眠らない街

将棋、サッカー、スノボ、マンガとちょっぴり恋愛話など。

2009年06月29日 | ドラマ
「ヱヴァンゲリヲン新劇場版・破」を観て来ました。in 新宿ミラノ座。
最近は、川崎か新宿ピカデリーを使っていて、全てミニシアター形式。
昔ながらの、広いけど前の人の頭が気になる映画館は久々でした。余談ですが。

待ち時間にプログラムを購入し、「ちょっと読むべぇ~」と思ったら、どこから開くかよく分かりません。
あらためて見ると、封がしてあります。
「WARNING!」
「DO NOT OPEN THIS BEFORE WATCHING THE MOVIE.」
???
観る前に読むな!って書いてあります。素直に制作サイドの意向に従います。

#黒い部分がシールの封になっています。かなりの粘着力で、刃物で切らないとプログラムを破きそう・・・

「破」の感想は、ネタばれにつながるので書きませんが、本編が終わり、エンディングが流れ、次回予告が終わると、観客一斉に拍手!!
映画で拍手が起きたのを初めて見ました。

「序」を観ちゃった人、「急」(次回)を観ようと思っている人は、観た方が良いと思います。
プログラムにも書いてあるんですけど、
「3部作の2作目は難しい。続きから始まって、続くで終わるから」
「スターウォーズ然り、ロード・オブ・ザ・リング然り」
というのは、「破」を観た後、かなり実感しますね。
単作では評価出来ないけど、全編通して見れば「破」は無くてはならない話になると思います。

1つだけ。
アスカの苗字が変わった理由(惣流→式波)は、「破」からは分かりませんでした。うーむ。

100%ジュース+アクエリアス

2009年06月28日 | グルメ
スノボの井出さんのブログで紹介してました。6月26日の日記です。

100%ジュース(井出さんブログではオレンジ)+アクエリアス。
今朝、グレープフルーツジュース+アクエリアスで試してみました。

メチャうまい!!
風呂上がりとか、汗をかいた直後はサイコーです。
氷を入れるのがポイントかな。

缶の100%とペットのアクエリアス、合計780mlを一気飲みでした。

勝ってなお強し~東京-清水戦

2009年06月28日 | FC東京&サッカー
前半の梶山のPK、後半のナオのドライブシュートで2得点。
なんとか勝てました。
しかし、勝って思ったのは、
「やっぱり、清水強いな~」
「ナビスコの清水とは別チームだな~」
「メンタル強いな~」
ということ。やっぱ良いチームですわ。

ヒロミの頃から、ガンバと清水というのは、憧れのサッカーをするチームでした。
「今回は勝つ!内容でも結果でも」
と書いたのは、今の東京のサッカーならば、昔の憧れだったサッカー像を打ち破れると思ったから。
内容は五分。結果は勝ち。
だけど、サッカーでは清水に肩を並べていないと思ってしまいました。

ナオが鮮烈ゴールを決めたのが後半17分。
後半20分過ぎ、清水の中盤はあの質を維持しつつ、まだ元気一杯動き回っていました。
同じ時間帯、カボレは明らかにガス欠。平山も足が止まっていました。
中盤を互角に戦えるスキルと組織力は清水に追いついたかもしれませんが、それを続けられるタフさで東京は清水に及んでいません。

今日のゲーム、後半20分からは、逃げきるしか勝ちがない状態になっていました。
録画で見ると、東京守備陣の跳ね返しの強さと連携が特筆されるし、うまく時間を消化しているように見えます。
実際は、足が止まりラインも間延びして前線でボールが納まらず、ひたすら東京陣内での防戦となっています。
その中で、達也、椋原、米本らが良い働きをし、権田を含めた最終ラインの集中力が素晴らしく逃げ切れました。
でも、サポとしては、相手陣内で時間を使って欲しいんだよね・・・ヒヤヒヤもんです。

