
津田沼駅を降りるのは何年ぶりだろう。
最後に津田沼に来たのは23歳くらいまで遡るか。長く付き合った女と別れることになった頃に一度だけ津田沼に来たから、もうかれこれ15年はここを訪れていない。
我が青春の津田沼。
居酒屋放浪の原点の地。
わたしが通っていた高校は八千代市にあったが、船橋市から通う生徒も約半数ほどいた。
八千代市には繁華街はなく、高校での飲み会は必然的に津田沼になった。
わたしが、初めて居酒屋に入ったのもこの津田沼だった。
高校1年の冬、G君が退学処分となり、お別れ会が「悟空館」という居酒屋で開かれた。
わたしの居酒屋人生のスタートの地である。
津田沼はあまり変わっていなかった。
北口を出たところに立つ像もあのときのままだ。

我々はこの像を「ポコ銅」といった。
像が果たして銅像だったかは定かではないが、全裸の像は多感な我々を刺激し、飲み会の日には必ずこの「ポコ銅」前がお決まりの集合場所だった。
歩道橋を降りて、新京成線「新津田沼駅」までの道を歩いてみる。
この通りをわたしは秘かに「キャデラック・メイン・アベニュー」と呼んだ。
わたしが高校生だった頃は、バブル経済へひた走る右肩上がりの絶頂期だった。
金曜日の夜ともなれば、この「キャデラック・メイン・アベニュー」の道の両側はセドグロやレパードといったクルマでごった返し、ナンパ待ちの列がズラリと並んだ。
この通りは、第二湾岸のメッセ大橋、通称「ナンパ橋」と双璧をなすナンパのメッカであった。
高校の頃、つい飲んだくれて、金も終電もなくなると、この「キャデラック・メイン・アベニュー」で時間を潰した。
わたしにとってはまさに「Freeze Moon」の世界だった。
しかし、唯一違っていたのは、タバコをふかし、最後の一本を吸い終えても、皆の金をかき集め、ようやく70円を集めては津田沼駅隣のビル「中央センター」(我々はそう呼んでいた)のタバコ屋で「ゴールデンバット」を買うのがお決まりだった。
その懐かしい通りをしばし歩いてみた。
当時、どんな店があったかなんて、忘れてしまったが、恐らくお店も様変わりしたことだろう。
そうした中、2軒の立ち飲み屋を見つけることができた。
当時は、間違いなくそんな店は存在しなかった。
一軒は「新津田沼駅」のすぐ傍。
洋風度の高いお洒落な立ち飲み屋さん、まだ17時前で開店しておらず、わたしは踵を返してもう一軒の店に向った。
それが、「榊原精肉店直営の店 ギュートン軒」である。
看板には大きく「焼き鳥 煮込み」と書いてある。
これは期待できる!
中に入ると、その期待は確かなものとなった。
既にろくでなし系のおじさん共が4,5人ほど飲んでいたからである。
ろくでなし系の野郎共がいる店は悪い店ではない。
なにしろ、安いからである。
8坪ほどの狭い店にテーブルが4脚、店の周囲をカウンターが並ぶ。
厨房は一番奥。
ここで、客は注文をつけ、酒や肴を代金と引き換えに受け取る仕組みである。
わたしもそれに倣ってカウンターへ並んだ。
瓶ビール(440円)と「モツ煮こみ」(250円)だ。
いずれも安い!
店のおばちゃんは「豆腐入れっか?」と聞く。
どうやら、「煮込み」に豆腐を入れるかどうかを訊ねているようだ。
豆腐を入れたら値段が変わるのか?とわたしは躊躇した。
本当は豆腐が欲しかったが、おばちゃんの勢いに圧倒され、「いや」と小声で言った。
しかし、この「煮込み」がうまかった。
目の前で大鍋からすくいあげるアッツアツの煮込みは、長い時間じっくり煮込んだそれ。
モツはシロのみだが、肉は大ぶりでかなり柔らかい!
