ジャズとレコードとオーディオと

音楽を聴く。人によって好みが分かれるでしょうが、このブログでは主に女性ジャズボーカルを紹介させていただきます。

PRICE LIST

2008年01月14日 | ジャズ全般
こんばんは

今日はレコードではなくジャズの雑誌です。アメリカの人は企業を格付けしたり、MLBでもいろんな確率分析で順位を決めたりと、とにかく数字を並べて比べるのが好きでその分野で得意な人が多いように僕は思います。そんなに数字にこだわるならば米ドル札の発行額を発表したらどうと言いたくなるのですが、都合が悪い事はあまり公にしたがらないのはどこも同じようなものでしょうか。
この雑誌はご存知の方が多いと思いますがTIM NEELYという人が筆者のJAZZアルバムの価格一覧表で“GOLDMINE JAZZ ALBUM PRICE LIST”が雑誌の名称で数年に一度発行されているようです。僕の所有本は2nd Editionの2004年版のようです、もうすぐ次のEditionが出るんじゃないかと思います。A4版ぐらいの大きさで600ページ弱のかなり分厚いものですが、すべてのジャズアルバムを網羅してはおらず、所謂激レアといわれるボーカル・アルバムは載っていません。これを見て改めておもしろいと思うのは日本での人気盤とアメリカでの人気盤には多少の違いがあるという事です。

一人のアーティストのアルバム別に発売年が表示されそれに続いてレコードの状態でVGでの価格・VG+での価格・NMでの価格と表示されています。最初のページには別扱いでDOT/JACK KEROUAC/POETRY FOR THE BEAT GENERTION(STEVE ALLENのピアノ伴奏)$10000ドルと表示されています。ちょっと待ってよ、1万ドルは百まんえん以上ですけど、それも詞の朗読に?、詞の朗読がJAZZの範疇に入ってROSEMARY SQUIRESやMINAは入ってないの。いつもながらそちら様の流儀で区別されるんですねと思いつつも, ふうーんん, 凄い世界が広がっているもんですねぇ。と少し驚いたところで、その後はレーベル・ガイドを斜めに読んで、パラパラとページをめくると、最初のアーティストがAHMED ABDUL-MALIKという名前、知らん聞いた事ないので, 先へ進むとJERRI ADAMS/VG-10・NM-40ふうーん、そんなもんかなと、更に先へCANNONBALL ADDERLEYとなるとさすがにアルバムが多い、一番の値段がつけられていたのは、SOMETHIN' ELSE/1963年/BST-1595(mono)DG有でW. 63rd STのアドレスの物のNMで250ドル、どなたかいらっしゃいませんか? “オレのは結構安く入手できてるなぁ~、ぐふふっ”と満足されている方は? この表示価格は2003年までの売買価格を参考にしているので、次の版ではさらに値が上がっているかも知れません。下がり続けた日本株を買うより投資効率が良いかも、でんもレコードを投資目的で購入してはいけません(笑)、ヤケドするかも?。パラパラと進む。日本人の秋吉敏子さんのNORGRAN/MGM-22/10inch盤がNMで150ドルと出ています。頑張っていらっしゃいますね。パラパラパラと飛ばしてJULIE LONDON,安い、どれも安いどれもこれもVG5.00~NM40ドルというところ、一番高いのがJULIE IS HER NAMEこれが唯一の100ドル台乗せでした、ジュリーちゃんも安く見られたもんですね。次は先日ヤフオクで10万円からの値入れとなっていたTINA BROOKS/TRUE BLUEはNMで2000ドル、だとしたらヤフオクのは安いという事かな?僕は最後を見てないので知りませんが。パラパラと、HELEN MERRILLも安いなぁ~、JULIE LONDONよりもう一段安。反対にどれも高いなぁ~と思ったのがHANK MOBLEYで200,300は当たり前、600.800もざらで1000ドル(BLP-1568)のも有り。キリがないのでこの辺でやめますが、こういうのを眺めるだけでも僕には勉強になります。と言ってもまだ読み飛ばした程度で、後は必要な時に引っ張り出して参考にする程度だろうと思います。価格はあまり参考にならないのはもう体験済ですが(笑)