もう1つ。米本について。
運動範囲が広大で運動量も多い。パスコースを作る役目を一手に引き受けています。
米本がパスコースを作ってくれるので、変なボールを失い方をしないし、失っても相手の攻めを遅らせてくれます。
攻守における潤滑油になっていて、一時の梶山並みのキーマンになりつつあります。
逆に言えば、米本に多大な負荷がかかっている状態。試合に出れる充実感の方が大きいだろうけど、連戦になるとちょっと心配です。

またこの試合で、あらためて気付いた点がありました。
東京の攻撃って、米本の縦パスから始まるんですよね。東京の全員の選手が米本の動きを見ています。
縦パスがスイッチになり、そこから羽生が効果的な位置に動き、長友は仕掛けられるポジションと体勢を維持し、ナオは縦パスの後の動きをイメージし、平山は相手DFの背負い方を変えて行く。
何か、
「米本をしっかり見ることで、東京の全選手の緊張感が保たれている」
ところがあるような気がしました。
同点に追いつかれ、混乱しそうな場面でも、米本はひたむきに動き続けている。
それを見て、ピッチの選手は混乱を回避出来ているんじゃないか。
本当に素晴らしい。今、替えの効かない選手になりつつあります。


#充実のひと時!

#トーチュウお立ち台に呼ばれた長友。「何でオレが」という表情してました。

#戦利品。結構売れてました(笑)

今日は清水戦

2009年06月27日 | FC東京&サッカー
清水は、ここ数年、東京の前にデーンと立ちはだかっているクラブ。
私的には、何としてもリベンジしたいという思いが強いです。
先日の駒沢でのナビスコ予選の勝利は、東京の出来も良かったけど、清水に強いモチベーションが感じられず、あれに勝ってもリベンジとは言えません。

ここで、清水との2008年の対戦を調べてみました。なんと5回も対戦しているんですね~

■2008年3月20日 ナビスコ(Away)●1-3
システム:4-2-3-1
FW:平山
MF:ナオ、栗澤、エメルソン
MF:浅利、梶山
DF:徳永、吉本、茂庭、長友
GK:塩田
交代:ナオ→カボレ、平山→赤嶺、栗澤→大竹
開始早々に矢島の速攻で失点、PKで失点。平山のヘッドで1点差。
後半、セットプレーから失点。


■2008年04月26日 リーグ(Away)●0-1
システム:4-4-2
FW:カボレ、赤嶺
MF:梶山、大竹
MF:浅利、今野
DF:徳永、藤山、佐原、長友
GK:塩田
交代:浅利→森村、大竹→平山
前半ロスタイム、セットプレーから失点。

■2008年05月31日 ナビスコ(Home)△1-1
システム:4-4-2
FW:カボレ、平山
MF:エメルソン、羽生
MF:浅利、ブルーノ
DF:徳永、藤山、佐原、金沢
GK:塩田
交代:浅利→森村、大竹→平山
退場:佐原
前半、ブルーノのオーバーラップで先制するも、佐原の退場直後に藤本の絶妙FKで失点。
フッキのいる緑に往復ビンタを食らわせ、決勝トーナメントには進出。


■2008年10月04日 リーグ(Home)●1-5
システム:4-1-2-3
FW:カボレ、赤嶺、ナオ
MF:今野、梶山
MF:浅利
DF:長友、茂庭、佐原、徳永
GK:塩田
交代:浅利→エメルソン、ナオ→大竹、カボレ→平山
前半、山本真の豪快ミドルで失点。その後FKから失点。混戦から押し込まれ失点。
後半、エメルソンの得点で1点差とするも、岡崎、戸田に決められ圧敗。6連勝ならず。


■2008年12月20日 天皇杯○2-1
システム:4-4-2
FW:カボレ、赤嶺
MF:羽生、達也
MF:今野、梶山
DF:徳永、茂庭、佐原、長友
GK:塩田
交代:羽生→平山、達也→藤山、カボレ→祐介
お互いPKで1点ずつ。後半、赤嶺のシュートで勝ち越し。そのまま逃げ切る。

昨年と今期を足して、2勝3敗1分。
昨年10月のリーグ戦Homeでは、日本代表岡崎vs日本人得点王赤嶺といううたい文句で、エルゴラから注目をあびたカードだったけど、フタを開けたら赤嶺は何も出来ず、ナオも前線に張り付いたままで仕掛けられないという状況でした。

