
話しは前後する。
「居酒屋さすらい」の「たこ竜」に行く前に、S栄印刷のMさんと、昼間から銭湯に浸かった。
「ふくの湯」が、リニューアルされたのが数年前。オープン後は都内でも屈指のシャレオツ銭湯になった。
460円を券売機に支払い、脱衣場へゴー。その脱衣場から見える浴場がもう素晴らしい。色彩の嵐。早速、突入すると、その鮮やかな色彩が更に浮かび上がってくる。
茶色と白のコントラストが眩しい。その向こうに富士山。豪快なペンキ絵でなく、繊細なタッチで描かれた絵である。男女の浴場を仕切る壁には、襖絵が飾られている。下のイラストは「ふくの湯」の入口に貼られている塩谷歩波さんの「ふくの湯」の図解である。
そう。まるで美術館のよう。
銭湯大使のステファニーさんが言う。「銭湯は美術館」を地でいく。これは、外国人観光客は、大喜びだと思う。
浴槽は関東のオーソドックスな形式で浴場の一番奥にレイアウトされているが、実はもうひとつ甕風呂が一段高いところに置かれている。これがいいアクセントになっている。
一部のカランはアイランド状に浴場の中央に独立している。これがけっこう面白い。
シャンプー、リンスは常設。最近、どこの銭湯でも無料サービスで置かれるようになってきた。
Mさんによると、男女の浴場は数日単位で入れ替わるらしく、今入っている弁財天の湯にだけ、甕風呂があるらしい。たから、Mさん曰く、「今日はラッキー」という。
古典的銭湯は、2回も浴槽に浸かると、もうやることがなくなって困ってしまうが、「ふくの湯」は浴槽が少なくても、充分楽しい。この美術館のような浴場はリラクセーション効果も高いのではないだろうか。
何度も行きたくなる。そんな銭湯だ。