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格差社会の一面 -4 貧困の現実に直面する「階級社会」
格差社会といわれる日本の社会。どんな現象にいま我われが直面しているのかについて弊ブログではふれてきた。弊ブログのこのような魂胆にたいして、いくつか丁寧なコメントを頂戴した。
そのなかで、かつての地方の生活格差をとらえたコメントを頂戴した。田舎育ちの私だが、それでも予想をはるかに超える内容だった。ご本人の了解をえたので紹介したい。
――――――――――――――――
格差社会の固定化は今に始まったことではありません。
田舎では、戦前よりずっと昔からおきていたことのひとつです。
私の家は田舎にあるので、理由としてあげますが、昔の農家は農業の働き手を増やすため子沢山でなくてはという理由がありました。
でも、国からの援助などひとつもありませんでした。
いつまでたっても、暮らし向きが豊かになることはない、むしろ酷くなるばかりでした。
だから、田舎では口べらしのために、子供がある時期にきたら丁稚奉公に出される仕組みがあったわけです。
酷い場合、女衒がくる家もありました。
実際、うちの祖母の実家は農家をしてましたが、貧困のため祖母を買うために女衒が来ました。
間一髪、親戚の反対で、別の奉公に出されましたが。
貧困のため、祖母は学校に行けず、勉強する機会を与えられませんでした。
そのため、今も文盲です。
それと、父の兄弟が10人近くいます。
代々、農家をしていたこともあり、どうしても子沢山にならざるおえなかったためです。
父も、暮らしのために義務教育を受けたくても受けられないような時もあり、貧乏に喘ぎ泣かされました。
そのせいか、父は、可愛がってた末の妹を家族の反対を押し切り高校に行かせました。
そして、自らの家族が貧困から脱出するために、欲しかった三人目の子供をあきらめました。
社会格差の固定化は、地方から始まってると私は思います。
そして根が深く、今現在いる高齢者のおかれた子供時代の制度や文化から見ていかないと見えない問題のような気がします。
今、格差社会が騒がれ始めているのは、東京でおき始めたからではないでしょうか?
こういう問題が、東京に住む人たちの生活が深刻になってわかるというのは、あまりにも遅すぎると思います。
社会格差は少子化にも拍車をかけているだけでなく経済にも影響してくるでしょう。
もっと多面的に見れば、政府の無為無策が原因なんだと私は思います。
――――――――――――――――
コメントしていただいた方が私より年長なのかどうか、それを知る由はない。だが、記された世界は、田舎で育った私の知らない世界であって、実に生々しいものである。戦前からの封建的な土地所有制の名残りも残していたのであろう農村部での生活のありさまは胸を打つ。
いまの日本は、これと同様ではないかもしれないが、また形の違いこそあれ、格差の実態が国中に蔓延し、貧困に苦しむ人びとがどこにでもいるという現実にたちすくんでいるのではないだろうか。さしずめかつてのこのような農村部での階級的な格差が、別の言葉でいえばかつての田舎での生活間格差が普遍化していく過程にいま、日本があるように考えるのだ。
こんななか学問の世界では、格差がいちじるしく広がっている実態をとらえて新しい視角から分析がなされている。
橋本健二が『階級社会-現代日本の格差を問う』で、現実をもとにして労働者階級と資本家階級、旧中間階級、新中間階級の3つの階級の間の格差の広がりを説いている(*)。分かりやすくいえば、さまざまな要素のなかで階級間格差がそのウエイトが高くなっていると説明するのだ。すでに日本が「小さな政府」であることは別エントリーでのべたが、橋本は格差の是正のために賃金政策や社会保障制度の拡充をあげている。いわば「小さな政府」とは相対する立場からの打開策である。
安倍政権には発足時から小泉政治の継承という課題が課せられている。そして現に「教育再生」論議などに端的にみられるように、「小さな政府」をめざしてかじがとられている。「小さな政府」論はおのずと一方での防衛・治安の強化と結びつくだろう。
当面は、国のかじとりをめぐって、どのような政府をめざしていくのか、沖縄県知事選やいっせい地方選、参院選でじっくり考え、「小さな政府」論にも審判をくだす必要がある。
(*)橋本は、つぎの4区分をもとに検討している。①資本家階級-経営者・役員・自営業者・家族従業者で従業員規模5人以上、②旧中間階級-同5人未満、③新中間階級-被雇用者で専門・管理・事務職、④労働者階級-被雇用者で③以外。
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