清水のストロングポイントは、縦横無尽に動く中盤。
東京の前線もイマイチでしたが、勝負の分かれ目は中盤です。
清水の中盤に対抗するため、構成に悩んでいるフシがスタメンから読み取れます。
個人で打開出来る選手(エメルソン、大竹)を入れても、運動量の多い選手(達也、羽生)を入れても、つなぎに長けた選手(栗澤)を入れても、清水の中盤と五分に渡り合うことは出来なかったのです。
更に中盤から前線にクサビが入っても、そこからタメを作れていないので、フィニッシュまで持ち込めないことがほとんど。
それが私自身分かり過ぎているから、勝敗はともかく、サッカーの質で清水には勝てていないと悲観的でした。

しかし、今回は違います!
米本がボランチに入るようになってから、連動した中盤が出来るようになりました。
ボール回しの中心になり、相手の攻撃をディレイし、セカンドボールを拾いまくります。
更に、平山が前線でタメを作ることで、分厚い攻撃も出来ています。
「サッカーの質で、清水と五分の勝負が出来る」
と期待を持って、清水戦に臨めるなんて何年ぶりだろう!!

今回は勝つ!内容でも結果でも。
そして、平山がヘッドでゴールを突きさしてくれれば、言うことなしです。

春のドラマ感想

2009年06月21日 | ドラマ
春スタートのドラマがもうすぐ最終回を迎えます。
いくつか観てたドラマの感想などを。

・婚カツ!
このドラマだけは毎回観ています。
私が中井くん好きなこともあるけど、かなり面白いんじゃないかと思う。
このドラマ、フジの月9史上最低視聴率なのが残念(録画ランキングは高いそうだ)。

月9のドラマって、とにかく「イマ風」とか「セレブ感」とか、オシャレを感じさせるものが多いけど、下町を舞台にB級っぽく作ってあるのが逆に面白い。
谷原章介や釈由美子という美形をキャスティングしていても、脇役で3枚目とかちょっとヤなヤツを演じているのもいい。

しかし何よりも良いのが上戸彩!
あまり好きなタイプじゃないけど、少女から女性への背伸び感、少女と女性を行き来する揺れ動きが物凄く出ていると思う。
淡々とした中井くん演じる雨宮と、揺れ動く上戸彩演じる春乃の恋のゆくえが気になりますね~
ドラマながら、ハッピーエンドになって欲しいなぁ~と思います。

・BOSS
会社の教育で「リーダーに求められる資質」みたいなものを受けたことがあります。
昔のリーダー像は「統率型リーダー」と言い、リーダーが全体像を把握し、事細かに指示を出す、レビューアーになり、リーダー自身がキーマンでもあります。
つまりスーパーマン的に何でも知っていて、全てに能力が高い人。
先頭立って引っ張っていて、元阪神の星野監督のような感じ。

現在のリーダー像は「協調型リーダー」と言い、リーダーはチームの成功を第一にし、メンバが上手く行くように指導するとともにモチベーションを維持管理します

仕事を積極的にメンバーに切り出し、権限も移譲します。切り出した仕事のビルドをする役目って感じでしょうか。
WBC侍ジャパン原監督が、協調型リーダーの代表格だと思います。

BOSSで天海祐希演じる大澤室長は、まさにスーパーレディ。
生粋の統率型リーダーで、この統率型リーダーのテキパキさ、キップの良さが気持ちいい。
言っちゃぁ~何だけど、特別対策室のメンバーはそれほど優秀なわけではありません。
一芸に秀でているメンバーもいるけど、統率型リーダーのスキルで難事件を解決して行く。
その気持ち良さを楽しむドラマですよね。

ただ、私的には、戸田恵梨香演じる木元刑事のひねた感じがツボでした。
指をチュパチュパなめる癖を、ケンドーコバヤシがマネするシーンは、爆笑モノ。
最近、ひねた感じが出ていないのが、ちょっと楽しみが減った感じ。

