拙ブログを開設してはや14年。常磐線にはとことん縁がない。本当は柏に立ち飲みやカレーを食べに行きたいが、いかんせん行く用事がないのである。昔はよく行った。柏も松戸も。ただ、この25年、柏には1回行ったが、松戸は27年ぶり。今回、その松戸にお邪魔した。
その訪問地は松戸市馬橋という馴染みのない駅。もちろん初めて下車をする。
まずはちょっと偵察。ふむふむ、東口には立ち飲みはないようだが、立ち食い蕎麦屋を見つけた。「兎屋」というこぢんまりとしたお店。一見、立ち蕎麦とは思えない店構えだ。店内に入ると、昼時なのにお母さん一人で切り盛りしている。お客さんは一人。入口手前の券売機を眺めると、「唐揚げそは」のボタンが目に溜まった。さすが常磐線。
もう迷うことなく、そのボタンを無我夢中で押した。
我孫子の「弥生軒」が好きかと聞かれたら、答えはNOだ。正直、あの馬鹿でかい唐揚げはおっさんにとっては重荷である。だから一度食べればもう充分。
さて、「兎屋」の「唐揚げそば」。この見事な盛りの美しさ。
唐揚げはもちろん「弥生軒」よりは小さいけど旨い。
唐揚げの旨さは衣次第だし、揚げる温度も重要だ。衣にひと手間もふた手間もかけていれば、旨さだけでなく、美しい唐揚げとなる。「兎屋」の唐揚げは色つやも味わいも申し分なし。種ものを内製化しているかは分からないけれど。これなら、かき揚げとかも期待できそうだ。
そばはゆでおきだが、つゆは甘く、自分好み。
全てがうまい。
これをいただくだけで、馬橋に来た甲斐があったというもの。常磐線には自分の知られざる世界が横たわっているような気がした。
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