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ふわふわ気分で

舞台、シネマ、藤原竜也くん、長谷川博己くん、成河くんのことなど気ままに・・・

「伯爵令嬢小鷹狩掬子の七つの大罪」感想

2011-08-21 | 演劇
美女劇・・・人形遣いの他は女性が出演でした。
ザ・スズナリにぴったりの芝居。

Project Nyx 美女劇
「伯爵令嬢小鷹狩掬子の七つの大罪」
作:寺山修司
構成・美術:宇野亜喜良
演出:金守珍
出演:寺島しのぶ、水嶋カンナ、松熊つる松、野口和美、フラワーメグ、中山ラビほか
演奏・出演:黒色すみれ
舞踏:高橋理通子
人形遣い:ルナティコ
ザ・スズナリ 8月20日ソワレ観劇

寺島しのぶさん客演のProject Nyxの第7回公演。
初めて観たけど、オール女性。
好みを言えば、イケメン兄さんが希望なんですけど・・・

一番びっくりしたのは、ラストに水が流れてきたこと。
それもかなりの水量。
話には全然関係ないけど、夏だからやってみました、かな。

スズナリって水使えるんですね。
タンクとかどこにあるんだろう。
舞台端に排水管とかなくて、水はけ悪そうだったけど、
その後どうしたのか・・・

寺島しのぶさんは、すごく楽しそうでした。
蜷川幸雄さん演出の舞台やシェイクスピアに比べたら、
楽勝ものなのかな。
「ヴェニスの商人」のポーシアは台詞多くて大変そうだったな。

背中の大きく開いたドレスに、タトゥーが決まってました。
タトゥーがチラシのデザインと同じみたいだったけど、
ちょっとイマイチかも・・・

登場人物の中では、人形が一番気に入りましたね。
妖しい雰囲気がナイス。
人形使いの黒ずくめの男もいわくありそうなとこがイイ。

人形と女性の「花一匁」の場面が抒情的でステキでした。
人形をずっと観ていると、生身の人間みたいな感じに。
少女らしいけど、危うさや妖艶さもありました。

人形をひっくり返すと金魚になって・・・
あれれ~でした。

全体としてはやたら過剰で、それでいて何か足りないという感じの舞台でした。
赤ずきんやなんたら夫人たち、時計から飛び出すアリスとテレス。
女中にヴァイオリン弾きと歌手、ギター弾き語り。
人魚姫に小人、人形と人形遣いと女。ヌード風で踊る人。
登場人物も多いし・・・

まぁ話はわかったけど、もう少し整理してもいいんじゃないでしょうか。
戯曲が古い?のかな。
ネタがよくわからないのがあったし・・・

最初から終りまで、ちょっと台詞に力入り過ぎかも。
衣装と化粧に負けないように頑張ってみました、なのかな。
観ていてちょっと疲れました。

客席にはシニア世代の男性客もかなり。
あと、関係者風な方も。
いつもの劇場とは、ちょっと雰囲気も違ってました。

この回は綾瀬はるかちゃんも観劇していたらしい。
気がつかなかったです。
すごく残念。

綾瀬さんも舞台やるのかな。
だったら、観にいきますよ~
ふふ・・・





「リタルダント」鋼太郎さんスゴイ

2011-08-04 | 演劇
吉田鋼太郎さんが圧巻でした。
ネタバレあります。よろしくね。

「リタルダント」
作:中島淳彦
演出:G2
音楽:荻野清子
美術:中根聡子
出演:吉田鋼太郎、一路真輝、山崎一、高橋由美子、市川しんぺーほか
PARCO劇場 7月27日マチネ観劇

音楽雑誌編集長笹岡(吉田)は、再婚したばかり。
家を出てしまった息子、過去に何かあったらしい部下(高橋)。
笹岡は若年性アルツハイマーと診断される。

G2さん演出の「ガマ王子VSザリガニ魔人」がメチャよかったので、今回も大期待だったのですが、
前回みたいに思いっきり泣けて、心が洗われるという話ではなかった。
残念。

