夢*想*花

人生○○年!!今までは家族のために頑張った。
これからは、自分のために楽しい、好き、糧になるを目標に過ごしたい。

* 読書 *

2014-01-21 09:00:08 | 読書
「今年こそ100冊読破!」目指して、頑張っています。
その中で百田尚樹作「風の中のマリア」が面白かったので、紹介します。
内容がどんなだかも知らず、図書館の購入図書案内で、百田さんの本だったら、面白いだろうと予約しました。
主人公の「マリア」とは、オオスズメバチの働き蜂(ワーカー)のことだと知って、「なんだ、ハチの話しか?」と
正直ガッカリしました。

巻末の養老猛司氏の解説に
実に希有な面白さを持った不思議な小説である。
極めて学術的に描かれていながら、同時に冒険小説の様に力強く感動的なドラマがある。(中略)
ハチが代表している社会性昆虫の生活が理解できてくるはずである。
と有りました。

その通りでした。
単にハチと一括り出来ない、キイロスズメバチ・西洋ミツバチ(日本で蜜を取るために飼われているのはセイヨウミツバチ)
ニホンミツバチ・その他の昆虫の生態が描かれています。

1頭の女王ハチから生まれたワーカー(メス)の命は羽化してから30日。(卵から孵って羽化するまで約30日)
ワーカーにはきめられた役割分担はない。狩り・巣作り・巣の清掃・女王バチの世話・巣の見張りetc

肉の食べ残しや成虫たちの排泄物を捨てる清掃の仕事は年若いワーカー(生まれたばかりで未熟だから)
巣の周辺を哨戒飛行しながら敵が近付くのを見張る仕事はベテラン(年を取り遠くまで飛ぶ体力が無い)
巣を離れて遠征するハンターの仕事。ワーカーの中でも力と知恵に優れた物が行う。
(ハンターは全ワーカのうち、平均すると2~3割)

女王バチは300頭近く生まれて、自分の生まれた巣を巣だって、自分で自分の帝国を築かなければなりません。
まず、強そうなオスのオオスズメバチと交尾して(交尾した後オスは死ぬ)帝国を築くに適当なあなぐらや木の穴を探し
木の皮で巣を作り、育房室に卵を産んで幼虫に餌をやり(自分で餌を取りに行く)ワーカーを育てます。
ワーカーがある程度育ったら、自分は卵を産むだけに専念します。(飛ぶ必要の無くなった羽根は退化します。)

女王蜂も未来永劫生きる訳ではなく、力の無くなった女王はオスのハチを生みます。
その時点で、ワーカー達に殺されます。それによって帝国が崩壊するのです。

うまく、表現できていませんが、とにかく面白い小説でした。
ハチや昆虫の生態が擬人化されて、詳しく描かれているので、子供たちへの昆虫記にもなります。
文庫本で552円(税別)ですので、孫に買ってやろうと思います。(講談社文庫)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花時計