ハム作りでは最終工程で湯煎をしていますが、肉が固くならずしかも殺菌を行うとため63℃×30分を確保した湯煎を実施しています。湯煎の温度を下げれば柔らかくて美味しくなるはずです。
「低温で24時間加熱すると豚の肩ロースも柔らかくできます」という記事がありました。
肉のタンパク質にはおおまかにいってミオシンとアクチンの二種類が調理に大きく関わっていること、そして肉の硬さはコラーゲンの量が決めるということについて以前、書きました。(参考『鶏のブレゼをマスターして、肉料理の科学を理解する』)ということです。そして、コラーゲンを分解させ、ゼラチン化すれば肉をジューシーに感じさせてくれます。問題はタンパク質の変性温度よりもコラーゲンが分解する温度が高いということ。それぞれPhや時間によっても変わりますが、
ミオシンは50度〜60度
アクチンは66度〜73度
コラーゲン(例えばⅤ型)は68度以上
の加熱によって変性します。コラーゲンを分解させようとするとアクチンが変性してしまい、その結果筋肉繊維から水分が押し出さされて肉が硬くなってしまうのです。
ただし、コラーゲンは時間さえかければ温度が多少低くても分解します。低温で長時間加熱するプライムリブという料理はその代表です
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要はミオシンは変成させるがアクチンは変成させないでコラーゲンを低温で時間をかけて分解させるとのことです。豚肉の低温加熱の料理例をネットで探してみました。左の写真のような例がありました。上限を60℃加熱しているが、加熱時間は2~24時間とばらついている。
殺菌のための時間とコラーゲンの分解に必要な時間をどう設定するかがポイントである。
殺菌に関して特定加熱食肉製品や加熱食品の殺菌条件がでています。35℃~52℃を170分以内に加熱し加熱温度と時間は左表のように、加熱食肉製品については63℃で30分間となっています。特定加熱食品製品の温度と時間を対数グラフで表示すると下図のようになります。一方加熱食品製品の63℃30分を赤四角でプロットしています。加熱食品製品の基準で63℃×30分の加熱温度を下げた場合の時間を推測するため特定加熱食品製品と同じ勾配で破線を引きました。60℃×100分、58℃×240分が相当すると考えています。
コラーゲンの分解に必要な時間
データが無いので60℃×4H、8H、16Hで実施してみて味を確認する予定。
60℃×6H、12H、24Hに修正
10月1日
最近はベーコン、ハムとも62℃で湯煎しています。下記参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/kusa-kun/e/d307b8e386ead7b0683c2d418446f457
ベーコンは5時間、ハムは8時間を標準にしています。ハムで8時間で赤い肉汁が残ったので11時間でトライしたところ赤い肉汁はありませんでした。
「低温で24時間加熱すると豚の肩ロースも柔らかくできます」という記事がありました。
肉のタンパク質にはおおまかにいってミオシンとアクチンの二種類が調理に大きく関わっていること、そして肉の硬さはコラーゲンの量が決めるということについて以前、書きました。(参考『鶏のブレゼをマスターして、肉料理の科学を理解する』)ということです。そして、コラーゲンを分解させ、ゼラチン化すれば肉をジューシーに感じさせてくれます。問題はタンパク質の変性温度よりもコラーゲンが分解する温度が高いということ。それぞれPhや時間によっても変わりますが、
ミオシンは50度〜60度
アクチンは66度〜73度
コラーゲン(例えばⅤ型)は68度以上
の加熱によって変性します。コラーゲンを分解させようとするとアクチンが変性してしまい、その結果筋肉繊維から水分が押し出さされて肉が硬くなってしまうのです。
ただし、コラーゲンは時間さえかければ温度が多少低くても分解します。低温で長時間加熱するプライムリブという料理はその代表です
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要はミオシンは変成させるがアクチンは変成させないでコラーゲンを低温で時間をかけて分解させるとのことです。豚肉の低温加熱の料理例をネットで探してみました。左の写真のような例がありました。上限を60℃加熱しているが、加熱時間は2~24時間とばらついている。
殺菌のための時間とコラーゲンの分解に必要な時間をどう設定するかがポイントである。
殺菌に関して特定加熱食肉製品や加熱食品の殺菌条件がでています。35℃~52℃を170分以内に加熱し加熱温度と時間は左表のように、加熱食肉製品については63℃で30分間となっています。特定加熱食品製品の温度と時間を対数グラフで表示すると下図のようになります。一方加熱食品製品の63℃30分を赤四角でプロットしています。加熱食品製品の基準で63℃×30分の加熱温度を下げた場合の時間を推測するため特定加熱食品製品と同じ勾配で破線を引きました。60℃×100分、58℃×240分が相当すると考えています。
コラーゲンの分解に必要な時間
60℃×6H、12H、24Hに修正
10月1日
最近はベーコン、ハムとも62℃で湯煎しています。下記参照ください。
http://blog.goo.ne.jp/kusa-kun/e/d307b8e386ead7b0683c2d418446f457
ベーコンは5時間、ハムは8時間を標準にしています。ハムで8時間で赤い肉汁が残ったので11時間でトライしたところ赤い肉汁はありませんでした。