眠らない街

将棋、サッカー、スノボ、マンガとちょっぴり恋愛話など。

ちはやふる

2009年07月13日 | マンガ
少年、少女、青年、レディースにこだわらずマンガを読んでいます。
以前から興味があったのですが、ようやくこの作品「ちはやふる」を読んでみました。

競技かるた(百人一首)を題材にした作品ですが、かなり面白い!超面白い!
過去読んだ作品の中で、5本の指に入るかもしれません。
現在5巻まで出ていますが、つなぎのような回がなく、どの回も読者に読み応えを与えてくれます。
「夏子の酒」の終盤のような、濃密さがありますね。

ストーリーは・・・、
美人の姉の陰に隠れていた主人公の千早(1巻では小学生。2巻から高校生)が、転校生の少年新(あらた)から競技かるたを教わります
新は、全国大会年少の部で入賞の常連。名人の孫。並みのプレイヤーではありません。
千早は、新との初対戦の時、圧敗(そりゃそうだ)しますが、新がガチで戦ったにも関わらず、新よりも素早い反応で1枚の札を取ります。
千早の才能に驚愕する新。
自分の名前の入った「ちはやふる」の札を取って、かるたの魅力を知った千早。
しかし、この後、実家の都合で故郷の福井へ。千早と離れることになります。
千早と新は、全国大会での再開を約束して、かるたの道を突き進むことになります。
・・・という感じ。

競技かるたは個人戦だけかと思いきや、団体戦もあります
この作品では、千早のクイーン(女性優勝者)を目指した戦いもあれば、団体戦もあります。
皆が頑張っている中で、相手が強者であっても簡単には負けられない想い。
チームを背負ったエース同士の白熱した戦い。
息使いまで聞こえ、自分の周辺だけ時間が遅く流れるような感覚。
将棋の職団戦決勝を戦っているような緊張感。
戦いをこれほどリアルに表現したマンガを、私は知りません。
ヒカルの碁やハチワンダイバーよりも、リアルの勝負というものを描き切っていると思います。

また、千早のチームメートになった太一、勉、奏、優征もそれぞれ背負っているものがあり、それが骨太のストーリーとなっています。
例えば、優征は、小学1年生の頃から競技かるたをやっていて、全国大会準優勝(決勝で新に負けた)したこともあるプレーヤー。
しかし、なかなか結果が出ず、情熱を失いかけてる半面、自分はこんなもんじゃないというくすぶった思いも抱えています。
「おれだけの試合じゃない。もっと練習してればよかったよ。勝ちたいよ!」
どのキャラも千早に触発されて、一点の曇りもなくかるたに打ち込むようになって行きます。

皆がピュアだから、この作品は気持ちいい。
競技かるたを題材にした作品だけど、勝負の世界に身を投じている人、今くすぶっている人に読んでもらいたい作品です。
自分も頑張ってみようという気になります。
しっかし、いかにも文系クラブ活動という感じのかるたですが、この作品を読めばハードな「スポーツ」ということがよく分かります。
かるたという題材、濃密な描写。とにかくスゴイ作品ですわ。脱帽!!

ラブ・シャッフル

2009年02月18日 | マンガ
タイトルは某ドラマから拝借しましたが、ドラマの話ではありません。
最近読んだ「交換夫婦」というマンガがかなり面白かったのです。

作者は七瀬あゆむさん。
このマンガ家さんの作品は、ノータイムで購入しています。
私の基準では、数少ない「無鑑査作家」
以前、ヤングジャンプ誌で執筆されていたけど、読み応えがある作品の割りに、人気は今一つだったかもしれません。
でも、読み応えのある恋愛ストーリーとヒロインの魅力は、このマンガ家さんならではのものがあります。

数話完結のオムニバス。
単行本1冊で1つのストーリーが完結するので、途中の巻から読んでも問題なし。

ドラマでは、複数のカップルは皆問題を抱えていて、パートナー交換に活路を見出すところがあります。
このマンガでは、2組の夫婦の一方は、超うまく行っていて、もう一方が問題を抱えています。
ラブ・シャッフルのきっかけは様々。
売り言葉に買い言葉の場合もあれば、問題を抱えた夫婦側の申し入れの場合もあります。