鼻をすすりあげる人もまわりにいたけど、わたしはなんかちょっと・・・でした。
ラストキレイ事っぽくて、美しくまとめてみました、みたいな感じ。
3・11以降を見据えて、結末ソフトにしたのかな。
だったら残念。

もっと徹底的に厳しい現実を突きつけて欲しかった。
しばらく立ち直れない、みたいな・・・
あれ?私ってドMだった?
う~む・・・

荻野さんのピアノの生演奏が、主人公の病状を繊細に表現していてナイス。
劇中に歌も何曲かあって、盛り上がります。
奥さん役の一路真輝さん、オキレイだし歌もステキでした。

鋼太郎さんが病気の進行をリアルな演技で見事に表現。
あんまり上手すぎて、辛くなるほど。

でも妻はいつまでもキレイな妻。
髪から洋服バッチリ、エプロンまでアイロンしっかり掛けてます。
生活の疲れや悩みも無し。
いくら愛する人で新婚でも、内面の葛藤や不安、揺らぎとかないのかな。

そういうのが全然ない女神さまのような女性、という設定なのか。
男の身勝手な理想だわね。
ふっ・・・

そこの実感がないから、
妹を思って離婚を勧める兄の山崎さんの芝居も、空回りに見えてしまう。

この舞台、妻の存在が大事な感じがしました。
秋山菜津子さんとか大竹しのぶさんなら、もっと厚みのある感じが出せたのでは・・・

息子役の松下洸平くんがなかなかナイス。
身体のキレもいいです。
ラストで頬に流れる涙にやられちゃいました。

少年っぽい体つき、ちょっと身毒丸っぼい感じ。
マイ身毒見っけ~
うふ・・・

次回作の「スリルーミー」のチラシが入ってました。
苦手なミュージカルらしいけど、ついつい買っちゃいました。
はは・・・

11月には倉持裕さん作の「ヴィラ・グランデ・青山」にも出るらしい。
売れっ子なんですね。
ほうほう~

「リタルダント」鋼太郎さんと洸平くん、お目当ての方にオススメ。
東京は終わったけど、
名古屋公演 8月5日 アートピアホール
大阪公演 6、7日 シアターBRAVA!

「荒野に立つ」おもしろかったよ~

2011-08-02 | 演劇
長塚圭史さんの新作、不思議な舞台でした。
ネタバレあります。よろしくね。

阿佐ヶ谷スパイダーズ
「荒野に立つ」
作・演出:長塚圭史
美術:片平圭衣子
出演:安藤聖、中村ゆり、黒木華、横田栄司、中村まこと、伊達暁ほか
シアタートラム 7月30日マチネ観劇


セットは「ゴドーを待ちながら」風で、木が1本あるだけ。
椅子を持って出演者たちが集まると、いつの間にか教室になるし、
座卓がある茶の間が浜辺になったりでおもしろかった。

時間や空間を飛びこえられる演劇の特徴を生かした舞台。
想像力を駆使した場面転換が楽しい。

友人関係や父と娘、過去の事件とかいろいろな話が、
重なり合うように出てきたけど、
観客が自分の思いと照らし合わせる、みたいな感じ。
どの話に重みを感じるかは、人によって違うんじゃないかな。

朝緒(安藤)が失くした目玉というのは、それぞれが持っている、
過去の消化しきれていない出来事に対する思いの象徴だろうか、と思いました。
ちょっと、ややこしい書き方ですね。
自分でも言葉に、しにくい感じです。
トラウマみたいなもの、気付いていないトラウマかな。

目玉探偵とか偽物の銃で撃つとか、マンガっぽいネタがおかしい。
ぬか漬けが出てくるのも、なんか新鮮。
結婚効果かしらん。

後半に「こんな荒野になって・・・」みたいな台詞で、泣きそうになりました。
NHKの番組で大舘村の全村移転を見たところだったので、
大舘村の蛙が鳴いている緑豊かな自然が、
荒野になったというイメージと結びついてしまって・・・

3・11以降に書かれた戯曲だろうから、
長塚さんも被災地のイメージがあったんだと思うね。

出演者たちは若い女性グループVS中年オヤジ組。
いつもの中村まことさんや伊達暁さんは安定してるし、
横田栄司さんの女子校の先生も説得力ありました。
長塚さんスタイルいいですね。
姿勢が良くなってイイ感じです。
お芝居も上手になったみたい。
あ・・・失礼。

