魔界への誘い・
夏の夜を駆け抜ける超人・弘法大師
大北山の左大文字送り火もまた、
空海起源説を伝えている。
左大文字送り火の特徴は
法音寺の灯明から大松明に火を移して親火とし、
世話人全員が隊列を組んで山を登る点火儀式を行うことです。
これは他の送り火には見られない。
割木、護摩木奉納は金閣寺総門前広場で行われる。
さらに鳥居本の鳥居形松明送り火は、
弘法大師空海が石仏千体を刻んで
その開眼供養を営んだ時に点火されたものと伝わっています。
松ヶ崎の送り火「妙」は、
徳冶2年(1307)松ヶ崎村が日蓮宗に改宗した際に
妙の字を万灯籠山( 西山 )に書いて点火したといわれています。
「 法 」の字はその後、
大妙寺住職日良が大黒天山( 東山 )に書いたことに始まるという。
西賀茂の舟形万灯籠送り火の起源は、
山麓にある西方寺の開祖・円仁が
唐に留学した事にまつわるようです。
唐への留学を終え、
帰路暴風雨に遭ったが南無阿弥陀仏と唱えて
無事帰国できたので、
その船を形どって送り火を始めたと伝わる。
かっては、
「い」( 市原 )、
「 一 」 ( 鳴滝 )、
「 竹の先に鈴 」 ( 西山 )、
「 蛇 」 ( 北嵯峨 )
などの送り火も有ったそうですが、
いつの間にか廃絶したそうです。
送り火は、ただ鑑賞するばかりではありません。
水や酒の入った丸い盆に送り火を映して飲むと、
中風に罹らないとか、
消し炭を白い紙に包んで
水引で結んだものを戸口に吊るすと、
疫病除け、盗難除けになるという習わしがあります。
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