WYNTON KELLY

2007年12月21日 | ジャズ全般
VEE JAY/VJLP-3004/WYNTON KELLY/KELLY GREAT/

このアルバムですが、ボーカル以外のアルバムはあまり所有していない僕ですが、彼のピアノ・タッチは好きで複数枚のアルバムを所有しているプレイヤーの一人です。彼の事は僕の薄っぺらな知識よりもよくご存知の方がたくさんいらっしゃいますので、僕の印象に残っている事だけを書かせていただきます。このアルバムは所有目的を持って探したものではなくボーカルアルバムを探している時にショップにあったので他のボーカルアルバムと一緒に購入しました。価格が安かった事もありますが、それも当然で本アルバムはオリジナルではなくレーベルの廻りがレインボー・カラーになっているもので、更にジャケット下部にWATER DAMAGEもすこし有るという代物でした。
このアルバムで気に入って聴くのは, B面の8分18秒の“JUNE NIGHT”で、とにかくカッコいいからというのが理由の第一なんです。もう一つ思い出すのが、恵比寿のライブ・バーで菅野邦彦が, ドラマーの中ではPHILLY JOE JONESが上手いというような事も言っていたように記憶しています。また菅野は自身の作曲で“BLUES FOR KELLY”という曲を作っていて, 彼のアルバム“MUSIC”にも収録されているのですが、菅野はこの曲はKELLYへ捧げる曲ではなくてKELLYの手くせのようなモノという事を語っているのですが、強弱のつけ方などKELLYのタッチと菅野のそれがどこかで結びつくように思えます。
このJUNE NIGHTはジョーンズのドラムから始まるのですが続いてケリーのピアノとリー・モーガンのミュートされたトランペットが加わるのですが、どれも渋くてカッコいいんです。チェンバースのベースもよく弾んで、それぞれのプレーヤーが織りなすプレーに何回聴いたでしょうか。僕としては一番印象に残るのはドラム・プレーでしょうか。

パーソナル:WYNTON KELLY(p), PHILLY JOE JONES(ds), LEE MORGAN(tp), WAYNE SHORTER(ts), PAUL CHAMBERS(b)
収録曲
A面
1, WRINKLES
2, MAMA“G”
B面
1, JUNE NIGHT
2, WHAT KNOW
3, SYDNEY

ジャケ買いの一枚

2007年10月05日 | ジャズ全般
CLEF/MGC-707/HANK JONES/URBANITY/1953年・1947年録音

今日はいつもながらですがジャケ買いのアルバムです。前から欲しいと思いつつなかなか出会えず、探し始めて半年ぐらいでしょうか海外のショップにあったのを見つけて(35ドルぐらいだった記憶?)入手したのです。デビット・ストン・マーティンのイラストが人気であまり出回ってはいないアルバムではないでしょうか。このアルバム、A面はHANK JONES, JOHNNY SMITH, RAY BROWNでの収録となっていてB面はHANK JONESのソロとなっています。B面のハンクのピアノソロも良いのですがジョニースミスとレイブラウンが加わったA面の方が僕はより楽しんで聴けました。特にジョニー・スミスのギターが聴けるのがエエですね。このアルバムはゆったりと落ち着いた曲調の演奏が多くガンガンにヒートアップするのではなく何回か聴いているとだんだんと身体に染み入ってくるような心地よさがある演奏と思います。残念なのは録音が良くない事、特にB面は良くないです。まぁジャケ買いしたのですから録音は我慢すべきかもしれませんが、これで録音が良ければもっと人気盤となったのかも。インストものは蘊蓄もない僕ですのでジャケ買い親父のジャケ披露という事で締めさせていただきます(笑)

パーソナル:HANK JONES(p), JOHNNY SMITH(g), RAY BROWN(b)
収録曲
A面
1, THAD'PAD
2, THINGS ARE SO PRETTY IN THE SPRING
3, LITTLE GIRL BLUE
4, ODD NUMBER
5, BLUES FOR LADY DAY
B面
1, THE NIGHT WE CALLED IT A DAY
2, YESTERDAYS
3, YOU'RE BLASE
4, TEA FOR TWO
5, BLUE ROOM

STAR DUST

2007年07月29日 | ジャズ全般
DECCA/DL7013/LIONEL HAMPTON/STAR DUST/10inch

久し振りのアップで、訪問していただいている皆さんには長い間失礼してしまいました。ブログを休止している間にも目についたレコードは物色しながら安く手に入ったアルバムもありますし、長く探していたアルバムに出会えた喜びもありましたし、買い逃してしまった悔しいアルバムもありました。まだ毎日, 記事を更新するわけにはいかないと思いますがヒマを見つけてはアルバムをアップしていくつもりです。

今はこのライオネル・ハンプトンとオールスターズの1947年パサディナでの演奏“STAR DUST”を聴いています。もうこの一曲があれば彼の他のは無理して聴かなくても満足できる僕で、この10inch盤の片面で充分で最近は12inch盤はあまり聴かなくなりました。これを最近試聴の為に借りているMARANTZ#7で聴いています。このMARANTZの話はまた日を改めてさせていただきます。

