ふわふわ気分で

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「NINAGAWA十二夜」キレイで楽しかった~

2007-07-21 | 演劇

歌舞伎座で公演中の「NINAGAWA十二夜」観にいきました。
キレイで面白いし、舞台装置もさすが蜷川さんでした。

作:シェイクスピア 訳:小田島雄志より
脚本 :今井豊茂
演出 :蜷川幸雄
装置 :金井勇一郎
出演 :尾上菊之助、尾上菊五郎、中村時蔵、中村翫雀、市川亀治郎、中村錦之助
歌舞伎座、20日夜の部観劇

あらすじ(チラシより)
船が難破して、双子の兄(菊之助)と離れ離れになった琵琶姫(菊之助)は、男姿となり
左大臣(錦之助)に仕えるが、密かに彼を慕っている。
左大臣は織笛姫(時蔵)に求婚中。
その姫は男姿の琵琶姫にひとめぼれをして・・・

歌舞伎×シェイクスピア×蜷川幸雄、2005年の話題作の再演です。
噂では、前回よりヴァージョンアップしているそうです。

オープニングは「コリオレイナス」でもおなじみの一面の鏡。
お~っというお客の歓声。
舞台の幅が歌舞伎座の方が、さいたま芸術劇場より広いので、より効果的。
しかも、歌舞伎座の2、3階の赤い提灯がアクセントになって、ステキ。

舞台セットは「コリオレイナス」よりも整理されていて、洗練されている感じ。
ふすまを鏡にして、それに蓮の花を描いてあるのも、きれいでステキ。
鏡を通して、織笛姫の姿が浮かぶのも、オシャレでした。

音楽もチェンバロってのかな(多分)ピアノの弦楽器風のもの。
それと和物との融合がぴったり。
音の奥行きが広くなるという感じがしました。

船の難破シーンもきれいでした。
「オペラ座の怪人」のスルスル船が進む場面を思い出しました。
ライティングもキレイ。
これって、ゼッタイ上の階から全体を見たほうがきれい。

菊之助さんが、船の場面では兄になったり妹になったり、大忙しの早替りでした。

その後、琵琶姫が男姿になります。
男として仕えるけど、時々思わず女になってしまう。
ちょっとした仕草に女がのぞいてしまう。
その演じ分けがうまいです。
演じている菊之助さんは、もちろん男。
うーんややこしい・・・
菊之助さん、ホントにおきれいでした。

お父さんの菊五郎さんも、二役の早替りでした。
菊五郎さん、勧進帳の時とは、別人みたい。
楽しそうに演じてましたね。
うこん色の坊太夫は、烏帽子にまで、ひらひらをくっつけて・・・
そこまでして、いいのかい。なんて思いました。

他の役者の方も普通の歌舞伎を演じている時よりも、
生き生きして楽しそう、って思えました。

あの風林火山の亀治郎さん、おかしかった。
「決闘!高田馬場」の時の女役よりも数段アップ。
台詞のない時の、小技もいろいろ、
爪をいじったり、バットの素振りをしたり。
ハマリ役でしたね。

「薮原検校」の座頭も縄で連なって9人登場。
二人目が古田新太さんそっくり。
大笑いしましたよ。
蜷川さん、なかなかイキなたくらみをしましたね。

キレイで楽しい舞台でした。
最後はカーテンコール代わりに、全員が舞台に並んで捨助(菊五郎)を見送るスタイル。
素直にカテコすれば、いいのに・・・
お疲れさまでした~



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