今日もミューズが微笑んで

歌うように暮らしたい。アートの道探しを楽しむJasmineのきままな日々。

二人のイーダ

2009-06-28 | いろんな舞台鑑賞ノォト

「イーダ」、当然のことながら、オペレッタ「こうもり」のアデーレのお姉さんの名前ではありません。児童文学者、松谷みよ子さんの作品の主人公の名前です。

レッスン仲間のTさんがそのお芝居に出演するというので下北沢へ。

               


会場はビルの一角を改造した小さな劇場。ステージはなく、床の中央に簡単なセットが置かれていて、その「ステージ領域」を囲むように観客用の椅子が並べられていました。


            

 

Tさんが弾くユーモレスクのピアノの音楽に合わせてステージ開始!


夏休み、小学生の直樹がイーダというあだ名の妹ゆう子と共に、祖父母の家に預けられたときのできごと。「イナイ、イナイ・・・」とつぶやく不思議な椅子に出会う。椅子の探す妹のあだ名と同じ「イーダ」を探す直樹。果たしてイーダは・・・?



お芝居と言っても、普通の演劇とは少し違って、一貫して「語り」での展開。
4人の女優さんが代わる代わる、登場人物になる。主人公の直樹になったと思えば、お母さんになったり、おじいさんの役になったり・・・・。
その役柄の衣裳をつけるわけでもない。
登場人物たちの「会話」と、会話を助けるほどのマイムで、ビジュアルは観客のイメージに委ねられるという、言葉に着目したお芝居。


お芝居の舞台で、言葉だけでここまで物語が作られるものなのか、、、と正直ちょっとした衝撃・・・。



お話は戦争を扱っていますが、反戦というより、戦争を知らない世代の女優さんたちの、戦争の傷跡や現実をしっかり受け止め、新しい時代を大事に生きたいというメッセージを受け止めたように思いました。



Tさんは、音大を卒業しているのですが音楽の道に進まず、演劇活動一筋。
二期会愛好家クラスも、最近は本番続きで授業にはあまり出られない状況。
先日、久々に出席して、声量や表現に関して先生からお褒めの言葉がありましたが、こんな舞台のお稽古の成果もあるのかもしれません。
音楽もそうですが、演劇も、それを仕事にしていくには、好きでなければとても続きません。報われないことのほうが遥かに多い世界ですから・・・。

真摯な姿に、パワーをたくさんいただきました。

                 

彼女たちの師匠、声と言葉にこだわり続けた女優 故 関弘子さんの遺影が飾られていました。 
    

「ふたりのイーダ」について知りたい方は・・・
楽天からこの本をダウンロードできるようです。

⇒ http://dl.rakuten.co.jp/prod/800140571.html

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ドン・ジョバンニ | トップ | マーラー 交響曲第8番 「... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

いろんな舞台鑑賞ノォト」カテゴリの最新記事