ジャケットは以前のオーナーが落書きした後があり左の写真にはハットとズボンがボールペンのようなもので書かれているのが残念ですが、それ以外はままきれいなジャケットで、盤も多少のスレが有りますが再生にはほとんど影響を感じません。ノイズの影響を感じない理由の一つにはこのMARANTZのプリにはSP用とOLD LP用のイコライザーが有り、これを使ってみると音質の変化を感じさせずノイズを減少させるようです。
STAR DUSTでの満を持して登場して待ち切れず演奏を始めるライオネルハンプトンの得意気で嬉しそうな表情が伝わってきますし、再生されるビブラフォーンの鉄片に打ち付けられるスティックから途切れる事なく弾き出される金属音に聴き惚れているところです。STAR DUSTの永久欠番としたいという感想をジャズ本“ジャズ喫茶マスターこだわりの名盤”でコメントされていましたがまさしく名演奏だと思います。
パーソナル:LIONEL HAMPTON(), CHARIE SHAVERS(trp), CORKY CORCORAN(ts), LEE YOUNG(ds), SLAM STEWART(b),WILLIE SMITH(as), TOMMY TODD(p), JACKIE MILLS(ds), BARNEY KESSEL(g)
収録曲 A面,STAR DUST B面, THE MAN I LOVE


追記
生後約50日の孫です。一日に約50グラムづつ体重が増えており昨晩は約5キロになっていました。15分も抱いていると腕と腰に堪えます。この孫も来月にはお父さんのところへ帰ります。僕自身の時間も以前のように戻るのは嬉しいのですが、寂しくなるようにも思います。

BARNEY KESSEL

2007年05月26日 | ジャズ全般
CONTEMPORARY/M3565/BARNEY KESSEL/SOME LIKE IT HOT/1959

毎日ボーカルを記事にするのも変化がなくて飽食気味になるので, 今晩はインスト物の中ではお気に入りのプレイヤーでもあるバーニー・ケッセルのこの一枚です。本アルバムを入手したのは例によってジャケ買いをしたのですが、しばらくはアルバム全曲を通しで聴く事はしませんでした。当時の僕にはこのアルバムの魅力を充分に味わう耳がなかったんでしょうね。よく聴くようになったのは最近の事です。キッカケは67camperさんのブログを拝見した時?と思うのですがハッキリしません。そのキッカケとなったアルバム, CONTEMPORARY盤のTHE POLL WINNERS RIDE AGAINに収録されているA-2のVOLAREを聴いてから彼の演奏が好きになりこのアルバムも通して聴くようになった奥手の僕です。バニー・ケッセルと言えばウエス・モンゴメリーの名前も出てくるのだろうと思いますが, 僕はケッセルの方がやや明快な感じがして好きです。このアルバムはアート・ペッパーやシェリーマンといったメンバーと共演していて, アルバムタイトルのA-1.SOME LIKE IT HOTも勿論好きですが, A-3のモンティー・バドウィックのベースとのデュオによるSTAIRWAY TO THE STARSも好きですが, 一番のお気に入りはなんといってもA-4のSWEET SUEです。

パーソナルは, BERNEY KESSEL(g), ART PEPPER(as. ts), JOE GORDON(tp), JIMMIE ROWLES(p), JACK MARSHALL(rhythm g), MONTY BUDWIG(b), SHELLY MANNE(ds)

収録曲
A面
1, SOME LIKE IT HOT
2, I WANNA BE LOVED BY YOU
3, STAIRWAY TO THE STARS
4, SWEET SUE
5, RUNNIN' WILD
B面
1, SWEET GEORGIA BROWN
2, DOWN AMONG THE SHELTERING PALMS
3, SUGAR BLUES
4, I'M THRU WITH LOVE
5, BY THE BEAUTIFUL SEA

