居酒屋さすらい 0919 - 「お値打ち」じゃない、品川駅ナカの立ち飲み - 「スタンド ひおき」（港区高輪）

品川駅はかつてしょうもないほどのボロい駅だった。それが新幹線の停車駅になることで、ものすごい駅ビルができた。この駅ビルに多くのテナントが入る。けっこう高いテナント料なのだろう。店で供されるものはいずれも10％程度市況よりも高い。例えば、某カフェのカレーセットが1,580円。ちょっと暴利じゃないか、これ。

 

さて、品川駅にある立ち飲み屋「ひおき」もやっぱり値段が高め。

「お値打ちドリンクセット」と称する飲み物とつまみ１品のセットが750円。これのどこがお値打ちなんや！と激しいツッコミを入れたくなる。世の中、センベロなる言葉が流行る中、ちょっとピントがずれたこのキャッチ。一体どんな店なのかと思い、入店してみた。

 

オーダーはセントラル方式。おかわりするときもいちいち、レジに行って会計する必要がある。これがまずめんどい。

ボクは生ビールに「もつ煮込み」の「お値打ちドリンクセット」をオーダー。

 

この他つまみは「なす漬」、「冷奴」、「ハムカツ」、「干しキビナゴ」、「イカゲソ唐揚げ」など全10種。

 

注文後、しばらくしてから運ばれてくるという方式である。

 

 

どうやら、隣の店に母屋である座り飲みの店があり、ここは立ち飲みコーナーというあんばい。料理やお酒はその母屋から運んでいる。店員さんも立ち飲み専従ではなく、母屋の店員さんが兼任している様子だ。

 

さて、生ビール。

これはタンブラーで運ばれてきた。

そして、「もつ煮込み」。ポーションとしては決して少なくない。通常の居酒屋でも350円はするだろう。そうすると、生ビール400円は、まぁ普通だ。

 

750円をお値打ちというのはちょっと違うと思う。いや、むしろ赤羽の「いこい」や「喜多屋」、上野の「たきおか」を知る者としては、「ちょっと高いんじゃないの？」と白い目を向けてしまうのである。

 

単品で頼むと「生ビール」は470円。上記の酒肴は410円。普通に頼むと880円って、やっぱり高い。ビールがキリン、サッポロ、アサヒと選べるのは、いいとしても、それは決して絶対的なアドバンテージにはならない。

 

酒肴が決定的においしいのであれば、この値段でも満足なのだが、目を瞠るものは特になかった。立地で勝負しているんだから、薄利多売でもいいのではないだろうか。

せっかく、suicaなども使えるのだから、乗り換えの酔客は安価な値段についsuicaのひもを緩めてしまったりするんじゃないかしら。

 

そのあと、ボクは「ハムカツ」と「チューハイ」をいただいた。これまたセットで。普通に頼んだらそれぞれ410円と420円である。

 

セットのおかげで、1,500円で飲むことができたが、なんか腑に落ちない値段設定である。駅ナカのテナント料が価格にオンされているのが、よく分かるのである。

 

多分、もう二度とは行かないお店である。