Prendi・・・

ブライダルの場から私が向かった先は、日声協でした。
プロの声楽家を目指して勉強しているクラスの公開試験兼ねての演奏会。いや、演奏会兼ねてのソロ（オペラ・アリア）公開試験。


プロを目指して勉強中の人の演奏は一番身近なお手本として、いろいろな意味で勉強になるので以前から行きたいと思いつつ、なかなか都合が合わなかったのですが、早くから予定を入れていたのでやっと聴講にこぎつけました。

クラスはレベルで分けれられていますので、それぞれのクラスの求められていることがどんな内容なのか演奏を聞けばわかるし、声質やらクラスで選曲も見えてくるので、それも指針になります。

今回は途中から行って前の席しか空いていなかったのですが、そのおかげで体の使い方や響かせ方、演奏者が何を意識して歌っているかまでもがよく見えて、本当に勉強になりました。
また、同じ曲が多かったので、表現の仕方が異なるのもなかなか面白かったです。


ちなみに多かった曲は


ベッリーニ　夢遊病の娘より「Ah! non credea mirarti」
　　　　　　　カプレテーティ家とモンテッキ家「Oh！ quante volte」
グノー　　　　ロミオとジュリエットより「Je veux vivre dans ce reve」
ドニゼッティ　連隊の娘より「Convien partir」

などが演奏数の多かった曲。
他にはドニゼッティのシャモニーのリンダ「O luce di quest'anima」や愛の妙薬「Prendi  per me sei libero」など、やはり声を磨く途中にありますから、ベルカントのアリアを歌う人が圧倒的に多かった！

ちなみに、私が勉強中のOh! quante volteも、今挫折しているCaro nomeも、変えようとしているQui la voceも上級のクラスで歌われていました・・・
難曲を選び過ぎているのかも、、、とちょっと反省。


友人は同じクラスだった頃はバロックばかり歌っていたので、アリアを聞いたことがありませんでした。しっかり支えられたポジションで澄んだ声、当時のクラス主任の先生が「音大出身者みたいだ」と絶賛していて、プロ養成のクラスに進んで今所属する１つ下のクラスのときは成績がトップ、各クラスのトップだけが出演できる演奏会に出演したこともあります。そのときもバロック中心の歌曲だったような・・・

だからどんなアリアを聞かせてくれるのかとても楽しみでした。
その歌った曲も、他の人が歌っていましたが・・・
彼女の演奏は、一般的にそのアリアを演奏する場合と音楽の構成やポイントの置き方が変えることで、彼女の強みも生かすことができていて、なるほど～～！！と感心してしまいました。
何を伝えたいのかもよくわかりました。

曲をどう理解してどう伝えるかは歌う人に委ねられます。もちろん基準は楽譜になるのだけど、楽譜からどれだけ情報を読み取れるか、そして、自分の個性を生かしながら、何を伝えたいのか・どう伝えたいのか・・・・
知っているオペラでもあったし、同じ曲を歌った方がいて比較することで見えた部分があり（どちらが上手いとかそういうことでなく）、とても勉強になりました。


それにしても、審査する先生方は十数名も後ろに並んでいる中での演奏、さぞかし皆さん緊張したのではないかと思います。
演奏曲にドレスを合わせていることもわかりましたし、個性ある演奏はとても素敵でした。1点、カラーアナリストの目線で見ると、あの色のほう似合うのになぁ、と思う方もいましたが。。。

そして
試験だから順位がつけられて・・・
厳しい世界ですね。頑張ってください！！！


夜は予定があり、最後まで聞けなくて残念でしたが、たくさんのインスピレーションも受け取ることができ、よい時間となりました。