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まろの公園ライフ

公園から世の中を見る

クックパッドの日

2012年10月21日 | 日記

最近はすっかり朝方人間になって
仕事をしながら「夜明けを」見ることが多くなった。

うーん、何かボケてるなあ・・・
昨日も相当に肌寒い朝だったが、いい「夜明け」だった。

朝食後、いつもよりゆっくり目の時間にジョギングに出発。
週末は休みたいなと思うけど、晴れると「やっぱり走るか!」と気が変わる。
男ごころと秋の空・・・

途中、民家の柿の木がいい具合に色づいて来た。
柿は大好きな果物である。
スーパーにも柿がズラリと並んでいて、嬉しくなってしまう。

公園の樹木も日毎に色づいて来た。
本格的な紅葉はまだだが、季節の移ろいを眺めるのは
公園オジサンの何よりの楽しみである。

野球場横の「スズカケ」の木も味わいを増してきた。
春は鮮やかな緑の葉を茂らせていたが、すっかり侘びた風情だ。
葉が大きいから、ハラハラではなくバサッと落ちてくる。

バックネットにひっかかった枯れ葉にも詩情を感じる。
「一葉落ちて天下の秋を知る」・・・昔、漢文の時間に習ったなあ・・・

その野球場では女子チームが練習中だった。
最近は人気の面では「なでしこ」サッカーに押され気味だが
野球女子も頑張っているんだ。
動作がキビキビしていて、プレーもうまいし、何より掛け声が可愛らしい。
もっと人気が出てもいいのになあ・・・

ジョギングの帰り道、公園横の「野菜販売所」に立ち寄った。
農家の人が自分の畑の野菜を売っている。
色が鮮やかだったので「カブ」と「ラディッシュ」を200円で購入。

  「カブはどうしたらいいの?」
  「煮ても美味しいし、スライスしてサラダにしてもいいし」
  「シチューとかは?」
  「いいわよシチューも、甘くて美味しいから」



で、夕方、「クックパッド」のサイトを調べてみた。
あまり料理はしないが、時々、気分転換に挑戦してみることがある。
このサイトはわかりやすいし、便利だなあと、いつも思う。
家に料理本も何冊かあるが、やはり面倒くさいし
手軽にレシピが調べられるのが一番だ。
で、出来あがったのが・・・

カブを冷蔵庫にあった里芋と鶏肉と一緒に炊いてみた。
彩りのカブの葉をちょっと茹で過ぎたのが難点と言えば難点だが
全体にはうまく出来て、80点と言ったところだろうか。
買って来たカブは本当に甘くて美味しかった。
サラダにしたラディッシュも瑞々しくて新鮮だった。
たまには料理もいいなあ・・・

夜は「カブの煮もの」で一杯やった。
大地が育んだ野菜の甘さに酔い、日本酒の奥深さに酔い
またちょっと飲み過ぎてしまった・・・

 


場末の台湾料理

2012年10月20日 | 日記

雨が上がって秋空が戻って来た。

仕事がたまっていてジョギングに出るのは三日ぶり。
休養したせいか体が軽く、走っていても膝の痛さをまったく感じない。
人間、やっぱり休養は必要なんだなあ・・・

雨上がりで落ち葉が散り敷いている。
いつものように、ひとときの「詩情」を感じながら走る。
午後からは取材で埼玉県へ出かけた。

取材の帰りはいつもの反省会。
立ち寄ったのが噂の「なりますスキップ村」だ。
板橋区の南部、東武東上線成増駅の線路脇に広がる商店街である。
漂う「場末」の雰囲気に、思わすスキップしながら突入する。

何を隠そう私は「場末」が大好きな人間である。
ディープな街に足を踏み入れると興奮して動悸がするほどだ。
この怪しげな混沌の奥に何があるのか・・・



場末の雰囲気をプンプン漂わす路地裏の中華屋に入った。
小皿料理が中心の台湾料理店のようだ。
現地の人の経営らしく、うるさいぐらいに中国語が飛び交う。
小皿料理ではなく大皿料理を注文したのだが・・・

いやあ、これが美味かった!
同行のプロデューサー氏と馬鹿話をしながら食べ始めたのだが
思わず箸をとめて顔を見合わせてしまった。
あまりに美味すぎて写真を撮り忘れてしまったのが残念!



