“羽生城”へ行きませんか？（40） ―吉清の起請文(嶋田家文書Ⅱ)―

武田信玄が没し、
深谷城が北条氏に属した元亀４年（1573）４月。
謙信は越中の一向一揆と戦い、関東へ出陣する気配はない。
北条氏の関宿・羽生攻略は本格化する。

孤立無援となった羽生城は、
あくまでも謙信に「忠信」（『歴代古案』）の姿勢を貫いていた。
義に厚く、忠節を重んじる武将だったからだろうか？
あるいは北条に属すということは、
忍城主成田氏の支配を受けるのと同然であり、
それは彼らの滅亡を意味するものであったのか？
それとも……

ちなみに、天正元年８月７日、「吉清」という者が
この時期に起請文を出している（「嶋田家文書」）。
この吉清は羽生城の同心“玉井豊前守”と考えられる。
宛所はないが、おそらく木戸忠朝であろう。
情勢がどんどん悪化する中で、
離反を阻止するために起請文を発給させたのだろうか。

もし違反した場合は、「小松権現」（小松神社）や
「鷲大明神」（鷲宮神社）の神罰が下ると記されている。
孤立無援となった状況下の中、
離反を防ぐ楔を打ったのだろう。

しかし、北条軍は容赦なく羽生に侵攻する。
「吉清」が起請文を発給した頃には、
“北条氏政”が羽生の小松に着陣するのである……
（続く）

※画像は埼玉県羽生市小松。
　“埋没古墳”が発見されたことで知られている。
　（拙ブログ内「子ども昔語り（16）（17）」参照）
http://blog.goo.ne.jp/kuni-furutone118/e/08a586a251c5d34535069b45d42a40e1

９月４日生まれの人物は？（くしの日・クラシック音楽の日・関西国際空港開港記念日）

９月４日生まれの人物には次の名前が挙げられます。

横井也有 (俳人)
木村荘十二 (映画監督)
丹下健三 (建築家)
トム・ワトソン (ゴルフ)
グァルティエロ・ヤコペッティ (映画監督)
マイク・ピアザ (野球)
藤岡琢也 (俳優)
すまけい (俳優)
梶原一騎 (漫画原作者)
成毛真 (経営者)
荻野目慶子 (俳優)
田村翔子 (モデル・俳優)
阿部美穂子 (タレント)
宍戸開 (俳優)
平地レイ (タレント)
島谷ひとみ (歌手)
中丸雄一 (タレント)

この日起きた事件は以下のとおりです。

伊能忠敬、「大日本沿海地図」を完成(1821)
吉田松陰が松下村塾を開く（1856）
富士山頂で初の気象観測（1887）
上野動物園で空襲に備え動物を薬殺(1943)
サンフランシスコ講和会議開催(1951)
映画「風と共に去りぬ」日本公開（1952）
トンボーユニオンズのスタルヒン投手が300勝(1955)
シュバイツァー死去(1965)
武豊選手、フランスで日本人初のＧＩレース制覇(1994)
関西国際空港が開港。ゆえにこの日は“関西国際空港開港記念日”（1994）

※９月４日は語呂合わせから“くしの日”“クラシック音楽の日”。

『誕生日事典』によると、この日生まれた人物は、
“組み立てる人”とのことです。
誕生花は「ペンステモン」、花言葉は「あなたに見とれています」

参照文献
高木誠監修／夏梅陸夫写真『誕生花366の花言葉』大泉書店
主婦と生活社編『今日は誰の誕生日』主婦と生活社
ゲイリー・ゴールドシュナイダー　ユースト・エルファーズ著／
『誕生日事典』角川書店