女性たちは化粧の具合か、
母役の平栗あつみさん以外は皆さんイメージが同じなのは、どうしてかな。

その中で黒木華さんが声もいいし存在感大。ステキでした。
蜷川幸雄さんの「あゝ荒野」にも出演決定。
観たいですねぇ。
ちょっとチケットとるのが難しそう・・・

「荒野に立つ」不思議大好きさんにオススメ~
東京公演は終了
大阪公演 8月2日~4日 ABCホール
福岡公演 8月11日~12日 イムズホール




三軒茶屋だよ

2011-07-30 | 演劇
今日は三軒茶屋に来てます。

長塚圭史さん作・演出の「荒野に立つ」
シアタートラムで。

伊達暁さん横田栄司さん出演。
長塚さんも出演されるみたい。

噂によると、ちょっとややこしいめの話らしい。
ややこしくても、すごくぶっ飛んでるの好きだけどね。
どうなるかな・・・
楽しみ~

パルコです

2011-07-27 | 演劇
渋谷パルコの正面には、こんなオブジェが。
カラフルミッキーくん?
はて・・・

今日はこれからパルコ劇場の「リタルダント」観劇。
吉田鋼太郎さん出演。
シリアスな話らしい。

ひょっとしたら暗~いのかな。
まあ、暗くてもよかったらいいけどね。
あ、ちょっとエラソー。
はは・・・
楽しみですよ。

「ベッジ・パードン」よかった~

2011-07-26 | 演劇
三谷さん生誕50周年の作品。
おかしくて笑えるけど、ちょっと泣かされるステキな舞台でした。
ネタバレあります。よろしくね。

シス・カンパニー公演
「ベッジ・パードン」
作・演出:三谷幸喜
美術:種田陽平
出演:野村萬斎、深津絵里、大泉洋、浅野和之、浦井健治
世田谷パブリックシアター 7月20日マチネ観劇

ロンドンに下宿している夏目金之助(野村)。
英語もなかなか通じない中、唯一心を許せるのは、女中のアニー(深津)だった。

舞台のセットがかわいいなぁ~と思ったら、
「借りぐらしのアリエッティ」のお家を作った種田さんでした。
屋根裏部屋の窓が並ぶ家の外観が、すごくステキ。
外壁の部分が上がると、内部は金之助の部屋。

夏目漱石がロンドン留学中に神経衰弱になったのは、有名な話。
三谷さんの脚本のアニーの部分は創作だそう。
もし漱石にこんな秘められたロマンスがあったなら、ちょっとうれしい。
大文豪も身近に感じちゃいますね。

この舞台6月6日が初日。
2ヶ月近くの公演で、出演者の方も余裕あります。
浅野さんの早変わりもあるのに、ドタバタしないで、お見事でした。

浅野さん、なんと11役。
それもビクトリア女王から犬のミスタージャックまで。
ただ扮装をして済ますだけでなく、その人の性格、人柄ぐるみ切り替わります。
浅野さんスゴイ、大拍手ですよ。

萬斎さんも硬さや気取りがなく、今まで観た中でベスト。
慣れないロンドンで、悩み多い漱石を無理なく好演。

深津ちゃんは、さすがにスゴイ。
「春琴」もよかったけど、アニー役ぴったり。
夢の話には、うるうるきました。
三谷さんこういう人の機微を描くのが上手いです。
深津ちゃん、映画より舞台にもっと出てほしいね。

大泉さんが同じ下宿の日本人、畑中惣太郎。
英語は得意だけど、女性のモテ方はマスターできないというのがおもしろかった。
英語ダメな金之助が女性の心を掴めるのはなぜだ、
というあたりがナイスでした。
こういう本人の資質に関することは、努力だけではどうすることもできないこと。
「コンフィダント・絆」のテーマだし、三谷さんお得意のもの。

