クニの部屋 -北武蔵の風土記-

郷土作家の歴史ハックツ部屋。

“羽生城”へ行きませんか?(57) ―木戸忠朝の亡骸Ⅲ―

2008年09月29日 | 羽生城をめぐる戦乱の縮図
果たして、羽生城主“木戸忠朝”は一体どこに眠っているのだろう。
有力視されているのは“源長寺”だが、
一時羽生城主の墓ではないかと騒がれたものがあった。

それは、源長寺からほど近い“堀越館”に所在する“五輪塔”である(画像参照)。
堀越館はL字型に伸びる“堀”と“土塁”が現存する方形館で、
市の文化財に指定されている。
堀越氏が住んでいることからそう呼ばれているのだが、
いつからそこに居住しているのかは定かではない。

冨田勝治先生は、戦国時代に羽生城主の近親者、
近世に忠朝の遺臣“鷺坂軍蔵”(不得道可)が住んでいたのではないかと推測している。
近隣の源長寺は矢狭間を設け、
砦同然の様相を呈していたことから、
羽生城の出城的存在だったのだろう。
冨田先生は堀越館の居館者として、
“藤井修理”と“菅原為繁”の名も挙げている。

最初に述べたように、
この堀越館には“五輪塔”が建っている。
これを発見したのは、確か羽生市内の郷土史家ではなかっただろうか。
発見当時、羽生城主の墓ではないかと話題になったという。

ところが、その後の調査で五輪塔は鎌倉末期のものと比定された。
平成4年には、五輪塔の下を発掘調査している。
蔵骨器の出土が期待されたが、
地中からは何も姿を現さなかった。
すなわち、五輪塔は移築されたということになり、
元はどこにあったのかそれを知る術はない。

塔の主はいまでも敷地内のどこかに眠っているのだろう。
それが羽生城主である可能性は薄い。
塔には何の文字も刻されておらず、
意味深に沈黙を続けている。
(続く)


堀越館(埼玉県羽生市藤井上組)


同上。堀と土塁。


同上


堀越館の遠景
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9月29日生まれの人物は?(クリーニングの日・招き猫の日・ふぐの日)

2008年09月29日 | 誕生日部屋
9月29生まれの人物には次の名前が挙げられます。

セルバンテス (小説家『ドン・キホーテ』)
ミケランジェロ・アントニオーニ (映画監督)
徳川慶喜 (15代江戸幕府将軍)
黒岩涙香 (新聞記者・作家)
鈴木三重吉 (児童文学者)
井出孫六 (作家)
松浦晃一郎 (ユネスコ事務局長)
林隆三 (俳優)
藤井猛 (将棋棋士)
INORAN (ミュージシャン(LUNA SEA))
amber(衛藤利恵) (歌手・タレント)
ウォン・ビン (俳優)
クロマティ (野球)
大木淳 (お笑い芸人)
榎本加奈子 (俳優)

この日起きた事件は以下のとおりです。

東大寺大仏の鋳造開始(747)
横浜に初のガス灯(1872)
ロックフェラーが世界初の億万長者となる(1916)
ニューヨーク・ヤンキースのベーブ・ルースが60号ホーマーを打つ(1927)
日中共同声明発表意(1972)
通算967勝の史上最多記録を達成した横綱千代の富士に国民栄誉賞(1989)
遠藤周作(作家)が死去(1996)

※9月29日は語呂合わせから“クリーニングの日”“招き猫の日”(来る福)“ふぐ(29)の日”

『誕生日事典』によると、この日生まれた人物は、
“緊張したリアクションの人”とのことです。
誕生花は「くじゃくアスター」、花言葉は「可憐」

参照文献
高木誠監修/夏梅陸夫写真『誕生花366の花言葉』大泉書店
主婦と生活社編『今日は誰の誕生日』主婦と生活社
ゲイリー・ゴールドシュナイダー ユースト・エルファーズ著/
『誕生日事典』角川書店
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