ルールは、
・エッチは禁止。
・夫婦交換している間は、夫婦同士で会わない、連絡を取らない。
・1日1回メールはOK。
これだけ。

交換の結果、新しい道に踏み出すことになってもいいと思うけど、このマンガでは確固たる骨太の絆があり、それが揺らぐことがありません。
で、交換前よりも良い形で元の鞘に収まる。それが安心出来ます。

ヤングジャンプ向きじゃないかもしれないけど、こういう方がこのマンガ家さんには合っていますね。
良い作品に仕上がっています。
ヤングジャンプやスピリッツでなく、モーニングやイブニングを好きな方なら、ハマるマンガだと思います。

3月のライオン

2008年12月03日 | マンガ
2巻が発売されました
渡辺竜王は、しっかり読んでいるみたいですね(笑)

私は、(一応)1巻を買って読んでいますが、将棋マンガとしてはあまり評価していませんでした。
主人公桐山零くんの内面を描く作品という方向性は分かったものの、
「これ、将棋じゃなくてもいいじゃん」
が率直な感想。

「彼氏彼女の事情」のように、恋愛を通して主人公の内面を深くえぐる作品があります。
この「3月のライオン」は、恋愛でなく「勝負と孤独感」で主人公の内面を深くえぐっています。
ただ、勝負に生きるから孤独なのか、元々孤独だから勝負に没頭しようとしているのかと言えば、後者の方かなと。だから、将棋が後付けのような感じがしていたんですね。
また、3姉妹と桐山くんのからみも消化不良気味だった印象。

ところが(ここまで1巻の感想終わり!!)・・・
この2巻!かなり面白い!面白すぎる!!
自分の居場所がないという孤独感を抱える桐山くんは、勝負の世界で自分の居場所を作ろうとしますが、そこでも孤独感を抱いている。
孤独感、独りの時に考えること、勝負に深く入り込めないモヤモヤさ、人と深く関われない感じ、自分について来れない対戦相手への感情などが、実にリアル!!

2巻の最後で、将棋会館を出て、原宿方向に行って、結局国立競技場の裏あたり(背景からの推測)で絶叫するシーンは、主人公のむき出しの感情が爆発して、とても見応えがあった。


一方で、ふとしたことから、3姉妹の二女のひなちゃんの想い人と話すうちに、勝負の世界の孤独感を理解してもらえた時の、理解者を得た喜びと熱く語るシーンも印象的。

桐山くんの感情の振り幅が大きさが、強さと脆さの同居をよくあらわしていて、目を離せなくなります。
しっかし、このリアルさは、ホント半端じゃない
これって生半可な取材じゃ描けないレベルだと思う。恐らく、桐山くんは作者自身なんじゃないか。マンガと向き合ってきた作者の葛藤そのままじゃないか。
「ハチワンダイバー」と匹敵するぐらいの渾身の力作だと思います。
完全にあなどってました。失礼しましたっ!!

ハチワンダイバー

2008年05月12日 | マンガ
ドラマが始まってから興味を持ち、コミックを全巻読んでみました。
将棋抜きにして普通に面白い。いえ、かなり面白いです。

1巻の目隠し将棋のシーン
これは将棋指しから見て、印象深いエピソード
「将棋で会話が出来る」という描写は、今までのマンガにはなかったもの。
また、将棋を通してお互いの人間性が分かるのはホント。ホントだからこそ、描いてくれたのが嬉しいし、作者が将棋を理解してくれているのが分かる。
ドラマではこのエピソードが無くて、残念だった。

同じく1巻の膝枕のシーン
将棋は、疲れます
脳が疲れるだけじゃなく、感情の起伏が生じれば、その分疲労が濃くなります。
主人公は真剣に染まってしまったがゆえに、わざと負けることを覚え、それが許せないでいます。
その許せなさ、虚しさで揺れ動いた結果の疲労を、ライバルであり憧れの女性の膝の上で癒して行ったのです。
気持ち分かるなぁ~。
将棋で疲れた時は、寝て疲れを取るだけでなく「癒されたい」が一番かも

2巻の二こ神との真剣シーン
金の代わりに「おさわり」を賭けたのが笑えました。
「笑えました」と書くのは、ちょっと表現出来ていないか・・・
当事者にとっては大真面目。だからこそ、腹がイタくなるほど笑えます。
ちなみに、将棋の局面も秀逸の出来。主人公が逆転勝利をつかむまでの手順は圧巻の一言。
2巻は、ハチワンダイバー1~7巻の中で、出色の出来ですね!

