今宵の満ちた月が女を照らす
赤い衣を身に着こなし
渡る花橋を華やかさが愁い
尊き気品が匂いとして魅了する
限りなき美しさを見
二つの房が翻弄する
清らかな風が呼び起こし
欲望が繰り返しよぎっては
山積みの様に溢れだして
光を刺すことになるだろう
迷宮
驚くことに大人になっていた
迷宮
単純なような複雑な色使い
迷宮
答えと共に問い質される
迷宮
出口は一つと限らない
迷宮
子供に戻ることがある
迷宮
よそ見をすることがある
迷宮
迷宮ばかり
迷宮
炎が映る目を持ちながら
氷った眼をするのは僕くらいだろう
北国だからさ
蔓延し
病のもとが
疼きだす
グレーから手が
隠してくれる