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喫茶さすらい 132 - 彼女は誰なのか - 「某店」(港区白金)

2023-08-27 15:53:26 | 喫茶さすらい

自分がよく行く町で18年ぶりに波乱を起こしたのが、白金高輪だった。意外だったし、まさにダークホースだったのが白金高輪の街である。行き先はとある会社さんで、サラリーマン時代から原稿の依頼をいただいている。昨年、新たなプロジェクトが立ち上がり、自分に白羽の矢が立った。時を同じくして、この会社は自社ビルを建てた。一階に喫茶店を設けたことは、「喫茶さすらい」でも書いたとおりである。200万円のロースターを設備した本格的な喫茶店だ。その際は社長自ら前掛けをつけてコーヒーを淹れてくれた。この時はまだ店名すら決まっていなかった。その後、3ヶ月おきに同社を訪れて、打ち合わせを重ねた。2回目の訪問の際は、喫茶店の名称が決まり、「食べログ」にも掲載されていた。3回目の時は、おばさんが働いていた。おばさんというより、お母さんという感じの方。「人を使いはじめたか」。そう思った。

来る度に、店内も変わっていった。蔵書の数とか、テーブルの配置とか。店舗の外には黒板の案内が歩道にサインアップされた。その黒板にはメニューが書かれているのだが、お店の名物として、和歌山の葡萄パンを仕入れている旨が書かれていた。

なんだか少しずつお店らしくなってきたなと感じていた。

4回目もお母さんがいた。だが、この方、妙に慣れていた。まるでこの喫茶店に古くから働いているような安定感がある。はじめは近所のパートさんかと思ったが、この安定感から推測すると、どうも違うような気がする。もしそうだとしたら、この人は誰なんだろう。そう思うようになった。

そして今年5回目の訪問(過去2〜4回目の訪問は「喫茶さすらい」未収録)。

お母さんはもちろんいたし、驚くことに他のお客さんもいた。訪問5回目、オープンから1年半。少しずつ、お店は街に溶け込んでいたし、自分もお母さんに慣れてきていた。

「何をお飲みになられますか」とお母さんに尋ねられ、「マンデリン」というのを間違えて「マンダリン」と言ってしまった。痛恨の失敗。

打ち合わせは筒がなく終わった。実はこの日、自分は2週間後に控える講演でネタを引用させてもらうために訪問したのだった。義を重んじる同社M社長に礼儀を尽くさなければならない。社長も理解してくれ、快く承諾してくれた。

帰り際、お店のカウンターにあるトランペットのオブジェが気になった。過去4回来て、このオブジェには気づかなくて、「これ、前からありましたっけ?」と社長に聞くと、「ありましたよ」という。そして「これ、J社の K社長からのオープンのお祝いでもらったんです」とのこと。「え? あのUFOを呼べる K社長?」というと、そうだという。昔、M社長が勤め人だった頃、 K社長のJ社が初めての担当だったという。ということは、UFOを呼ぶ会には呼ばれたか。M社長に尋ねると、何度も行ったとか。それだけでなく、ヨガの会にも。さすがだ。25年前、自分もUFOを呼ぶ会に誘われたが、やんわりと断った。初対面で、それを受けるのはリスクが大きすぎた。

そのM社長とのやりとりをうなづきながらお母さんは聞いている。どうも、そうしたM社長のいきさつを知っているようだ。そこでピンときた。このお母さん、本当にM社長のお母さんなのではと。

こないだ、ネット系メディア、「品川新聞」を読んでいたら、この喫茶店のことが書かれていた。そこにはしっかりM社長のお母さんがお店を切り盛りすると書かれていた。やっぱり。

今週金曜日、また喫茶店を訪問するが、果たしてお店はどんな風に変わっているか、とても楽しみだ。

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