眠らない街

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熱血T師範熱く語る~社団戦打ち上げにて

2005年11月01日 | 将棋
「だからあっしはSプロに言ったすよ!」
「なんで▲3六歩なんだ!▲4八銀とすべきだろ!」
「▲3六歩を活字にした行為が許せねぇっすよ!」
調布SCのキャプテンで棋遊館にて子供たちを指導するT師範は、通称「赤い本」を指差しながら語気を荒げた
      
問題は図の局面。一見2枚落ちのフツーの出だしに見える。
しかし下手が2枚落ちのコンセプトを貫くならば、▲4八銀とすべきとT師範は説いた。上手の奥の手「△5五歩止め」に密接な関係がある。
図の▲3六歩を▲4八銀とし△5五歩とした場合、▲4七銀△5四銀▲4六銀で上手失敗。
図の▲3六歩で△5五歩とした場合、▲4八飛△5四銀▲3八銀の進行になる。
後者でも一局だが、「4五の位を確保して角筋を最大限に生かす」という2枚落ちのコンセプトから外れるのがマズいのだ。
問題図で▲3六歩とする意味は、▲3五歩の3筋の位取りであるが、▲4八銀とした場合でも上手が3筋の位取りを阻止することは無理だ。▲4八銀△2二銀▲3六歩△3四歩とすれば3筋の位取りは阻止出来るが、それは出た杭を叩かれるだけ。
「△5五歩止め」に対するケア、3筋の位は後からでも取れる、という2つの理由により、▲3六歩は不急の1手となるのだ。

T師範は以上のことを熱くアツく説いてくれた。
その場にいた全国タイトル経験者STさんを含む一同は感心しきりだった
子供たちにあるべき姿を教えたい。そのためにウソ手は指せないというT師範は、今日もひたすらアツかった

一同の感心の余韻が残る中、私は「△5五歩止め」に対する別の変化を披露した
上手が即△5五歩とした場合、下手から▲5六歩とする手がある。
T師範が下から覗き込むように怪訝な顔つきで私を見た
▲5六歩以下△同歩▲5八飛△5四銀▲5六飛△5五歩▲同角△同銀▲同飛△4二玉▲5四歩△7一角▲7七桂で下手良し。阪田三吉時代の古い定跡である。
ちなみに上手が金で「△5五歩止め」をした場合は成立しない。△5四金▲5六飛△5五歩▲同角△4五金▲3三角成△6二玉で上手成功。

T師範は「な~るほど」と一度言ってくれたが、その直後「もういいや、下手強すぎ」と言って私の話を強制終了させ、再び自分のアツい主張を説きはじめた
うーむ。別の意味でもアツい。カラオケ店でマイクを手離さないタイプに違いない(笑)
私の話も酒の席のネタとしては面白いと思うんだけどなぁ・・・しくしく(泣)

#打ち上げにて、二次元の素晴らしさを説いていたOくん、彼は「三次元のフィギュア」には興味ないんだろうなぁ~