でも惣太郎が金之助の妻からの便りを隠しておく、ってのは、やり過ぎ。
アニーとのロマンスに発展できないから、ってのはわかるけどね。

惣太郎が東北弁、金之助が文語体みたいな日本語で会話するのが、おもしろかった。
テレビのない時代の日本人って、そういうことアリだよね。
いろんなケースを想像するだけで、楽しい。
当時の人たちは大変だったでしょうね。

浦井さんが、深津ちゃんの弟役でした。
「ヘンリー六世」のシリアスなヘンリー王スゴクよかったけど、
喜劇もお上手でした。

金之助とアニーのロマンス、切なくって泣けました。
ラストの「吾輩は猫である」に続くあたりもナイス。
観終わって、心がほおっとするような舞台でした。

そうそう劇中「つくつく・・・」が出てきたけど、
藤原竜也くんの「ろくでなし啄木」でも、勘太郎くんが言ってましたね。
三谷さん50周年のキーワードなのかな。
どっかに応募したら、何かもらえる?
はは・・・

「ベッジ・パードン」激しくオススメです
31日(日)まで世田谷パブリックで公演。






三軒茶屋なう

2011-07-20 | 演劇
三軒茶屋に来てます。
三谷幸喜さん作・演出の「ベッジ・パードン」みにきました。

大好きな深津絵里さんと野村萬斎さん、
それに大泉洋さん出演。

やっと観劇日きました。
あ~早く観たかった。

超楽しみ~
うふ・・・

「盟三五大切」おもしろかったよ

2011-07-19 | 演劇
時間が経ったけど、せっかく観劇したメモも残ってるので、感想載せました。
これ、自分自身の覚え書きにもなって便利なんです。

第十二弾渋谷・コクーン歌舞伎
「盟三五大切(かみかけてさんごたいせつ)」
作:四世鶴屋南北
演出・美術:串田和美
出演:中村橋之助、尾上菊之助、中村勘太郎、笹野高史、坂東彌十郎ほか
Bunkamura シアターコクーン 6月18日マチネ観劇

芸者小万(菊之助)と夫の三五郎(勘太郎)は、浪人源五兵衛(橋之助)から百両を騙し取る。
しかし源五兵衛は、三五郎の仲間五人を惨殺。からくも逃げ出した三五郎と小万だったが・・・

源五兵衛は実は不破数右衛門で、百両も手に入れ、
最後には赤穂義士の仇討ちに加わるというストーリー。

串田さんおなじみの、本水を使った演出もあったけど、
ほとんど歌舞伎に近い演出だったと思います。

2008年11月に歌舞伎座で片岡仁左衛門さまの源五右衛門を観劇。
仁左衛門さまがメチャメチャ、カッコよくって、
悪の魅力に溢れていて、ぞくぞくドキドキ・・・
アドレナリン大放出でした。
仁左さま悪役源五兵衛、超ぴったり。

橋之助さん、どうしても残念モード。
多分橋之助さんがいい人すぎるのかな。
あ、仁左さまが悪い人だという意味ではありませんよ。
うふ・・・

勘太郎さんが凄味を感じさせて、ナイスでした。
目がちょっと怖かったりするの。
勘太郎さんって以前からあんなだったかしらん。
父親になって、人物像に厚みが出てきたのかな。
はい、舞台に登場する悪い男って好みだから大歓迎です。

菊之助さんは、超キレイ。色っぽいです。
通路で勘太郎さんと二人でしゃがんで隠れるとこ、すぐそばで見ました。
勘太郎さんは細いけど、菊之助さん意外にデカかった。
肉付きが女性的で、ヒップラインとか・・・まるで女の人。
女性らしくなる食べ物とか、とってるのかしらん。
それとも着物の下に肉襦袢を付けてるのかな。

笹野さんがおもしろかった。
お客さんに話しかけたりして、壮絶な芝居にちょっと息抜きの感じ。

水を使った演出で橋之助さんの着物がぐっしょり濡れても、
そのうち乾いてしまって、大丈夫そうなのはどうしてなのかな。
撥水加工の着物?
やっぱり絹の着物ですよね。
不思議・・・