ほとんど期待もせずに入ったのに
不意打ちを食らったようなレベルの高さだった。
どの料理もしっかりと味付けがしてあって、熱々で香ばしい。
まさに「場末」おそるべし!



厨房では大柄な店主が豪快に鍋をふっている。
とにかく仕事が速い、注文した料理が素早く出てくる。
それが美味いのだから言うことなしである。
うーん、親爺できるな!

小皿料理もあれこれ頼んだ。
好物のピータンも濃厚で深い味だった。
どこで食べても中華料理は外れがないとは言うが
本当に美味いと言える味は意外に少ない。

料理が美味いから当然、酒もすすんでしまった。
生ビール三3杯、紹興酒ロック5杯を飲み干す頃にはすっかり出来あがった。
酩酊状態になる前に店を出たのだが
そのお勘定がまた驚くほど安くて思わず最敬礼したいほどだった。
やっぱり「場末」はいいなあ・・・

どれぐらい場末かと言うと、要するにこういう雰囲気である。
もちろん「美熟女」にお会いした訳ではなく、看板の写真を撮っただけだが・・・
フラフラと足取りで、もう一度スキップして帰路についた。
場末を満喫した夜だった。

 


好きな街はどこですか?

2012年10月19日 | 日記

朝から一日中雨だった。
雨の日はなぜか「旅情」にかられる。
ああ、すべてを放り出して旅に出たいなあ・・・などと思う。

もう一度行きたい街、何度も行きたい街、いつか行ってみたい街・・・
皆さんもきっとあるのではなかろうか・・・
そこで雨の日は、ちょっと旅の「メモリアル」なのてアル。

北海道・函館はエキゾチックな港町である。
初めて行った大学生の頃はまだ「青函連絡船」の時代だった。
いろいろ悩みを抱えた青春の「センチメンタルジャーニー」だったけれど
その後も何度となく訪れている。
行くたびに「ああ、ここで暮らしたいなあ!」と思わせる街である。

函館山から眺める百万ドルの夜景は絶景である。
夏は沖の彼方にイカ釣り船の「漁火」がチラチラと揺れて美しい。
食べ物は美味いし、人情は豊かだし
私が敬愛する石川啄木もこの街で不遇の青春時代をすごした。

   函館の 青柳町こそかなしけれ 友の恋歌 矢ぐるまの花  (啄木)

信州・松本も好きな街の一つである。
安土桃山時代創建の松本城は「烏城」とも呼ばれ天守は国宝。
私の「名城ランキング」ではベスト3に入る。
文化度も高いし、城下町の風情を残す町並みも味わいがある。
大学時代の親友は松本深志高校の出身だったが、どうしているのだろう・・・

松本の魅力はなんと言ってもアルプスである。
いつも松本駅から大糸線にゴトゴト揺られて安曇野や白馬へ出かける。
レンタサイクルでのんびりと田園を走りながらアルプスのパノラマをふり仰ぐ。
何とものびやかで至福の時である。

金沢へはもう何度行ったことだろう。
犀川のほとり、東茶屋街、卯辰山、兼六園・・・
「情緒」や「風情」という点では金沢に勝る町はないように思う。
大阪にいた頃は、車で北陸道を飛ばして毎月のように行ったこともある。



京都もそうだが、街のどこを歩いても絵になる。
写真も撮りたいし、絵も描きたい、出来たら金沢美人とお友達にもなりたい。
加賀百万石の城下町だけに文化が街のそこかしこに息づいている。
食べ物も美味いが、とにかく寿司屋のレベルが高い。
ただ、人の気位も結構高くて、住んでみたいとはあまり思わない。

広島県の尾道は私が最も好きな街である。
この街も何度訪れたか、ちょっと数え切れないほどである。
写真中央右に建つ「尾道ロイヤルホテル」の海側の部屋に宿泊し
目の前の「尾道水道」を行き来する船の航跡をボンヤリ眺めるのが好きだった。
夜になるったら、街で見つけた小さな居酒屋で
瀬戸内の小魚を酒の肴に一杯やるひとときはたまらない・・・

