ヨン様、グォン様、長渕剛、川崎憲次郎に小川直也の自主トレに。

　今年１年、草野球もほとんどプレーもせず、記録的な猛暑をカキ～ンと冷えたビールでやり過ごし、慢性的に居酒屋暮らしが続いたおかげで、気がつきゃ、お腹にかなり余計な贅肉がついてしまった。こりゃ、いかんと12月の頭から自称自主トレを始めている。土曜日はジョギングに日曜日は軽いキャッチボール。ウイークデーは家でストレッチと筋トレを日替わりで行っているのだが、かなり自分の筋肉が落ちているのが分かる。落ちているどころか、もはや風前の灯火だ。
　ペ・ヨンジュン氏やグォン・サンウ氏の研ぎ澄まされたあの肉体美に憧れ、お隣韓国の男どもの間にスポーツクラブ通いが流行しているらしい。そういえば、長渕剛氏も合宿を張ったりして肉体強化を行っている。首の筋肉繊維が太くなる過程では痛くて夜も眠れないらしい。自己表現を突き詰めていけば実は肉体の美に辿り着くのだろうか。
　今年、中日ドラゴンズのキャンプ初日で落合監督はいきなり紅白戦を行った。キャンプに照準をあてた体作りを行うことはプロとして当然のこと、というのがその理由だ。12月24日付け日本経済新聞の連載コラム「引退模様2004」は中日ドラゴンズを今季限りで退団した川崎憲次郎氏の記事だった。かつて故障のため３年間も一軍のマウンドに立つことがなかった川崎投手を落合監督は開幕のマウンドにおくった。文中で川崎氏は開幕投手を言い渡されたのが「１月３日だった」と回想している。その後川崎投手は開幕に向け必死で調整したことは想像に難くない。事実、川崎投手は４シーズンぶりに１軍のマウンドに立つことができたのだから。
　何かの雑誌で読んだのだが格闘家の小川直也氏は試合前の調整で断食を行うらしい。断食といっても全く何も口にしないのではなく、青汁のような特製野菜ジュースだけをひたすら飲むということのようだ。すると３日目くらいから急に視界が良好になるという。本人曰く感覚が研ぎ澄まされて色彩がより鮮明になる、とのことだ。
　トレーニングの向こうに一体何があるのかは分からない。でも、きっと凡人には分からない世界があるのは確かだろう。そこまでストイックになるつもりもないけれど、来年の草野球の開幕まではきっちり体を仕上げておきたい。などと誓う年の瀬である。