歌舞伎バージョンでは最後の場面は、小万と赤ん坊を殺した直後に討ち入りに駆けつけます。
えぇ~っ!人殺しておいて・・・でしたね。

串田さんの演出ではその場面はなく、
最後の場は五人切りの場のセットで、以前のように何事もなく幸せに暮らしている、
三五郎や小万、仲間たちをまわりから眺めている源五右衛門。
回り舞台を生かしたセットがゆっくり廻って・・・

3・11以降のわたしたちには、ちょっとじぃ~んとする場面でした。
串田さんの声高に訴えない静かな演出に拍手。

前月のコクーンの「たいこどんどん」では、はっきりと震災と重ねて見せる演出だったけど、
こっちの方が気に入りましたね。

殺し場面を見せ場にする歌舞伎って、どうなんだろう・・・
おもしろかったら、いいのよね。
ふふ・・・

2008年11月 仁左衛門さまと菊五郎さんの三五郎の感想はこちら→歌舞伎座感想






「SAD SONG FOR UGLY DAUGHTER」観たよ

2011-07-07 | 演劇
宮崎あおいちゃんお目当ての舞台。
ネタバレあります。ご用心です。

「SAD SONG FOR UGLY DAUGHTER」
作・演出:宮藤官九郎
舞台監督:舛田勝敏
舞台美術:小泉博康
出演:松尾スズキ、宮崎あおい、田辺誠一、岩松了、荒川良々ほか
本多劇場 7月6日ソワレ観劇

客席には、メイクばっちりで大人っぽい鈴木杏ちゃん。
ほとんどスッピンの戸田恵子さんも。
杏ちゃんの色っぽさに、ちょっとドキドキ・・・

5年前に家を出た翠(宮崎)が婚約者(岩松)を連れて戻ってきた。
父(松尾)は・・・

大人計画、苦手だとこの前も思ったけど、やっぱりダメでした。
荒川くんの2年先の未来からやってきた、ボイジャーまでは許容範囲だけど、
下ネタ(エッチ系も小学生好みのも)は勘弁してほしい。

2年先の未来、戦争で8割の人が死んじゃう、というネタなら、
この際思い切って、原発爆発しました系とかにしてほしかった。
3・11以降、違う世界になったもんね。

岩松さんは、イイ味出してたけど、
松尾さんは、ちょっと元気なかったみたい。

「裏切りの街」の時みたいに、少しだけの出番で個性発揮という役の方がいいのかな。
あの時の怪しい感じがよかったですね。

それにしても、せっかくの宮崎あおいちゃんが、超もったいない。
あおいちゃんには中途半端な喜劇より、シリアスものがいいんじゃない。
シェイクスピアとか演ってほしいね。
ジュリエットでもいいし、マクベス夫人とか観たいですねぇ。

劇中に「カモメ」の中のニーナのセリフをチョイ言ってたけど、
ニーナでもいいですね。

あおいちゃん声の強さ(大きさではありません)訴えかけてくる力が、大きいです。
シリアスものなら、松たかこさん観たときみたいに、
ボロ泣きしそうな気がします。
それも、ちょっと恥ずかしいけど・・・
はは・・・

演出家のみなさん、プロダクションのみなさん、
才能の無駄遣いですから・・・
ゼヒゼヒ、シリアスな舞台作ってくださいね。
よろしく~











「雨」おもしろかった

2011-07-01 | 演劇
井上ひさしさんの35年前の名作。
東北弁が味わい深くておもしろかったです。


「雨」
作:井上ひさし
演出:栗山民也
美術:松井るみ
照明:勝柴次朗
衣装:前田文子
出演:市川亀治郎、永作博美、梅沢昌代、たかお鷹、山本龍二、植本潤ほか
新国立劇場中劇場 6月23日マチネ観劇