赤味噌は少し濃い目。量はおおぶりのお椀にかなりの量。これで、220円は断然安い!
過日、「もつマニア」(メディアパル)なる本を買った。
千葉も2店ほど取材していたが、まだまだ甘い。
「ギュートン軒」を見逃しているとは節穴ではないか!?
料理は90円の「鳥手羽先焼き」から。
この店で最も高価な酒肴は280円の「マグロブツ」。
なんと安いのか!
しかも店内は分煙。
ちなみにわたしが陣取ったカウンターは禁煙コーナーだ。
だが、分煙しているとはいえ、エアカーテンなどなく、容赦なく近所の副流煙がこっちまで 漂ってくる。
あんま、意味ないのである。
瓶ビールをやっつけて、チューハイ(280円)に切り替えた。
ソーダは「カナダドライ」の「クラブソーダ」、しかもグラスにはレモンが入っている。
肴は「ロースハムカツ揚げ」(200円)
ロースなのにこの値段!
さすが精肉店が直営する店である。
ちなみに、空けた瓶ビールの瓶は自分で片付けるのがこの店のルールのようだ。
店は17時を過ぎて、ドッと人が入ってきた。
中には会社帰りのOLの姿も。
この店、単なるろくでなし系の店というわけでもなさそうだ。
厨房のおばちゃんは2人体制。
このおばちゃんの世間話はたとえ同店を一人で訪れても全く飽きることはないだろう。
最後に津田沼に来たのは23歳くらいまで遡るか。長く付き合った女と別れることになった頃に一度だけ津田沼に来たから、もうかれこれ15年はここを訪れていない。
我が青春の津田沼。
居酒屋放浪の原点の地。
わたしが通っていた高校は八千代市にあったが、船橋市から通う生徒も約半数ほどいた。
八千代市には繁華街はなく、高校での飲み会は必然的に津田沼になった。
わたしが、初めて居酒屋に入ったのもこの津田沼だった。
高校1年の冬、G君が退学処分となり、お別れ会が「悟空館」という居酒屋で開かれた。
わたしの居酒屋人生のスタートの地である。
津田沼はあまり変わっていなかった。
北口を出たところに立つ像もあのときのままだ。

我々はこの像を「ポコ銅」といった。
像が果たして銅像だったかは定かではないが、全裸の像は多感な我々を刺激し、飲み会の日には必ずこの「ポコ銅」前がお決まりの集合場所だった。
歩道橋を降りて、新京成線「新津田沼駅」までの道を歩いてみる。
この通りをわたしは秘かに「キャデラック・メイン・アベニュー」と呼んだ。
わたしが高校生だった頃は、バブル経済へひた走る右肩上がりの絶頂期だった。
金曜日の夜ともなれば、この「キャデラック・メイン・アベニュー」の道の両側はセドグロやレパードといったクルマでごった返し、ナンパ待ちの列がズラリと並んだ。
この通りは、第二湾岸のメッセ大橋、通称「ナンパ橋」と双璧をなすナンパのメッカであった。
高校の頃、つい飲んだくれて、金も終電もなくなると、この「キャデラック・メイン・アベニュー」で時間を潰した。
わたしにとってはまさに「Freeze Moon」の世界だった。
しかし、唯一違っていたのは、タバコをふかし、最後の一本を吸い終えても、皆の金をかき集め、ようやく70円を集めては津田沼駅隣のビル「中央センター」(我々はそう呼んでいた)のタバコ屋で「ゴールデンバット」を買うのがお決まりだった。
その懐かしい通りをしばし歩いてみた。
当時、どんな店があったかなんて、忘れてしまったが、恐らくお店も様変わりしたことだろう。
そうした中、2軒の立ち飲み屋を見つけることができた。
当時は、間違いなくそんな店は存在しなかった。
一軒は「新津田沼駅」のすぐ傍。
洋風度の高いお洒落な立ち飲み屋さん、まだ17時前で開店しておらず、わたしは踵を返してもう一軒の店に向った。
それが、「榊原精肉店直営の店 ギュートン軒」である。
看板には大きく「焼き鳥 煮込み」と書いてある。
これは期待できる!