・僕の妹
よく分からないというのが本音。
兄妹愛を感じられるようで、感じられない。
オダギリジョー演じるアニキに共感出来ても、長澤まさみ演じる妹には
「何言ってんだコイツ!」
と思うことの方が多い。
まあ、観ちゃうんだけど・・・

・Mr.Brain
キムタクのドラマなんだけど、キムタクが犯人当ての仮説を述べる時の感じが、
「ホリケンがキムタクのマネをしている時」
にかぶってしまう。
ホリケンが、キムタクのマネをしているのを、キムタクがマネしている感じ???
それが気になって、ストーリーに入り込めない。
うーん。

柏-東京戦(TV観戦)

2009年06月21日 | FC東京&サッカー
スカパーの「Jリーグアフターゲームショー」で、ノノさん(野々村芳和さん)が平山のことを絶賛していました。
ノノさんは、私と同じく、平山を評価している方。
そのノノさんが、今ちゃんとのインタビューで、
「東京から他にも代表入りして欲しい選手いるんじゃない?平山とか」
と言ったのにはさすがにビックリしました。
最前線でタメが作れる選手ではあるけど、現時点で、平山のヘッドは及第点は言えないと思うから。
ヘッドが強い選手ではあるけど、ヘッドが上手い選手ではないからね~

そうは言っては、この日の平山はとても良かった。
平山はインタビューで、
「DFラインやボランチがボールをつないでくれて、ビルドアップの負担が減った」
と語っていました。
この日の平山は、終始ゴール前でプレー。
ポストからの反転シュート、クサビ、突進、ミドルシュートと、柏デフェンスの甘さをついて、前線で脅威になり続けていました。
確かに、今日の出来、見せつけた強さなら、解説者視点ではMOM級の活躍だったかもしれません。

東京サポの知る平山の悪癖として、「サイドに流れて、フィニッシュに絡めない」というのがありますが、今日はカボレと良い距離間でプレー出来ていました。
もしかすると、先週のナビスコ杯東京-清水戦で、カボレ、祐介の2トップが良い距離間でプレーしていたので、それを見習ったのかもしれません。
カボレのゴールは、平山の絶妙のトラップ&パスから出たけど、東京-清水戦の祐介→カボレのプレーに距離間が似ています。

この距離感については、米本の働きによるところが大きいと思います。
今まで梶山1人でパスコースを作っていたけど、米本がパスコースを作ってくれるので、選手の負担が減っています。
これで、前線まで自然にボールを運べるのが大きいですね。

3点目の平山のミドルは、平山らしい強さが出ていました。
平山のような体格の選手に、突進されたら、DFはなかなか防げませんね。
ただ、平山にはヘッドで点を取って欲しいのがサポ共通の願い。
初ゴールは決めたけど、ヘッドでの初ゴールを決めてこそ、サポ、平山が一体になった「シャー」が出来ると思います。

あと自分なりに良かったと思ったプレーが、86分の梶山→達也→長友→赤嶺とつないだシュート。
赤嶺らしく、DFの前に入ってボールを触り、押し込む形。
惜しくもゴールにはならなかったけど、最近の赤嶺のシュートはミドルシュートばかりだったので、久々に赤嶺らしいシュートを見れたと思います。
こういうプレーを続けていれば「点を取れるFW」として出場時間も増えると思う。

まあ、柏の出来が悪かったので、評価はやや控え目にしなければならないけど、3得点と完封は景気づけには良い結果。
来週の清水戦こそ、東京の真価が問われますね。

最近のオキニ

2009年06月08日 | その他
あいのりが終わり、恋するハニカミでデートが消えてから、恋愛系番組が消えた感じでした。
しかし、今日偶然観たテレ朝の「恋愛百景」という番組が面白かったです。
デート形式でお店やデートスポットを紹介する番組なんですが、今回の彼女役のコが、まさにジャストストライクゾーン!!
いやぁ、カワイかったですね~
番組もオススメですが、この彼女役のコの中村静香ちゃんがメチャ気に入りました。
このコのブログで、恋愛百景に出演した時の日記がありますが、さすが良い表情してます。
グラビアの静止画よりも、ドラマで等身大の女のコを演じたり、主人公の親友役をやったりした方が、このコの魅力が出そう。動画で観たい女のコでした。
#リンク先にジャンプしても、ちょっとカワイイ程度のアイドルという印象しかないのが残念なところ。
このコの魅力はとにかく動画なので、恋愛百景で再び出演することを期待!です。


