
小用で両国へ。実に4年ぶりの両国だが、この界隈は来ることもない。前回は怪鳥と来た時、駅前に立ち飲み屋があったのを記憶している。いつか行かねばと思い、気がついたら4年も経っていた。だが、そのお店はシャッターが閉まっていた。閉店したのか。それともただ単に休業なのか。
仕方ない。別の店を探そう。
どこか立ち飲み屋は。
すると、いとも容易く2軒の立ち飲み屋を見つけた。「ななや」というお店。そして「立呑倶楽部」。
どっちに入ろうか。しばし、悩んだ。前者はきれいで、後者はボロい。「ななや」には数人のお客さんがいるのが見える。中には一人の女性客も。一方、「立呑倶楽部」はお客さんの気配がない。それなら、と「立呑倶楽部」に突撃した。ボロい方が興味深い。長らくお客さんに愛されたのだろう。
赤いテントはどす黒く変色し、何故かビニールが店舗を覆い、まるで掘立小屋のようだ。
カウンターにポジションし、頭上の短冊メニューを眺める。
「ホッピー」は中2杯付きで700円。安いのか高いのか判然としないが、中々面白い。お店のお母さんに「ホッピー」を告げた。
支払いはキャッシュオン。テーブルに千円札2枚を置いた。カウンターには缶詰やら柿の種が置いてある。どれ、ひとついただくか。
しかし、店のボロさは想像を超えていた。店の壁が黄色く変色している。タバコのヤニだろうか。カウンターは白くて清潔だが、壁が汚い。清潔感に乏しいのは、壁にやたらとベタベタさまざまなものを貼っているからだろう。浅草凌雲閣の絵葉書や常連さんのポラ写真。
誰か分からない人のサイン色紙などなど。その辺がいかにも老舗の立ち飲み屋らしい。
お客さんはまだ一人もいない。これから混むのか、それともこのまま誰も来ないのか。
お店の屋号はてっきり、「たちのみくらぶ」だとばかり思っていたが、看板の下にローマ字表記があって、そこにはRitton clubとある。なんだか急に欧米感を感じる。
ジョッキを空けて、「中」をおかわり。すると、ぴったり2杯で外がなくなった。「ホッピー」は3杯飲みたい派だから、ちょっと物足りない感じ。
「アジフライ」を追加オーダー。時刻は18時ちょっと前。
うむむ、アジにふっくら感がない。本日、結びの一番にしようか。
この時間帯から、少しずつお客さんが入ってきた。自分より、ご年配と思われるお父さん。そして女性も入店。やはり、自分より先輩っぽい。対面の「ななや」には若い人がたくさんいたが、ここは年配者向けなのか。ただ棲み分けできているのがすごい。
これにてお会計。
さて、餃子で〆るか。
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