セピア色の映画手帳 改め キネマ歌日乗

映画の短い感想に歌を添えて  令和3年より

映画日記 2018年その5

2018-07-30 23:34:19 | 映画日記/映画雑記
 「ブリグズビー・ベア」(「BRIGSBY BEAR」、2017年、米)
   監督 デイヴ・マッカリー
   脚本 ケヴィン・コステロ  カイル・ムーニー
   撮影 クリスチャン・スプレンガー
   音楽 デヴィッド・ウィンゴ
   出演 カイル・ムーニー
       マーク・ハミル
       グレッグ・キニア

 ジェームスは25年間、砂漠のような所でシェルターに両親と3人で住んでいた、外界は汚染されていて出る時は防毒マスクを装着するような生活。
 が、それは全部、嘘だった、両親と思っていたのは子供欲しさに乳児誘拐した夫婦だった。
 彼は本当の両親に引き取られたが、25年の空白は埋めがたく、ジェームズは誘拐犯が密かに作って見せていた「ブリグズビー・ベア」という冒険連続ドラマの世界が忘れられない・・・。

 予告編 https://www.youtube.com/watch?v=dMfnlkDFnC0
 
 先日、檄推しした「光をくれた人」を誘拐された本人からの視点にしたような作品。
 偽の両親が唯一、娯楽として見せていた「ブリグズビー・ベア」が見れなくなった事で、禁断症状から自分で続編を作っていく事を決意、PCで映画作りを勉強、知り合った映画好きスペンサーと一緒に製作に乗り出す。
 その素人臭い作品がウケて・・、という辺りは、何年か前に見た「僕らのミライに逆回転」の焼き直しに思えてしまった。
 あれと同じで、ジェームス達が作る映画が、どうにも安っぽくて、どう考えてもウケるとは思えないのが、どうしても引っ掛かる。(「のだめ」の「プリごろ太」より酷いだろ)
 映画内の「ブリグズビー・ベア」という作品は、主題である「家族の構築」の為のマクガフィンなのかもしれないけど、もうちょっとマシに作ってくれないと説得力というものが・・・。
 そのお陰か上映中、何かずっとムズ掻ゆい感じが付き纏いました、「光をくれた人」の偽両親より、こちらの方がタチが悪いとしても、他がみんな善人ばかりなのは同じなのに、こちらはイマイチな感じ。
 世間の評価は「光をくれた人」と違い、けっこう高いのですがね。(汗)

 H30.7.28
 新宿シネマカリテ

 「ジャージー・ボーイズ」(「JERSEY BOYS」、2014年、米)
   監督 クリント・イーストウッド
   脚本 マーシャル・ブリックマン   リック・エリス
   撮影 トム・スターン
   歌曲作曲 ボブ・ゴーディオ
   出演 ジョン・ロイド・ヤング
       ビンセント・ピアッツァ  エリック・バーゲン
       マイケル・ロメンダ  クリストファー・ウォーケン

 ‘60年代、「シェリー」等、幾つもの大ヒットを飛ばしたザ・フォーシーズンズの4人の成功と挫折を描いたトニー賞受賞のブロードウェイ・ミュージカル(これは歌が有るというだけ)を映画化したもの。

 予告編 https://www.youtube.com/watch?v=hpBPUapfxag

 簡単に言えば、現代が作った「グレン・ミラー物語」だけど、偉人伝のように描かれた古きハリウッド作品と違い、かなりヤサグレた4人の物語。
 イーストウッド監督作は「ハドソン川の奇跡」に次いで2作目、ソツなく作った感じが全く同じ。
 巧いけれど、映画に個性がない気がしてしまう。
 観ていて飽きないし、面白い、でも、そこまでなんですよね。
 ちょっと彼のアクの強い作品を観てみないと、どんな監督なのかイマイチ解らない。
 この作品のカーテンコールが、同じ年に作られた周防正行監督の「舞妓はレディ」とそっくりで、何だか微笑ましくなりました。

 H30.7.29
 DVD
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2 コメント

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「ジャージー・ボーイズ」 (宵乃)
2018-07-31 07:44:07
見たはずなんだけど、印象に残ってませんね~。たぶんやさぐれた主人公が好みじゃなかったからでしょう。
でも、ラストのダンスが微笑ましいというのは何となく覚えてます。一気に肩の力が抜けますよね。

>ちょっと彼のアクの強い作品を観てみないと、どんな監督なのかイマイチ解らない。

若い頃の作品なら「恐怖のメロディ」がお勧めです。主人公を自分で演じていて、こんな設定にするところがすごいというか…彼の趣味かも?(笑)
色んな作品を撮ってる方で、何かしら琴線に触れる作品があると思いますよ~。
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いらっしゃいませ! (鉦鼓亭)
2018-07-31 22:47:37
 宵乃さん、こんばんは
 コメントありがとうございます!

見たはずなんだけど、印象に残ってませんね~
>個人的感想ですが、きれいに纏りすぎていて、特徴がないんですよね、だから、時間が経つと歌以外は消えてしまうのかも。

30年後の再会シーンとカーテンコールは良かったです。

「恐怖のメロディ」>昔、見逃したから・・・、リストに入れておきます。
以前から「白い肌の異常な夜」を観てみたいと思ってたのですが、これ、8月の企画に使えそうだと、今、気付きました。(笑)
一応、他の作品を予定してたのですが。

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