
古田新太さんのシェイクスピア「リチャード三世」
どんな風になるんだろう、と思ったら・・・
やっぱ古田さん+いのうえさん流のシェイクスピアでした。
パルコ・プロデュース公演「リチャード三世」
作:ウイリアム・シェイクスピア
翻訳:三神勲
演出:いのうえひでのり
美術:池田ともゆき
照明:原田保
衣装:前田文子
出演:古田新太、安田成美、榎木孝明、三田和代、銀粉蝶、久世星佳、若松武史ほか
赤坂ACTシアター 1月24日マチネ観劇
シェイクスピア劇って、蜷川幸雄さん演出しか観たことなかったので、
いのうえひでのりさん演出は、どういう風になるか、
興味津々・・・
いのうえさん、ポップで楽しくて、肩の凝らないリチャードでした。
次々と策略で人が死んでいくけど、
悲惨さは、ゼンゼン感じさせなくて、観終わって、スコ~ンと爽快感。
なんか、テンション上がって、元気いっぱいになりました。
スゴイぞ、いのうえさん+古田さん。
舞台に設置した11台の映像モニターで、
まず物語の人間関係やあらすじが映ります。
演説シーンなんかでは、テレビカメラで映して、
LIVEマークをつけて、その画像をアップで映したり。
アイデアおもしろい。
カメラマンさんが3、2、1キューを指でサインするのも面白かった。
このネタ、前方の席大笑いでした。
リチャード三世(古田)の長い独白もセリフがモニターにでます。
ちょっとズルイぞ。
シェイクスピアはセリフで魅せなくちゃ。
いまいち独白も気持ちこもってないような感じ。
・・オイオイ、シェイクスピアやってんだろうが・・・
だけど、これは、いのうえさんの演出。
劇団☆新感線に比べれば、ずいぶんソフトだし、音量も抑えてます。
シェイクスピアそのものを演じてるんじゃなくて、
モトネタがシェイクスピアと考えたら・・・
ゼンゼン、オッケーよね。
そこをクリアーしたら、もう、おもしろかったね。
とんでもないワルが、したい放題の悪いことやるんだもんね。
中途半端な善人ぽさがないのが、スッキリ。
パンフ2000円はパスしたけど、
劇場で配布していたペーパーでは、いのうえさんが、
「要は、リチャードが次々に人を落し入れ、裏切り、王になってゆき、
やがて堕ちていくだけの話ですので、あまり構えずに見たまま楽しんで
いただければいいと思います。」
だって・・・
この日は古田さんは、ちょっとお疲れモードらしい。
滑舌イマイチだし、前半カミカミ。
後半は持ち直してきて、よかったけど。
代わりに、銀粉蝶さんがメチャメチャ迫力ありました。
三田和代さん、久世星佳さんもよかった。
三人の場面、感動ものでした。
久世さん、立ち姿キレイでしたね。
宝塚出身の方って立ってるだけでナイス。
それに、赤いロングの髪の毛がお似合い。
あれ、地毛なのかな・・・
男の方の衣装がボロくて綻びてたり、汚れてたりで、
見ててなんだか落ち着かない気分。
「三文オペラ」じゃないんだし、凝りすぎ。
戴冠式のリチャードの衣装は、夢があるというか、やりすぎと言うか、
でもアニメで、おもしろかった。
ラストに出てきたリッチモンド伯だっけ、
イケメンくんは誰なんだろう。
顔見たとたんに、テンション上がりました。
ちょっとお化粧濃かったけどね。
ハハ・・・
ラストは盛大にカラフルな紙吹雪が舞いました。
終演後に、せっせとおみやげに集めていたら、
劇場のおねえさんに、ご注意を・・・
あらら~
写真はチラシとその紙吹雪ね。
気分爽快の「リチャード三世」オススメで~す
