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すでに日本は「小さな政府」
政府、財界をふくめて声高に主張されてきた「小さな政府論」。国家の機能を安全保障や治安など最小限にとどめたものを目指すべきとする考え方である。この議論は、政府の役割、守備範囲をできるだけ小さくするというものだから、典型的なものに夜警国家をあげることができる。夜警国家の語はフェルディナント・ラッサールが自由主義国家を批判して用いたことに由来する。
ところで、日本の税負担率は国際的にみると小さいといわれている。また、社会保障給付費でみても日本はいわゆる先進国のなかで最低レベルにある。下表にみるように、先進国中で最下位だ。
◆社会保障給付費が国民所得に占める比率(1998年)
国名 | 比率 |
---|---|
日本 | 20.4(%) |
アメリカ(1992年) | 18.7 |
イギリス | 38.2 |
フランス | 40.9 |
スウェーデン | 47.8 |
こんな背景があっても、先進国のなかで日本が最低レベルにあることをみつめる必要がある。
先日のエントリーで紹介した橘木俊詔は、先進国をつぎの3つのグループに分けてとらえている。
第一のグループは北欧諸国に代表される「高福祉・高負担の国」。第二のグループはイギリス、ドイツ、フランスなどヨーロッパの大国に代表される「中福祉・中負担の国」。第三のグループがアメリカに代表される「低福祉・低負担の国」です。……日本は、すでに「小さい国」を実現しているのです。
橘木はこの点で以下のように説いている。
社会保障制度、あるいはセーフティネットについては、北欧諸国などとは比較にならず、ヨーロッパ諸国と比べても、非福祉国家の典型としてそのレベルは劣っています。にもかかわらず、今後もますます「小さい政府」を目指し、社会保障制度の規模を縮小する政策を採り続けようとしているのです。年金にしろ、医療保険、介護保険にしろ、あらゆる社会保障制度において、給付を削減し、負担を上昇させる政策が採られ、セーフティネットは縮小の一途です。 |
このようにすでに日本は「小さな政府」が実現されているにもかかわらず、なぜ「小さな政府」論が登場するのか。だが、ここに橘木はこたえていない。つぎのようにのべるにとどまっている。
すでに述べたように、現在、セーフティネットは削減の一途をたどっています。確かに、少子高齢化が、現在の日本には進行しており、社会保障給付の削減、負担の上昇というのは、ある程度やむをえないというのも事実です。 |
橘木はたしかに、国家財政の現状をとらえ、無駄な公共事業にもふれている。しかし、税金のつかいみちにかかわって、たとえば日米軍事同盟のあり方をふくめた軍事費の問題などにふれてはいない。肝心な点を欠落させているのだ。
「小さな政府論」の行き着く先は、まさに夜警国家であり、軍事費問題に言及せざるをえないと思う。
別エントリーでふれたが、安倍もまた、その著書で「小さな政府」に言及している。この本にみるかぎり、安倍の「小さな政府」論にたいする見解は以下のとおりだと思われる。
人口が900万人ぐらいのスウェーデンとちがって、1億2千万人以上が生活し、しかもこれから未曾有の超高齢化社会に突入するという日本では、超高福祉国家は、実現不可能である。かといって、バスタブに沈むほどの小さな政府にすべきでもない。 私の考える福祉のかたちとは、最低限度の生活はきちんと国が保障したうえで、あとは個人と民間と地方の裁量でつくりあげてもらうというものである。「セーフティネット」と「自己責任」が重視される社会だ。 |
超高福祉国家とは何か定義がさだかではなく、「バスタブに沈むほどの小さな政府」という表現をもちいて判断するなど、実にあいまいなだが、やはり「小さな政府」にその目がむいていることは確実だろう。
日本はすでに「小さな政府」である。その上で、「構造改革」の名のもとに「小さな政府」をめざし格差を広げた。さらにそれをすすめようとするのは、憲法と教育基本法改定の動きと連動し、戦争する国へ特化させようとする意思がはたらいているからだと考える。
閑話休題 -8 棒読み御免、安倍首相
朝日新聞(5日付)によれば、安倍首相が小泉前首相に電話し、自らの国会答弁について「棒読みだと非難されている」と嘆いたという。
対する小泉はこのように答え激励している。
おれも最初はそう言われた。人によって答弁をかえることはできないので、めげないで同じことを言い続ければいい。 |
事のいきさつは以下のとおり。「朝日」を引用する。
同日夜、都内で塩崎官房長官らと会食した場で、首相が明かした。出席者によると、首相は「だんだん早口になると言われる」とも語り、周囲の反応を気にしている様子だったという。 |
別エントリーでとりあげた立花隆は、安倍の神経質を下痢を起こすほどとのべていたが、相当に心を痛めているということか。
だが、ブログ管理人は、安倍にとっては、むしろ棒読みがよいようにも思う。
なぜって、棒読みでなければ、安倍の国語力がむしろ邪魔するのではないかと心配するからだ。立花もいっているが、安倍が迷走と失敗を重ねると予測する見方は強い。
しかし、いつまでも棒読みではこれまた見苦しい。安倍にしてみれば、小泉のアドバイス「最初はそう言われた」というのもまた、プレッシャーに大いになりうる。
トラックバックピープル・安倍晋三もよろしかったらご覧ください。