元々は大林宣彦監督の「尾道三部作」を観たのがきっかけだった。
訪れてみると、聞きしに勝る「坂の町」でフーフーゼーゼーと息が上がった。
しかし、訪れるたびにその坂がクセになってしまい
坂を登り下りするたびに刻々と変化する海の風景に魅了されるようになった。
尾道は日本で一番小さな「海峡の町」でもある。
思い出はそれこそいっぱいあるけれど・・・うーん、あえて言わないでおく。

愛媛県の内陸部に「大洲」という町がある。
山間を流れる肱川のほとりに広がる鄙びた城下町。
その昔、NHKの連続ドラマ「おはなはん」の舞台となった町として知られる。
晴れて冷え込んだ朝は、その肱川に川霧が立つ。
見る間に町が霧に包まれていく。



やがてそれが雄大な雲海となって町をすっぱりと覆い尽くす。
旅好きの友人とともに、その雲海を見に行ったのだが
余りの美しさに本当に息をのむようだった。
川霧の町、雲海の町・伊予大洲・・・もう一度訪れてみたいと思う。

山口県・下関も「海峡の町」である。
関門海峡の潮の流れの速さはすさまじいもので、まさに海の難所である。
平家の歴史に思いを馳せるのもよし、名物のフグに舌鼓を打つもよし
ここも実に魅力的な街である。



そして、下関の対岸は九州の門司。
何とも旅情をかきたてられるレトロな駅である。
最近は町全体が「レトロタウン」に生まれ変わっているらしいが
機会があればぜひ行ってみたいと思う。

北海道から九州まで「好きな街」を駆け足でめぐってみたが
ますます旅への欲求が強くなってしまった。
皆さんの「好きな街」はどこですか?

 


フクシマに咲く金木犀

2012年10月18日 | 日記

朝方、ふと窓の外に目をやると・・・
東の空に幻想的な風景が広がっていた。

そう、「天使の階段」である。
先日もこのブログに書いたばかりだが
雲の隙間から太陽光線が放射状に降り注いでいる。
上空左の一筋の光はまるでスポットライトのようで、思わず見とれた。
こんな日はいいことがあるかも知れない・・・

仕事が片づかずジョギングに出たのは昼前だった。
イチョウが少しずつ色づいて来て、秋は確実に深まりつつある。



木の下では銀杏を拾う人・・・

こちらではスケッチをする人・・・
芸術の秋を満喫しておられる風情である。



地面に赤い実がいっぱい落ちている。
この季節、あちこちで赤い実が見られるから珍しくはないが・・・

ハナミズキの実だった。
いちはやく紅葉した後は、こうして赤い実をつけるんだな。
ヒヨドリがしきりに実をついばんでいた。

隣には「カクレミノ」という珍しい木があった。
うーん、一見、何がどう「カクレミノ」なのかよくわからない。
税金のがれのトンネル会社だったりするのだろうか・・・帰ったら調べてみよう。
と、思っていたら、目の前を緑色の物体がパタパタと横切った!

正体はこいつだった。
えーと、何だっけ、確か「クツワムシ」だったような・・・
なぜか片方の足がなくて痛々しい感じだった。

金木犀が真っ盛りである。
走っていても、あちこちから匂って来て幸せな気分になる。
まことに小さな幸せではあるが、それが数多くあれば気持ちは豊かになる。
人生とはそんなもんだなあ・・・と思いつつ
なぜか「今頃、福島でも金木犀が匂っているのだろうか」と思った。

フクシマを忘れてはいけない・・・と自分に言い聞かせていたのに
目の前の日々に追われて、やはり忘れている。
季節を感じる余裕さえない「避難区域」の人たちを思うと本当にやりきれない。
フランスのテレビ番組がサッカーの川島選手を揶揄した問題が
あちこちで非難を呼び、日本政府も正式に抗議した。
いったいどういう感覚をしているのかと腹立たしく思う一方で
「所詮、そんなもんだろうなあ」という諦めに似たような感覚もある。
フクシマの悲劇がドンドン忘れられている。



