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居酒屋さすらひ 2020 - 作業場で飲む、異次元の立ち飲み - 「萬屋」(台東区東上野)

2023-06-16 07:00:01 | 居酒屋さすらい ◆立ち飲み屋

キッチンカーで一杯ひっかけて、東上野に向かった。ちょっと確かめたいお店があったからだ。昔、そのお店の前を通った際、気になったまま放置していて、つい最近なんだか思い出したのだった。確か、倉庫みたいな建物だったが、その建物の前に、「生ビール」と書いた看板をたてかけていた。

さて、その店、今もあるのだろうか。記憶を頼りに歩いていると、あったあった。そう、確かにここだ。ただ、店舗は酒場という雰囲気はない。いや、その空間は店舗ともいえず、何かの作業所だ。どうしていいか、分からず、とりあえず敷地に入ると、奥からおねえさんがでできた。

「生ビール、飲みたいんですが」。

恐る恐る尋ねると、

「はい。350円です」

安い。キッチンカーの生ビールを飲んだ後は、安価な生ビールにありつけた。お会計をする場所に、つまみのメニューがある。品数は3品。餃子とタンシチュー、そしてもつ煮込み。無難なところで、もつ煮込みでいきましょう。

ステンレス製の銀の作業台をテーブルに立ち飲む。他に客の姿はなく、広々とした空間に一人そこで飲むのはちょっと異様だった。よく、コンセプト酒場のようなもので、様々なシチュエーションを擬似的に作った酒場やカフェなどがあるが、この店はガチ。リアルガチ。本当の作業所で酒を飲むことができる。通りから僅か一歩、足を踏み入れるとそこはもう非日常の現場。まさに異次元の立ち飲みだ。

しかも、他に様々なものが売っている。とうのようなもので編んだバッグ、店頭にはパンも売っている。このおねえさんがこしらえたのだろうか。

一体何屋なんだ。本当にここは萬屋だった。

どれ、ちょっとパンでもいただくか、とバン売り場へ。ほう、ハンバーガーとか、コロッケサンドの調理パンもあるじゃないか。これはいい。では、酒はどうするか。レジの横の冷蔵庫を眺めると、「菊水 ふなぐち」があるじゃないか。これ、貧乏だった20代の頃、お世話になった。これをいただくかと冷蔵庫から出したら、おねえさんが、「値付けが高いので」という。聞くと、一本600円以上する。それは確かに高い。でも、飲みたいんだから、それをいただくことにした。

おねえさんの話しによると、近年外国人の観光客がぽつぽつと来店されるらしい。そうした観光客向けに日本酒のラインナップを増やそうと考えているとのこと。

今後はワンカップではない酒も飲めるらしい。

コロッケサンドはうまい。パンは自家製だろう。少し固かったが、手間をかけた自家製はなんでもうまい。しかし、パンをつまみに日本酒もおつなものだ。ともに発酵系だから相性は悪くない。

これまでいろんな立ち飲み屋さんに入ってきたが、中でもこの「萬屋」は特に特殊だ。お店の体裁がない。でも、個人的にはこういうの大好きである。やりたいことをやりたいようにする。これはお店側の思いである。我々がそれを好むか、好まないかだ。

また来たいと思う。けれど、わざわざ出向くとなるとアクセスは悪い。帰り道にあるから寄るという感じのお店。ただ、このお店の雰囲気は気に入った。

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