あともう1人注目しているコがいます。
来年の1月から、スピリッツ連載中の「とめはねっ!」というマンガがドラマ化されるのですが、このヒロイン役の朝倉あきちゃんもかなりカワイイですね~

つくづく、売れる前のアイドル好きだよなぁ・・・(笑)

<6月9日追記>
この中村静香ちゃんのような「タヌキ顔」のコ(モー娘田中れいな、フジ本田アナなど)は、髪をアップにして耳を出し、うなじを強調するとメチャクチャかわいくなりますね(笑)

Ladies Holly Cup~上田女流勝利!

2009年06月07日 | 棋譜
103手まで、上田女流が勝ちました。
対局は白熱して、見応えはありました。良い意味で予想を裏切った内容でした。
村田さんが中盤で指した△6四同銀はキラリと光る手で、これが読み筋ならば(読み筋であって欲しい)、ギリギリでバランスを保つ指し口が村田さんの将棋の魅力になると思います。

勿論、感心した部分があれば、残念な部分もあります。
また、勿体ない部分もありました。
例えるなら「女子プロレスのメインイベント前の試合で、30分1本勝負が14分で終わった」感じ。
攻防は面白かった。
感心させる内容もありました。
ただ、観客がもう終わりそう・・・と予感したところで、やっぱり終わってしまいました。
「どっちが勝つんだ???1手指した方が良く見えるぞ」
というのがなかったのです。
メインイベンターはまだ張れないなーという感じでした。
「攻防の白熱度」で、ギャラリーを魅せることが出来れば、再び村田さん、上田さんの将棋を観たいと思わせることが出来たでしょう。


さて本譜ですが、第1図は、上田さんが3筋の歩を切った手に対し、村田さんが△8六歩と仕掛けたところ。
一局の方向付けが決まった局面です。
第1図以下:▲8六同角△8八歩▲7七桂△6四歩▲5六銀△8九歩成▲6五歩△9九と▲3三飛成△同金右△6四歩(第2図)

第1図1手前、3筋歩交換すると△8六歩~△8八歩がミエミエ。
先手の上田さんも先刻承知の筋ですが、経験か、研究か、それともしらばっくれているのか、堂々と3筋の歩を交換します。

棋は対話なり。
持時間は30分。先手の3筋歩交換は、ほぼノータイム。
さりげなく通り過ぎようとしたところで、後手2分程度の小考で決戦。
「さりげなく通り過ぎようとしても、許さないわよ!」
「こんなところで熱くなっても損するだけよ!」
というのが、見えない対話のイメージでしょうか。

先手の3筋歩交換は、△8六歩で仕掛けられるリスクがあります。
だから、本当なら成立するかどうかの裏付けを取るもの。
でも、私的には、ノータイムの歩交換は賛成です。
先手には、歩の入手、桂の捌き、飛が直通というメリットがあり、後手はと金の活用(△8八と~△8七と)、または、香の入手(△9九と)のメリットがあります。
先手のメリットが上のように思えます。後手のメリットをどう見るかですが、後手のメリットが上と言い切れる人はいないでしょう。

後手は、これを咎めてみたい。それは心情的に理解出来ます。
しかし、元々イビアナに組みかえようとしていたわけですし、そもそも穴熊党は「流血したくない人たち」なんですよね。
それだけ「固さは正義」と思っているわけですが、そういう思想のところに、歩を渡して、桂を捌かせて、飛の直通を無視して、隅っこの香を拾いに行っています。
良しになったとしても、一方的に受けに回ることになるだろうし、苦労は多いし、自分の「正義」に反します。
ぶっちゃけ、この8筋に攻めは、ハイリスク・ローリターン。
先手もそれを分かっているから、30分の将棋では読みを省略します。
後手は、果敢にトライしましたが、ハイリスク・ローリターンに踏み込むタイプは、勝率が悪い側に回ることになるでしょう。

