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魔界への誘い・京に伝わる魔界伝説その22.
鬼門を護る猿
叡山電車は鬼門を走る
比叡山のふもとにあり、京の北方鬼門に位置する洛北修学院。
叡山電鉄修学院駅から、修学院路を上がっていくと、
赤山禅院山門の大きな鳥居から、紅葉の美しい参道が続いています。
ここは延暦寺の末社でありながら、
赤山明神をご本尊として祀る神仏習合の珍しい寺院です。
伝承によると、
承和五年（ 838 ）慈覚大師が唐からの帰りに、
山東半島に立ち寄り赤山明神に参拝した。
赤山明神とは、中国の泰山にある泰山府君を言う。
つまり、天に在っては「 赤山明神 」で星神・福禄寿、
地に在っては「 泰山府君 」で人の寿命を司る神と考えられ、
様々な信仰を集めてきました。
慈覚大師が帰国の時、船が嵐で転覆しそうになったが、
赤衣に、白羽の矢を背負った明神に護られたと言う。
これが赤山明神の泰山府君で、大師は比叡山西麓へ勧請を約束した。
大師の遺命で仁和四年（ 888 ）弟子の安彗僧都が堂宇を創建。
泰山府君を祀って守護神とし、延暦寺の別院とした。
泰山府君は陰陽師の祖師であり、
病気平癒、寿命や福録、魔除け、栄達など万物の運命を司る力の強い神様です。
（ 祖神として位置づけたのは、平安中期の陰陽師 安倍晴明です ）
病を癒す祈祷を「 泰山府君祭 」と云うのも、この神の偉大な力を示しているもののようです。
安倍晴明が病気平癒の祈祷する際もこの「 泰山府君祭 」を唱えています。
今回はここまで・・
続きは次回に・・ 
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