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居酒屋放浪記NO.0297 - 希少酒『森本』に酔う - 「居酒屋 ひさご」(浜松市中区)

2009-12-07 13:30:37 | 居酒屋さすらい ◆地方版
 「力彌」を出て、もう1軒行くことにした。
 もう少し、日本酒を飲みたかったからだ。
 近年、静岡は良質なお酒を多く輩出していると聞く。
 静岡のうまい酒を飲んで帰りたい。

 少し歩くと、古民家風の洒落た店が目に付いた。
 「居酒屋 ひさご」。
 表のメニュー表を見ると、けっこう日本酒が豊富にありそうだ。
 中へ入ってみた。

 カウンターだけの店。
 お客はやはり…。
 誰もいない(ホントに大丈夫か?浜松!)。

 カウンターに座って、お勧めのお酒を板さんに訊ねた。

 すると、「『森本』はどうです?少量しか作らない蔵元さんで、なかなか入荷できないんですよ」という。
 断る理由はない。それをいただくことにした。

 洒落た酒器で出された、「森本」。
 一升瓶を見せてもらうと「特別純米 MORIMOTO HIROSHI」(森本酒造合資会社)と書いてある。
 早速、口に含んでみた。
 うまい!
 純米酒らしい、お米の香りが心地よい。

 実は、帰宅して「森本」についてネットで調べてみるとこんな記述を見つけた。

「醸造元『森本酒造合資会社』は、明治初期に菊川町神尾村で創業し、大正13年に菊川駅前の現在地に移転。戦時中も統合整備を拒否し、単独で菊川の酒造の灯を守り続けてきました。現在の森本均社長で5代目。酒質を見極める眼の確かさには定評があり、酒販店主から厚い信頼が寄せられています。 平成12年度から社長自らが杜氏となって酒造りの陣頭に立つ『自醸蔵』となり、ますます注目を集めています。(『楽天 日本酒博物館』より)

 そうなのか、この「特別純米 MORIMOTO HIROSHI」は社長兼杜氏の森本さんの名前を冠したものなのだ。

 更には、こんな記述も。

『特に森本酒造の中でも社長の酒造りにかける情熱と執念の魂が入った1本です。全国には独特の個性のあるお酒が数々ありますが、このお酒はその一本と言えます。そんな「特別純米 MORIMOTO HITOSHI」は、年間一升瓶で約280本しか作られない静岡県内販売専用の日本酒通涙もののお酒なのです!』

 なぬ?
 たった280本しか流通しない酒?
 それを今、頂いているというのは、もしかして凄く幸運なことなのかも。

 酒の肴に「真鯛の刺身」を頂く。
 これも板さんお勧めのものだ。

 やはり、日本酒には淡白な刺身が最高!
 しかし、真鯛とはなんと贅沢なことか。

 その板さんとはカウンター越しで「居酒屋甲子園」の話題で盛り上がる。
 実は、この「ひさご」も「居酒屋甲子園」の決勝を目指しているが、なかなか勝ちあがれないという。
 その晴れの舞台に上がる基準というのが、ミステリーショッパーによる覆面調査というから驚きだ。

 随分前に、日経のとある媒体で「居酒屋甲子園」を主宰する人物のインタビューを読んだことがある。
 「てっぺん」という居酒屋チェーンを経営する大嶋啓介さんという人の記事だ。
 この「てっぺん」という居酒屋は気合の入った朝礼がつとに有名で、わざわざそれを見学に行く人が絶えないのだという。
 わたしの友人がその朝礼を見た報告も「かなり凄かった」というから本物なのだろう。

 だが、あえて一言言いたい。
 CSが良い居酒屋の物差しなのだろうか。

 話しは脇道に反れた。
 この店、「ひさご」もその居酒屋甲子園の決勝進出を目指し、奮闘中とのこと。
 大会の趣旨はどうあれ、お店のステイタスを上げることは決して悪いことではない。

 うまい酒とうまい肴があればいい。
 接客はその次くらいでもいいのではないか。
 事実、居酒屋の名店とされている店、お客に支持されている店は、実際そんな感じでないか。

 居酒屋に関して、わたしはそう思う。
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