舩橋淳監督の「フタバから遠く離れて」が公開中である。
20日からは園子温監督の「希望の国」も公開される。
ドキュメンタリーとドラマという違いはあっても
ともに原発事故によって非難を余儀なくされた人々を描いた力作である。
放射能という目に見えない恐怖と向き合い続ける
いや、向き合わざるを得ない人々の怒り、悲しみ、絶望、そして希望。
それを忘れないためにも、せひ観に行きたいと思うのだが・・・



フクシマに金木犀は咲いているのか・・・
赤トンボは飛んでいるのか・・・
そんな当たり前のことすら不安に思う日本の「現実」がある。


落ち鮎を食す

2012年10月17日 | 日記

昨日の夜は新橋だった。

椎名誠の出世作「新橋烏森口青春篇」は
業界新聞社時代の出逢いと別れを描いた抱腹絶倒の自伝小説であるが
青春を遠く離れたオジサン二人が烏森口に集った。

サラリーマンの「聖地」はこの日も賑わっていた。
昼過ぎに旧友の「T氏」から久しぶりに電話があり
「これから東京なんですが、夜、一献いかがですか」と言うのである。
パソコンの前で宿題に「四苦八苦」していた私は
そのお誘いが天啓のように思えて「一も二もなく」出かけたのである。

T氏に連れられて行ったのは鮎料理の専門店だった。
彼は無類の鮎好きで「前から一度、行ってみたい店だったんですよ」と嬉しそうだ。
なんとわが郷里・島根県の店ではないか!

高級割烹風の店内はほぼ満席であった。
予約がないとめったに入れない人気店だと言う。
それにしても鮎料理の専門店なるものがあるとは知らなかった。

軽くビールで乾杯した後は、島根県の地酒をグイグイ。
T氏は私よりかなり年下ではあるが某テレビ局の局長である。
若い頃はさまざまな番組でご一緒し、ついでに数多くの酒席もご一緒した。
なかなか豪快な飲みっぷりと言うか、少々「危険」な飲みっぷりで
酔って道端のベンツのボンネットに駆け上がり大暴れするような人であった。
さすがに最近はそんなこともなくなったようだが・・・

鮎と言えばやはり「塩焼き」である。
ご存じのように鮎は夏の風物詩である。
しかし、初秋から晩秋にかけては俗に「落ち鮎」と呼ばれ
腹に卵を抱える「子持ちアユ」は、また一味違った特別の味わいがある。

この店の鮎は島根県西部を流れる「高津川」の天然鮎である。
日本の清流と言えば四国の四万十川が有名だが
水質のよさにおいては高津川も負けず劣らずで
今や「高津川の鮎」と言えば全国ブランドになっていると言う。

それにしても鮎というのは奥の深い魚だなあ・・・と思う。
白身のやさしく淡白な味と、独特の清々しい香り。
それに腹ワタの何とも言えぬ「ほろ苦さ」が加わって滋味この上ない。
まさに自然そのものを食べているような清涼感がある。
何度食べても飽きの来ない味である。

「うるか茄子」という料理が出た。
鮎のはらわたを漬けこんだウルカと旬の秋茄子を一緒に炊いたものだ。
まさに珍味中の珍味、濃厚な味わいに思わず唸ってしまった。



鮎の「白味噌仕立て」も自慢料理の一つらしい。
焼いた鮎の出汁がたったぷり出た味噌汁はちょっと甘めで
中にふっくらとした鮎の身が入っていた。

コースのしめは「鮎ごはん」だった。
鮎の身も骨もはらわたも一緒に炊きこんであって
いやあ、余りの美味しさに思わずお代りをしたいほどだった。
よく鮭は捨てるところがないと言うが
鮎も全く捨てるところがない、実に奥が深い料理の数々であった。

鮎も今月いっぱいで終わりである。
今年最後の名残りの鮎をたっぷり味わった夜であった。

  「いやあ、一年分、まとめて食べた感じだなあ」
  「ホント、しばらく鮎は見たくないです」

大の鮎好きのT氏もさすがに大満足のようであった。
すでに酩酊状態の二人は、二軒目はやめて、新橋駅で別れたのであった。