないで。

・電話の使用は極力避けてください! 
非常の為の119番や110番がかかりづらくなっています。 
安否の確認は災害用伝言ダイアル171番 
またはツイッターなどのネットの利用でお願いします。

・地震が起こったら、必ず窓を開けてください。
そして、家にいる人は、水道が止まる前に、お風呂に水をためてください。
まだ、電気が通じる人は、ご飯を炊いてください。
阪神淡路大震災の経験から、皆さんに伝えます。

・停電をした地域は、必ずブレーカーを全て落としてください。
また避難する際も絶対にブレーカー落としてください。
送電時に火災になって家が燃えてしまいます。
停電から復旧した瞬間ショートして火災というケースも多いようですので、停電してても落としてください。
通電されたら小さなブレーカーを一つづつ入れて下さい。
漏電ブレーカーが落ちるようでしたら、無理に入れず、電気事業者等に連絡をとって下さい。

・ガスの元栓をしめてください。
ガスが充満すると静電気だけで大爆発が起こります。

・断水の可能性がありますので、お風呂に水をためてください。
飲料水の確保もお忘れなく。
ネットが使えるうちに自分の住んでる地区の避難場所を確認してください。

・足元数十センチの津波でも足をすくわれ一気に沖合まで流されます。
絶対に見物などには行かないようにしてください。

・車のトランクにタイヤ交換用のジャッキがついているはずです。
瓦礫の下敷きになっている人を救助する場合、かなり重要になってきますので、提供をお願いします。


・室内に居る時も、履物の確保をしてください。
ガラスの破片で足を怪我すると、命取りです。

・避難する時は、雑誌を頭に載せてタオルやシャツで包むだけでも
簡易ヘルメットになります。
おなじように足に巻けば、履物になります。


以上

みんなで自分の出来る事をやれば、きっと何とかなると信じてます。

コンプレックスからの解放

2011年03月06日 20時44分57秒 | 舞台・コンサート感想
愛知県芸術劇場で上演された「金閣寺」を観覧してきました。




原作:三島由紀夫
舞台監督:宮本亜門
主演:森田剛(V6)



三島由紀夫が好きなのと、
宮本亜門の舞台が好きなのと、
森田剛君が好きなのと、

イロイロなことが重なって、舞台チケットをゲットして行って参りました。

吃りの青年、それゆえに外界との繋がりを閉ざした青年。
見目が美しい訳でもなく、運動が出来る訳でもなく・・・周りから嘲笑されて誤解され、コンプレックスに苛まれている童貞の青年。

ぼくとつな田舎の青年である溝口を、森田剛くんが「三島文学」らしい濃厚な味に仕上げておりました。
コンプレックスに苛まれ、自らを「大事にし過ぎた」青年が、舞台の上にありました。
森田剛くんを拝見するのは、むかしむかーし視聴していた「学校へ行こう」といったバラエティー番組しかないのだけれど、その時の姿からは、かけ離れた俳優がそこにありました。
天才だな・・・と思いました。
三島の匂いを纏える俳優というのは、数少ないが、彼はその希有な例に入ると思う。
正直、3F席からの鑑賞だったので豆粒だったのですが、それでも顔の表情が伺えるくらいに強烈な光を放っておりました。


吃りを嘲笑しなかった青年、鶴川に太陽を見て、
自身の障害を嗤いながら武器とする青年、柏木に闇を見て、
そんな青年が、コンプレックスを燃やし尽くして乗り越えようとする道程・・・。

父親を投影させていた法師に罪の懺悔も出来ず、
友人に犯した罪の真実を告げず、
自身を大事にしすぎてコンプレックスを乗り越えることも、飼い殺すことも出来なかった青年が、放浪のはてに放火を決意するまでが、醜く卑小で、そして共感をとても感じた。

私とても、コンプレックスから逃れることが出来ないものなのだから。
自身の持ち得る醜い気持ち悪い感情を、なま爪で引きはがしにかかられるようだった。


溝口は自身のコンプレックスの果てに見た金閣寺を燃やした後、タバコを拭かして「生きよう」と呟いた。
その呟きにどっと救われて、「悲劇的な」舞台に幕は下りた。

私にとっての金閣ってなんだろう。
今現在の私の中に巣食う醜いコンプレックスを私はどう燃やすのだろう。
それを燃やし尽くした時、私も「生きよう」と呟けるのだろうか。

原作者の三島由起夫自身も、自らの顔や体格にコンプレックスを抱いていた。
強烈な美意識故に、自らの馬面のような顔をいやがった彼は、自身の顔を鏡で覗くのをいやがっていたようだった。
学習院に通っていた学生時代にひょろひょろの体を野次られた彼は、ボディービルダーによって体を鍛え上げていた。


様々な波紋を投げかける悲劇的なコンプレックスの捻れを見たようだった。

人というのが、醜く威厳も無く、美しいことだ、という認識を新たにした次第。