このハイリスク・ローリターンに踏み込んだのは、勿体ない部分。
しかし、この後、感心した部分が出ます。

先手は、▲5六銀が一見遅いようで大切な駒の動き。この駒が残ってしまっては良くなりません。
後手は、△9九と~△3三同金右が村田さんの「見切り」。
本当なら△9九とでなく、△8八と~△8七とのハイリターンを狙いたい。
また、△3三同金右は5三銀が浮き駒になるから、悩みどころ。
この二箇所の分岐点で、△9九と+△3三同金右の組み合わせを選んだところが「決断」であり「大局観」でもあります。
△9九との実利と、玉周辺の固さが大事。5三銀は取らせても良い(もしくは本譜が予定)・・・
そして、この判断は正しかったのです。
さて、第2図となっては、先手良しに見えますが・・・


第2図以下:△6四同銀(途中図)▲4八金引△6九飛▲4五銀△2五香▲3八金寄△4四歩▲3六銀△5五銀(第3図)

△6四同銀(途中図)が盤上この1手の好手。この手にはホント感心しました。
▲6四同角ならば、直前に取った歩を使って△3八歩があります。
△3八歩▲4八金上△3九歩成▲同銀△6九飛で良し。
もし、△8六歩の仕掛けの時点で、△6四同銀まで視野に入れて指していたなら、女流のタイトルを取れる器だと思います。
考慮2分の△8六歩は、多分その場で△6四同銀を見つけたと思うけど、自分の願望としては読み筋であって欲しい。それだけスゴイ女流プロがいると思いたいのです。

△6九飛まで進んで、居飛車満足の分かれ。
先手も▲4五銀という地味だけど力のある活用をして、白熱の攻防。
▲5六銀~▲4五銀と活用した上田さんにも、いぶし銀のような強さを感じました。
ハイリスク・ローリターンの筋に踏み込んだ後、これだけ白熱した攻防になるとは・・・予想を見事に良い方に裏切られました。

しかし、一転して△2五香が意味不明。

△2五香に対し、ノータイムの▲3八金寄で、後手が長考に沈みます。
この長考の最中、チャットでは、
「25意味不明」
「25は悪手」
「後手おかしい」
などの疑問の声が出て来ます。

私も疑問に思いましたが、それ以前に、ここで長考することが許せません。
△2五香には▲3八金寄が必然。
だから▲3八金寄の次の手を、ノータイムでビシっと指して欲しい。
「当然読み筋だよね!だったら指せるでしょ!」
って言いたい。
プロの「リズム」というのを、アマチュアにいかんなく見せて欲しい。
観戦者の目が覚めるような手をビシっと指せば「やっぱりプロは違う!!」となるけど、ここでの長考が意味するものは「やっちまった~」以外の何物でもありません。
そうやって、観客の呼吸を外すのががっかりした部分。

感想戦で、△2五香は、▲3八金寄△3七歩▲同金△5九角の読み筋と判明しましたが、以下▲3八金引△7七角成▲3四歩で不利なのが分かり、長考になったとのこと。
村田さんは、感覚よりも読みを重視していることが分かります。
私だったら、△2四香ならともかく、2五地点に香を打つ「気持ち悪さ」で、最初から読み筋の対象になりません。△8六歩の仕掛けも然り。
だけど、村田さんはしっかり掘り下げています。長所でもあるけど、短所でもあります。
感覚で読みを切り捨てるのは、効率化だけでなく「自分が気持ち悪いと思う手は指せない」というこだわりでもあります。
阿部八段、郷田九段がこの代表格ですが、女流プロでもこういうこだわりの強い棋士を見たいですね。

本譜△2五香は(結果的に)悪手ではなかったかもしれません。第3図まで進むと、△4六銀~△3七歩を狙って働いているとも言えます。
また、第3図以降の変化で、△2五香が生きた変化もありました。
△2五香以降、第3図までノータイムで進めば、逆に感心したかもしれません。


