今や、秋葉原エリア内でも、とりわけカレーの激戦区となった末広町の蔵前橋通り沿い。「さすらひ」068で紹介した「カリガリ」に隣接する「BROWNIE」は、玄人好みのカレー専門店だ。
どちらかといえば、ボクは「カリガリ」より、「BROWNIE」の方が好き。前者がトリッキーなカレーなら、後者は、どっしり構えた正攻法のカレーだから。
カウンターだけの小さな店に、おっちゃんがひとりで対応する。
基本メニューは、「牛すじカレーごはん」(750円)。カレーライスではなく、敢えてカレーごはんと称しているところに、意味深さを感じる。
トマトと玉ねぎを炒めて煮詰めたカレーソースは濃厚。ターメリックやカイエンヌペッパーなどは使用していないと思われ、スパイス感はない。系統としては、欧州カレーに近いが、恐らく作り手側も、どこぞのカレーを意識しているわけではないと思う。ネット情報によると、牛すじは、「BROWNIE」の並びにある、精肉店「石橋」の肉を使用しているらしい。「石橋」といえば、ミシュランの星を獲得しているすき焼き店「いし橋」を経営するお店。こだわりの牛すじを惜しげもなく使っている。ちなみにカレーソースにトッピングされているのは、刻みネギである。だから、カレーの出自もコンセプトもよく分からないのだ。敢えてカテゴライズするならば、洋食系カレーといえば、いいだろうか。
また、これもネット情報だが、お米も国産のブランド米を使用。それで、この値段は恐れいる。 その牛すじのうまみがカレー全体に独特のコクを与えている。その牛すじだって、当然仕込みをするわけで、その過程においてとれた、いわゆるフォンのような出汁を使い、カレーソースとしていることは、想像に難くない。
だから、コクのウェーブがグイグイくる。うまいよ。抜群にうまい。
メニューには、ヴェトナムカレーなるものもあるので、一応志向するカレーのスタイルはあるようだ。しかし、店も、その主人も、つかみどころがなく、そのミステリアスさが、また魅力ともいえる。
店は14時を過ぎると、メニューを一新するという。ごはんをピラフに変え、カレーが共されるようだ。次回は、是非これを体験して、レポートしたい。
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