まだまだ桜は残っているけれど
ちょっと風が吹くとハラハラと花びらが散っていく。
殺風景だった公園でも
ケヤキの若葉が芽吹き地面が薄緑に色づいて来た。
舞い散る花の中で遊ぶ家族連れ。
宮本輝に「花の降る午後」という小説があったけれど
まさにそんな感じである。
そう言えば「落花しきり」という言葉があったのを思い出す。
落花しきり・・・確か「気象用語」だったが、なかなかいい言葉ではないか!
桜吹雪の中を歩くと至福の心持ちがする。
しきりなる 落花の中に 行きまどう (杉作)
花びらのじゅうたん。
踏みしめるのが惜しまれる風情なのに踏みしめて来る奴がいる。
音もなく 散り敷く花や 薄曇る (杉作)
今日はいい調子でドンドン駄句が出るなあ・・・
それにしても今年の桜は変だった。
狂ったように咲いて、あっさり散っていく。
心の準備もないままに春が駆け足で通り過ぎてしまう。
もっと余韻というものがあってもいいのに、狂おしいような気分である。
川にはもう花筏。
何かを考えなければと思いつつ
何も考えられぬまま空っぽの頭で春が過ぎて行く。
明日からもう4月である。
夜中に何気なくFBを見ていたら
よく知っている女性ディレクターが会社を辞めてフリー宣言をしていた。
若くて才能あふれる女性で大ファンなのだが
このご時勢にフリーになることは生半可なことではないと思う。
それでも前に進もうとする彼女に拍手を送りたい。
昨日を守ること、すなわちイノベーションを行わないことほうが
明日をつくることよりも 大きなリスクを伴う。
そんなコメントにオジサンも大いに勇気づけられた。
リスクを恐れず前に進まなければ・・・
落花の中のアオサギくん。
リスクを恐れず常に獲物を狙っている。
椿も落花しきりなり。
今年も花を見ずして斃れた人が何と多かったことか・・・
生きている者は生きている限りリスクを取って生きなければ、などと思う。
春惜しみ 人惜しみつつ 落花かな (杉作)
フリーになったお祝いをしてあげなければ。
で、重箱のすみをつつきますが、彼女の引用した文章の初めの「明日」は「昨日」でしたよ。
ご指摘ありがとうございました。
訂正しました。
以下の記事とともに掲載したくお願い申し上げます。
"武骨にも 落花巻き上ぐ つむじ風”
車を運転していたら、街角の隅に一風吹き込み、
落下した花を、つむじ風のように巻き上げていました。
私にはその風が、
精根尽き果て落下した花の上を,
無情にも我が物顔に土足で立ち入る武骨者
のように見えたのでした・・・
*** *** ***
雨の方が慈悲深い感じがするかしら?
風は気まぐれで、不遜!!
まあ・・・そこが魅力的でもありますが。
わざわざご訪問いただきありがとうこざいます。
こんな写真でよければ、どうぞ、どうぞ!
いい句ですねえ。
散り敷いた花びらを平気で踏みしだいていく
無粋者もいますが・・・(笑)
お借りしてもよろしゅうございますか?
季節(とき)過(す)ぐを 誰に知らしむ 花の塵(ちり)
いつもご贔屓に・・・了解です。