第3図以降は、後手に勝機がありましたが、ギリギリで逃し先手の逆転勝ちになりました。
△6四同銀の鮮烈手を指した村田さんに勝って欲しかったですが、ちょっと残念。
ただ、次も観たいと思いましたし、タイトル争いに絡むような棋士になって欲しいなとも思いました。

上田さんの将棋は何回か見たことがありますが、穴熊に固執しているのが将棋を狭くしている印象。
強い部分もありますが、捌きや力強さの部分で、穴熊頼みという部分があります。
穴熊から離れればもっと強くなれるのにと思いました。

東京-山形戦

2009年06月04日 | FC東京&サッカー
後半、怒涛の3連発で3-1の逆転勝ち!
前半かなり山形のサッカーが素晴らしく、何とか勝ってホッと一息です。

スタジアムで観戦した人は、
「山形ってこんな強いの???」
って思ったのではないでしょうか?
東京の出来不出来は当然ありますが、1タッチ2タッチで早いパスを出し、しかもオフ・ザ・ボールの動きが素晴らしい。
止まってボールを受けることはなく、早いパスを出し、しかも球際に強い。
さらに、FW長谷川選手、動き出しもいいし、速いし、ボールも収められる、1対1も積極的に仕掛けて行く。
平山のような体格の選手が、ポスト、仕掛け、つなぎをこなしているようなもんです。この選手、ホント脅威でした。
率直な感想を言えば、「長谷川選手を中心にしたこのサッカーが90分出来れば、J1制覇も夢ではない」と思いました。

しかし、このサッカーに翻弄されながらも、前半を1点ビハインドで凌げば、東京が勝つとも思っていました。
この運動量を90分続けられるわけがないし、この夜、過ごし易い気温ではありましたが、山形にとってはこれでも暑いはず。
更に、東京の問題点は見ていて明白だったので、ハーフタイムに修正出来ると思ったからです。

東京の問題点は、距離間と足元へのパスの2点。
山形は、オフェンスの時、ボックス4-4-2ですが、デフェンスの時は、東京のようなフラット4-4-2になります。
また、このフラット4-4-2は、通常よりも3ラインの間隔が狭いのです。
一方、東京は、最終ラインがフラット。
ダブルボランチは、山形に押し込まれた後にビルドアップするので、最終ラインより。
攻撃的MFは通常の位置、FW平山、カボレは前線に張り付き。
結局、山形の3ラインの中でボールをつなごうとすれば、中央は山形の方が大差で厚いのです。
これに、まんまとハマって、山形の鋭いプレスにボールを奪われる→長谷川選手にボールが出る→山形攻撃陣の押し上げ→DFラインの混乱のパターンでした。

後半は、しっかりこの点がケアされていて、後半10分過ぎから東京のペースになって行きます。
・山形DFの裏のスペースへのパスを交えるようになった。
・中村北斗の交代で入った椋原が、サイドの攻防でキム選手を抑えることが出来た。
・椋原、徳永が後半高い位置取りをし、中盤のパス回しで選手間の距離が近くなった。
・平山が下がり目のポジションで、ボールを捌くようになった。
特に、3、4点目が大きく(イメージ的には、2-4-3-1のような形)、中央の攻防で優位に立てたのが大きいと思います。
4点目は、前半から「縦の2トップになれば・・・」と思っていたので、平山の判断が嬉しかったですね。

前半、孤軍奮闘していた感のナオ、同点弾の梶山、2得点のカボレ、2アシストの平山など、MVP候補はいますが、私的には椋原を推したいと思います。
サイドの攻防を制したのと、ポジショニングが良く、オシム言うところの「水を運ぶ選手」になっていたと思います。
この日は、若い選手が大活躍でした。
椋原だけでなく、米本は、積極的な仕掛けを見せたし、大竹も中盤で潤滑油になっていました。
平山は、ボールを失う印象が強かったですが、DFの前でボールを触る意識が見られましたね。

ちょっと気になったのが赤嶺。
無理な体勢のシュートが散見されたけど、焦っているのかなぁ・・・
赤嶺がDFを引きつけた後、パスが出せる視野、判断が出来れば、3人の日本人FWの中で一歩抜け出ると思うけど・・・