オヤジのひとり言

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”はんなりとした ええおなごはん どすなぁ”

2011年06月05日 | ボランティア
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はんなり

 先日の「おこしやすぅ」と 「おいでやすぅ」について・の続き

質問にお答えします。


京都の方言と言うか? 

京言葉のひとつに、”はんなり”という言葉があります。

 ”はんなり”は、いろんなところで使われていますので、

ひょっとしたら、

”おこしやす”や”おいでやす”よりも有名な京言葉かもしれませんね。


 ”はんなり”

 その響きや印象のせいもあるのでしょうけれど、

どこかしらふんわりとしていて優しげで、たおやかで、

漂うような雰囲気を伝える言葉として使われています。


 お菓子でいうと和菓子のような。

色で言うと、境界のはっきりしないパステルカラーのような。


 ”はんなり”という言葉の響きに、

京都の雅やかな風情や情緒のようなものを感じてらっしゃる方もたくさん居られることでしょう。

 ところが、昔ながらの京都人、

つまり生粋の京都人は、”はんなり”を、

もうすこし違った意味で使います。


 京都人にとっての”はんなり”の意味は、

 ”落ち着いていながらも、華やかで明るい様子”、

 ”ぱりっとして上品で、粋で知的な様子” なのです。


 あの・広辞苑にも、

 「はんなり」 落ち着いたはなやかさを持つさま。

  上品に明るいさま。

視覚・聴覚・味覚にもいう。


浄、兼好法師物見車

「今ここで見る顔は又はんなりとなつかしう、かはいらしう恥かしう」。

「はんなりとした味」

 とあるように、

”はんなり”という京言葉には、

優しげな雰囲気や、たおやかさ、かわいらしさだけでなく、

凛として洗練された美しさや上品さも含まれているのです。


 それを色にたとえるなら、

淡いパステルカラーよりも、もうすこしビビッドで、

活発な印象を与える色を思い浮かべていただければいいのかもしれませんねぇ。

 たとえば、”はんなりとしたええおなごはんどすなぁ”と、


京都人が言うときには、

 ”やわらかでたおやかな物腰のなかにも、知性と元気の良さがあって、

凛とした風情のある美しい女の人”という意味になります。

 京言葉には、

表だって口にできない裏の意味を持っているものがたくさんありますが、

はんなりは、

珍しいくらいストレートな極上の褒め言葉といっていいかもしれません。

 ところで京言葉に限ったことではないのかもしれませんが、

それぞれの方言の持つ独特の雰囲気やニュアンスを、

別の言葉で説明するのは、とても難しいものですね。

いくら説明しても、何か伝えきれないもどかしさを感じてしまいます。


 京都のおばあちゃんに

”はんなり”って、どういう意味? 

とたずねたら、少し困ったような顔で、

”はんなりは、はんなりどす。

ほかの言葉で説明するやなんて、でけしまへん””

なんて答えが返ってきそうどす。


俺もいつかは、はんなりした「オヤジ」に・・




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