三越百貨店に福袋を買いに行きました。
というのは嘘ですが・・・(笑)
入り口に巨大な暖簾がありました。
めったに百貨店など行かないので知りませんでしたが
さすが三越、江戸時代の「越後谷呉服店」以来の歴史と伝統を感じました。
<横山大観「日本神心」>
富士山を描いた名画が大集合。
世界文化遺産登録を記念した展覧会です。
確かに富士山は日本人の「心の美」ですねえ・・・
<横山大観「日出処日本」>
富士山と言えばやはり横山大観です。
生涯に1500点以上もの富士山を描いています。
大観は知る人ぞ知る「国粋主義者」でしたから
日本人の心の象徴である富士山は格好のモチーフだったのでしょう。
<横山大観「富嶽飛翔」>
これなんかスゴイですよね!
凍てつく富士山頂の空気感まで見事に描き切っていて
思わずため息が出るような美しさです。
正直言うと、大観の絵はあまり好きではなかったのですが
今回、認識をあらたにしました。
<川瀬巴水「山中湖不動坂」>
私の大好きな川瀬巴水の作品です。
一見、水彩画のようなタッチですが「版画」なんです。
浮世絵伝統の構図と繊細な彫りが何とも言えぬ「抒情」を感じさせます。
<片岡球子「花咲く富士」>
数ある富士山の中で
私が最も感銘を受けたのが片岡球子の作品でした。
大胆なデフォルメと強烈な色彩、まさにド肝を抜くような富士です。
こんな富士山、見たことありません!
<片岡球子「赤富士に春来たる」>
片岡珠子は芸術院会員で文化勲章も受章した日本画家です。
しかし、若い頃は帝展に何度も落選し「落選の神様」と呼ばれたと言います。
画檀デビュー後も、その型破な構成と大胆な色づかいには
眉をひそめる人も多く、「ゲテモノ」と揶揄されました。
<片岡球子「富士」>
でも、この絵は凄いです!
富士山を美しく秀麗に描くのはむしろ簡単ですが
これほど自分のスタイルで描き切るには、相当な技量が必要な筈です。
途方もなく大きな存在である富士山と格闘しながら
まさしく力技で「自分のものにしてしまった」、そんな印象があります。
正月から、いい富士を見せてもらった・・・
いや、スゲェー富士をみせてもらったと大納得でした。
その日、我が家のマンションから見る富士は
美しく、穏やかで、雄大でした。
世界遺産である富士山を力づくでねじ伏せる・・・
私もそんなファイトを持ちたいです!(笑)
どれも素晴らしい作品ですね。
今年もどうぞよろしくお願い致します。
同じ富士山でも、見る人の心や感性によって違いますねえ。
だからこそ偉大なのかも知れません。