私が持っている1巻は、「10刷」となってました。
いかにこのマンガが人気があるか伺えます。オススメ!!

eensy-weensyモンスター

2008年01月24日 | マンガ
「彼氏彼女の事情」の作者、津田雅美さんの連載2作目。
私の好きなマンガ家さんです。

前作「彼氏彼女の事情」は、エヴァを作った庵野監督が、エヴァに続くTVシリーズの2作目に選んだことでも知られています
つまり、このマンガ家さんは、「そういう傾向」のマンガを描くわけ
人間の内面をするどく描写し、深層心理を徐々に表面化させて行くストーリーが特徴。
でも、少女マンガなので、それほどドロドロ感はなくて、さわやかに読めます。

2作目の「eensy-weensyモンスター」は、美形で勘違いモテ男が、平凡な女のコに、一刀両断ズバっと欠点を指摘され、それ以降、人間的に成長し、女のコに恋をします。
一方、平凡な女のコも、ふとした時に出る「自分でもコントロール不能の毒舌」~人は心の奥底にモンスターを飼っている~に悩んでいますが、この悩みを成長したモテ男が解決し、自分にはモテ男が必要なんだと自覚します。
お互い率直に気持ちをぶつけ、お互いの欠点をお互いがいることで解決するという点が、いいですね。
こういう恋愛には憧れます
読後感の良い作品!

#でもこの作者、絶対オトコ視点だよなぁ~(笑)


#ヒロインの平凡な女のコ。八海さんこんな感じです

風魔の小次郎

2007年12月14日 | マンガ
今日、会社の忘年会で、ふと「風魔の小次郎」の話が出た。
結構盛り上がるモンだよねー(笑)
アストロ球団と風魔の小次郎は、得意ジャンルである。

現在、実写のドラマをやっていて、現代風にコンビニや携帯電話の利用シーンもあるらしい。
で、やっとこさ「風林火山」が出たそうだ。
私的に、聖剣戦争編は好きな話である。
十聖剣と所有者を今でも覚えているかなーと書き出してみたが、7本しか分からなかった(笑)
下記はWikipediaを参照しました。

・コスモ側
風林火山:小次郎
黄金剣:飛鳥武蔵
征嵐剣:独眼竜竜魔
白朧剣:死牙馬
紅蓮剣:伊達総司

・カオス側
鳳凰天舞:カオス皇帝
雷光剣:涅絽(ネロ)
十字剣:雄皇(オズ)
紫煌剣:邪火麗(ジャッカル)
幻夢氷翔剣:朱羅(シュラ)

#Wikiには、風魔の小次郎のページがあるんだなぁ~すげぇ。

ショートソング

2007年09月04日 | マンガ
「ショートソング」(集英社刊、原作枡野浩一、漫画小手川ゆあ)・・・というマンガ。
このタイトルを見て、短歌のマンガとは思わないだろうね~

「とめはねっ!」で、習字もマンガになったけど、まさか短歌がマンガになるとは思わなかった。
・・・で、傑作!マジ傑作!

吉祥寺を舞台に、恋愛、エッチ、青春、短歌、笑いがうまくミックスして、極上のライトノベルを読んでいるような感じ。
作画の小手川ゆあさんは、結構練ったストーリー性のある作品が多かったけど、この作品のように、キャラの魅力を前面に押し出した方が合っているかも。
一皮剥けたね!!

「顔面の 筋肉だけで 笑うのは マジ怖いので やめてください」
「向こうから 歩いてくる 人達の 笑顔のわけが よくわからない」
憧れの舞子先輩に連れられて、初めての歌会で国友克夫は、わけの分からないまま歌を詠んだ
舞子の彼氏で新進気鋭歌人の伊賀寛介は、
「なぜ連中は、国友克夫のスゴさがわからんのだ!?」
・・・と叫ぶ。
克夫の才能を誰よりも認め、嫉妬し、一方で美少年である克夫をいぢめ、サドっ気を出し、恋敵になる・・・

ところどころで、キャラが自分の心情を歌にして詠むあたりも面白い。
つーか、女性キャラがみーんな私好み!!(爆)

久々にツモった傑作マンガでした。ジャケ買いして良かった。
武蔵小杉駅前の本屋さん、平積みにしてくれてありがとう

TAKA

2007年06月22日 | マンガ
仕事帰りに立ち寄ったコンビニで、偶然そのマンガを見つけた。
男だったら、多分誰もが知っている名前だと思う。
「加藤鷹」
その生き様を描くストーリーが「TAKA その男、タカ」である。