中に入ると、その期待は確かなものとなった。
既にろくでなし系のおじさん共が4,5人ほど飲んでいたからである。
ろくでなし系の野郎共がいる店は悪い店ではない。
なにしろ、安いからである。
8坪ほどの狭い店にテーブルが4脚、店の周囲をカウンターが並ぶ。
厨房は一番奥。
ここで、客は注文をつけ、酒や肴を代金と引き換えに受け取る仕組みである。
わたしもそれに倣ってカウンターへ並んだ。
瓶ビール(440円)と「モツ煮こみ」(250円)だ。
いずれも安い!
店のおばちゃんは「豆腐入れっか?」と聞く。
どうやら、「煮込み」に豆腐を入れるかどうかを訊ねているようだ。
豆腐を入れたら値段が変わるのか?とわたしは躊躇した。
本当は豆腐が欲しかったが、おばちゃんの勢いに圧倒され、「いや」と小声で言った。
しかし、この「煮込み」がうまかった。
目の前で大鍋からすくいあげるアッツアツの煮込みは、長い時間じっくり煮込んだそれ。
モツはシロのみだが、肉は大ぶりでかなり柔らかい!
赤味噌は少し濃い目。量はおおぶりのお椀にかなりの量。これで、220円は断然安い!
過日、「もつマニア」(メディアパル)なる本を買った。
千葉も2店ほど取材していたが、まだまだ甘い。
「ギュートン軒」を見逃しているとは節穴ではないか!?
料理は90円の「鳥手羽先焼き」から。
この店で最も高価な酒肴は280円の「マグロブツ」。
なんと安いのか!
しかも店内は分煙。
ちなみにわたしが陣取ったカウンターは禁煙コーナーだ。
だが、分煙しているとはいえ、エアカーテンなどなく、容赦なく近所の副流煙がこっちまで 漂ってくる。
あんま、意味ないのである。
瓶ビールをやっつけて、チューハイ(280円)に切り替えた。
ソーダは「カナダドライ」の「クラブソーダ」、しかもグラスにはレモンが入っている。
肴は「ロースハムカツ揚げ」(200円)
ロースなのにこの値段!
さすが精肉店が直営する店である。
ちなみに、空けた瓶ビールの瓶は自分で片付けるのがこの店のルールのようだ。
店は17時を過ぎて、ドッと人が入ってきた。
中には会社帰りのOLの姿も。
この店、単なるろくでなし系の店というわけでもなさそうだ。
厨房のおばちゃんは2人体制。
このおばちゃんの世間話はたとえ同店を一人で訪れても全く飽きることはないだろう。
いや~、好みのお店だなぁ。今度連れてってくださいね。
さて、オイラやっぱり津田沼と言やぁ、何てったって駅前のIオンの中にある某クルクル寿司(英訳名:fish-one-heart)だなぁ。
仕事上、お願いをする立場だったんで、昼の時間帯を外して行ったのに、散々待たされた果てに店長には取り次いでもらえず、それでも売上げに協力しなくちゃ!とばかり大量に買い込んだ寿司のシャリには、な、ナ、何と、鋭利な刃物で切られたようなビニール手袋の指先が…思わず「指」も入ってやしないかと、ザワ~ッと背筋が凍り付いたみーでした。
みーさんにとっても津田沼は思い出の地のようですね。
Aオンがあるんですか。昔のエキゾチックタウンですかね。
しかし、怖い!
映画の『ヒッチャー』を思い出しました。
よく見て食べないと何が入っているのやら。
問題が顕在化しているということは、そね店にはもっと多くの問題がありそうですね。
さて、気を取り直して『ギュートン軒』ですが、ここは当たりでした。
みーさんと次回お会いするときはここにしましょうか。
一応、次なる店はリストアップしています。