江戸の金物拾い徳(亀治郎)は、行方不明の紅花問屋の当主ではないかと声をかけられ、
本物になりすまそうと北へ向かうが・・・

新国立の広い舞台に巨大な装置。
巨大な釘らしいが、不吉なイメージでそびえ立つのがよかったです。
回り舞台を使った展開も物語にぴったり。

亀治郎さんが大活躍の舞台でした。
歌舞伎の人の芸って凄い。

二役もおもしろかったし、
人殺しのあと、脚が震えながら舞台から去ってゆくとこ、拍手でした。
あの芸、歌舞伎の人なら必修科目でしょうか。

徳は紅屋の当主でいるために、人殺しを重ねるのですが、
根っからの悪人ではないのです。
欲を言えば悪に徹して、悪の色気とかが見えるともっといいのに・・・
ケチな小物でも、それなりの哀愁とかが感じられるとよかったけど、
ちょっとどっちつかずな感じが。
わたしは確信犯的な悪が希望。

結局、中央や地方の力、店の身代を守る力などが強大で、
個人の力では立ち向かえないほどのものだった。
というのは、原発とそれを守り抜こうとする、
いわゆる原発村の人々を思い起こさせて、ちょっとビターな気分に。

スケールの大きい悪で、スカッとした気分になりたかったけど・・・
今の時代、それは無理かもね。

永作さん、ぴったりの役でした。
テキパキと裃袴を夫に着せて、
自害の場への仕度をするとこ大好き。
あっけらか~んとしてステキでした。
初めからカワイイけど、なんか怪しいヤツって感じもナイスでした。

演劇研究所出身の若い方たちの初々しいパワーが、
未来への希望を感じさせてナイスでした。
特にラストの広い舞台を使った場面、よかったです。

オススメだけど、舞台終わってます。ゴメン。
皆さま、お疲れさまでした~





暑いよ@横浜

2011-06-29 | 演劇
暑っついですね。
横浜の神奈川芸術劇場に来ています。
宮本亜門さん演出の「太平洋序曲」観劇です。

あの山本太郎さんも出演。ブロードウェイ・ミュージカルだって。
byチケット

ミュージカルって、気持ち良くなって、
眠くなることがあったけど・・・
大丈夫か?わたし・・・
はは・・・

「モリ―・スウィーニー」感想

2011-06-22 | 演劇
3人芝居。
盲目のモリ―が手術を受けて・・・というストーリー。
感動押し売り、お涙頂戴だとヤダナァ~だったけど、
そういうことはなかったです。

「モリ―・スウィーニー」
作:ブライアン・フルーリー
翻訳・演出:谷賢一
美術:尼川ゆら
衣装:前田文子
出演:南果歩、相島一之、小林顕作
三軒茶屋 シアタートラム 6月15日マチネ観劇

客席には、中谷美紀さん発見。
細い、白い、キレイ。
テレビよりお綺麗で、独特の雰囲気ありました。
「JIN」の野風さんみたいに柔らかく微笑んで、楽屋へ。

作者のブライアン・フルーリーはアイルランド人。
アイルランドの作家って、なんか、ねじ曲がり感がありますね。
わたしも素直じゃないから、そういうとこ大好き。

感動お涙ものになりそうな話だけど、
意外な結末になりました。

出演者3人のモノローグで芝居は進んでいきます。

夫のフランク役の小林さんの軽妙な話に客席和みます。
あのアドリブみたいなのも台本通りなのかな。
2幕の始まりの即興トークっぽいのも、おもしろかった。

医師役の相島さんが、ナイスでした。
屈折した役柄で、相島さん身体中から屈折オーラ発散。
ラストの空っぽの椅子に向かってのモノローグ、うるっときました。

暗闇の中でのモリ―のモノローグ。
こういう演出、はじめて観ました。
視力の無い方は、こんな感じなのかなと思いました。
すごくよかったけど・・・

あれが松たか子さんなら、きっとボロ泣きだったろうなぁ。
と、ちょっと無い物ねだり、など・・・

皆さまおつかれさまでした






「ヴェニスの商人」平さん最高~

2011-06-12 | 演劇
平幹二朗さんのシャイロック、よかったです。
ネタバレあります。ご注意です。

劇団四季「ヴェニスの商人」
作:W・シェイクスピア
訳:福田恆存
演出:浅利慶太
出演:平幹二朗、野村玲子、田邊真也ほか
浜松町 自由劇場 6月11日マチネ観劇


劇団四季はミュージカルは観たことあるけど、
ストレートプレイは初めて。
四季風の指導なのかな、台詞はっきり発音で、クリアに聞き取れます。

でも、なんか平板というか、棒読み口調。
1幕が始まり、ええ~っ!とのけぞりました。
フツーな人もいたけど・・・
2幕になったら、慣れたのかそんなに気にならなかったです。