鷹のもとに、仕事も金もない切羽詰った青年が、仕事~AV男優~を求めてやって来た
ろくに仕事が出来なかった青年を責めることをせず、鷹は手を差し伸べる。
そして故郷秋田に向かう車の運転中の話し相手として、鷹は青年に語り始めた・・・

学生時代のコンプレックス・・・
彼女との初体験・・・
ホストまがいの仕事をしていて女に不自由しなかった頃・・・
女に不自由しないながらも本気になったことはなかったこと・・・
初めて本気になった相手との想い出・・・
その女性の裏切り・・・

そして秋田に到着。

鷹を慕うAV女優志願の女のコが現れ・・・
故郷秋田での、鷹と親友たちの絆の強さ・・・
鷹のどん底状態の想い出・・・
どん底状態を救った鷹の親友の機転・・・
青年と女のコに対し「プロを目指すなら、今オレの目の前でやってみせろ」と鷹の一言・・・
青年と女のコの恋・・・

カリスマAV男優加藤鷹が、いかにして加藤鷹になったのか、が、綴られています。
しかし、単なる自伝ではありません。
全巻通して言いたいことは、
「男性は、いかにして女性に向き合うべきか」
ということ。読んでて泣けてきます。

久々に骨太のマンガに出逢えました。傑作です!

山田太郎は30歳

2007年02月22日 | マンガ
ドカベンの話。
山田は西武ライオンズ入団後、FA宣言
新設された東京スーパースターズへ移籍。そこで、元明訓高校の仲間と一緒のチームで戦うことになる・・・というのが「ドカベン~スーパースターズ編」のオープニング

そこから数年経過・・・
殿間は、2000本安打(かなり早い)を達成、女性プロ野球選手のマドンナ(正岡華子)と結婚
里中は、通算150勝(こっちもかなり早い)を達成し、山田の妹のサチ子と婚約
岩鬼は、高校の頃からの純愛を実らせ、夏子はんと結婚
山田は、年間160打点を達成、更に王の世界記録を更新する勢いで、ホームランを量産
土井垣は山田の2年先輩だけど、32歳にして、プレイングマネージャー
明訓6人衆が中心の東京スーパースターズは2005年度2位に大差をつけ、優勝している。
顔は少年のままだけど、山田世代は皆、脂が乗り切っています(笑)

山田のライバルだった、犬飼3兄弟&犬神、不知火、影丸、中、土門らは、こちらも新設の四国アイアンドッグスへ移籍。
投手力のアイアンドッグス、強力打線のスーパースターズという図式ですね。

最近読んだ少年チャンピオンで、こういう情報を仕入れましたが、スーパースターズ編の掲示板もあるようで、かなり熱い議論が繰り広げられていて感心しました。この掲示板、かなり面白いです。
「もし、里中がアイアンドッグスに移籍したら、先発ローテー入り出来ない!?」
なーんて投稿もありました

2006年キーワード

2006年12月30日 | マンガ
マンガ、アニメは、かなり好き
オタクではない・・・と思う。コミケとか全然興味ないし
昨今、Lenazoくんのブログショコタンブログを見れば分かるけど、世間では「メイド」「ツンデレ」「メガネっ娘」「妹」などが、ツボを押さえるためのキーワードとなっています。新宿紀伊国屋書店で、「メイド諸君!」というマンガを見かけた時は、あまりの安直さにめまいが来ました
まあいいや。
しかし、今年、私的に一番キターというキーワードは「腐女子」

この「腐女子」は、オタクの女のコ(特にヤオイ好き)を指す業界用語なんですが、これらを題材にしたコミックやブログが徐々に増えてきています。
以前紹介した「妄想少女オタク系」のマンガもそうだし、昨日買った「となりの801ちゃん」もそう。とにかく「腐女子」の生態、言動はかなり面白いです

「攻めの反対語は?」
「受け!」
「「~でござるよ」って来たら、後に続く言葉は?」
「えっ、普通に「薫どの~」じゃないの?」
「同人と恋愛ってぜーったい両立不可能だよね~」
「そんなことないよ。私の恋愛相手は2次元だもの!!」

・・・などなど、もう訳分かりません(笑)
「となりの801ちゃん」はブログからのコミック化。ブログでマンガ(4コマ)を読むことが出来ます。