平幹二朗さんは、もう圧巻。
平さん以外は、早送りしたい気分。はっきり言って(ゴメン)。

チラシのコピーによると、
「新解釈で演劇界を揺さぶった浅利演出に
 平幹二朗のシャイロックが挑む。」
とあったから、どんなんかと期待してたけど、
ユダヤ人として差別されるシャイロックの悲劇というのは、
前回観た藤原竜也くん出演のグレゴリー・ドーランさん演出版と同じ。

ドーランさんの時は、市村正親さんがシャイロックで、
寺島しのぶさんがポーシア。
アントーニオは西岡徳馬さんでした。
豪華なメンバーで、おもしろかったです。

今回は、平さんは最高だったけど、他はイマイチ。
舞台装置も背景のヴェニスの風景だけ。
劇団四季ってイメージ的に、
オシャレで派手派手かと思って期待してたのに地味。
あ、ポーシアの衣装は派手だったか。

ドーランさんのは、開演前から音楽隊が演奏して、
ヴェニスのカーニバルのうきうき感がいっぱいでしたね。
・・・ちょっと遠い目。

竜也くんもモロッコ大公やアラゴン大公で大活躍でした。
アントーニオとバサーニオが愛人関係の解釈で、あれもおもしろかった。
あ、ついつい過去の思い出にふけってしまいました。

平さんのシャイロックは、完璧に弱いユダヤ人。
とことん打ちのめされて、ラストで客席に鋭い視線投げかけるところでは、
ちょっとぞぞ~っとしました。

でも、どうせなら別のバージョンで平さんのシャイロックみたかったなぁ。
平さん、よろしくね~





浜松町なう

2011-06-11 | 演劇
浜松町の自由劇場に来ています。
平幹二朗さんの「ベニスの商人」を観ます。

四季の公演です。
隣が四季劇場で「ライオンキング」とかやってるらしい。

四季はパスだったけど・・
平さんのシャイロックは見逃せないよ。
はい、密かに平さん追っかけ中。
うふ・・・








「散歩する侵略者」おもしろかった

2011-05-29 | 演劇
あの前川知広さんの舞台。
初めて観ました。
おもしろかったです。ネタバレありです。

「散歩する侵略者」
作・演出:前川知大
美術:土岐研一
出演:伊勢佳世、窪田道聡、浜田信也、岩本幸子、安井順平、加茂杏子ほか
シアタートラム 5月29日マチネ千秋楽観劇

あらすじ
鳴海の夫、加瀬真治は数日間の失踪の後に帰ってきたが、
彼は人間の「概念」を採集する宇宙人になっていた。

3・11以前なら、鼻で笑ったかもしれないような、
ファンタジーというか、かわいい話。
それ以降の世界の私は、涙が出てきました。
今はこういう系統の話が新鮮かも。
野田秀樹さんの作・演出なら、もっと突っ込みそうだけど・・・

初めて見る劇団イキウメの公演です。
有名どころは出演してないけど(ゴメン)皆さんなかなかのもの。
中ほどからは、笑いも沢山起こりました。
客席の熱気が舞台にもシンクロして、いい感じで進行。

主役二人もよかったけど、
イケメン系の記者役浜田信也くんが、イイ感じ。
でも、天野の首を絞めるとこ、顔が異常に真っ赤になって、
大丈夫かと心配になったくらい。

立花役の加茂杏子さんのユニークな雰囲気がステキでした。
セリフあんまりなかったけど、空気感がナイス。

あと欲を言えば、ラストの結末は、
二人が抱きあったとこで盛り上がって、暗転して終わってほしかった。
感情が高まるというより、時間待ちという感じしましたね。

暗い中で大音響の何かを流して、想像させるとか・・・
あるいは音楽、これはベタか。

はい、演出家になってます。
はは・・・

おもしろかったです。
今日が千秋楽、大阪北九州公演あります。