500枚目

2007年05月07日 | ジャズ全般
PRESTIGE/PRLP7079/SONNY ROLLINS/SAXOPHONE COLOSSUS

昨晩いままでにアップしたアルバムが500枚近くになっていました。これも皆さんにいろいろと教えていただいたり感想などをいただいたお陰と感謝しております。数え間違いがあるかもしれませんが今日を500枚目アルバムの日として何を記事にしようかと考えていました。大好きな菅野邦彦のアルバムをとも思ったのですが、かなり紹介済みのためにあまり良いアルバムが残っていませんでした。やはり自分が好きなアルバムじゃないと記事にしても自身もおもしろくないものです。そこで僕のようなド素人が紹介するのも恐れ多いのですが、ソニーロリンズのこのアルバムにしました。彼の紹介やアルバムに収録された曲については専門の方や詳しい方にお任せしたいと思います。僕はこのアルバムを4枚持っています。最初に買ったのが国内盤ビクターので上から二番目の写真のものです。大学の頃はこれでも不満も感じず満足して聴いていました。それから相当に時間が経過してから写真は掲載しませんがやはり古いビクターのTOPRANKを買いました。これは両深溝有りというのに魅かれたのですが、音はあまりかわらないような気がしました。その後にしばらくしてOJC盤を買いました, このOJC盤は音よりはジャケットのロリンズの顔が一番よく見えるのでこれもおもしろいかなという程度で入手したのです。OJC盤ですから高いわけはありませんでしたので気軽でした。しかしどの盤も似たようなもので, だんだんと聴いているうちにやはり音はオリジナルに勝るものはないという決まり切った道筋へ進むことになり、狂おしいほどオリジナル盤が欲しくなりました。店で探しても無いのでもっぱらネットで探していました。ネットで探すとこれが割りとあるんですね。最初に見つけたのは東京の某店ですが、状態を考えると値段が高すぎると思い断念。その次に素晴らしいコンデションのアルバムを見つけましたがこれは値段も素晴らしいのであきらめました。お次は値段は相当こなれていましたが若干針飛びするというアルバム, これは当然パスしました。その後はまずまずの状態でしたが値が合わず入手できず。結局, 本アルバムは国内で入手したのですが、ちょうどその時に海外でも同じ程度の盤を見つけどちらかを入手しようと二段構えで臨みました。結局国内での方が安くついた勘定になって少し助かりました。僕の場合はあれこれ寄り道せずに最初からオリジナルを求めておけば無駄な出費はしなくてすんだかも知れませんが、寄り道をしたからこそ辿り着けたのかも知れません。このアルバムの1曲目のST. THOMASですが, 僕はこの収録曲のマックス・ローチのドラミングが特に好きなんです。曲の始まりはローチのドラムで幕を開けるのですがロリンズのサックスが続きそれが一息つく, 開始37秒後ぐらいのローチのスティックから鳴らされるカンカンという超硬質な金属音が好きで、この音がどれだけ硬質に聴こえるかをシステムやアルバムの好き嫌いの判断の一つにしています。それから演奏開始から2分30秒後ぐらいから始まるローチのドラムソロが堪りません。いままで何回聴いたか判りませんがLPの摩耗を考えてもまだ2000回ぐらいは聴けると思います(無理かな)。レーベルの住所は446 W. 50th ST., N.Y.C.で手彫りでRVGとAが左に倒れたサイン、それからABという刻印もあります。このアルバムのアナログ・プロダクション盤の45回転盤も欲しいのですが、千枚限定でとっくに売れ切れで入手できずにいます。中古で一度見かけましたが800ドルという値段がつけられていましたので敬遠して, 気長に探しています。

国内ビクター盤です。ジャケ色が濃いですね→


廉価盤で有名な?OJC盤です。写真では判りずらいと思いますが、実物はロリンズの顔がよく見えます→

CANNONBALL ADDERLEY

2007年04月05日 | ジャズ全般
EMARCY盤/CANNONBALL ADDERLEY/SOPHISTICATED SWING

今日はボーカルではなく、ジャケ買いの僕が好きなアルバムの一枚です。キャノンボールのアルバムの中で一番好きなジャケットです。赤いメルセデス・カブリオレ300S(?)と女性の後ろ姿がジャケット写真となっているのですが、僕はキレイな女性がジャケットを飾っていると魅かれる習性があるのですが、このアルバムは車に魅かれて入手しました。車のブログではないので車の話は切り上げますが、このジャケットは入手時の僕にとってはそのようなインパクトがあったわけです。最近になってジャズ批評で原田氏がこのジャケット写真の女性のパンティーラインが判別できるような高画質なジャケットで再現, 復刻して欲しいと述べておられるのを読みました。そういう見方もあるのかと改めてお尻のあたりを見てしまった僕でした(笑)。演奏内容は僕が下手なことを言うよりももっと詳しい人がいらっしゃると思いますので、今日はこの辺で失礼します。明日は県外へ出ますので, 記事は夜遅くなると思います。

パーソナルは, JULIAN CANNONBALL ADDERLEY(as), NAT ADDERLEY(cor), JUNIOR MANCE(p), JIMMY COBB(ds), SAM JONES(b)
収録曲
A面
1, ANOTHER KIND OF SOUL
2, MISS JACKIE'S DELIGHT
3, SPRING IS HERE
4, TRIBUTE TO BROWNIE
B面
1, SPECTACULAR
2, JEANIE
3, STELLA BY STARLIGHT
4, EDIE McLIN
5, COBBWEB

ENRIQUE VILLEGAS

2007年03月30日 | ジャズ全般
COLUMBIA盤/ENRIQUE VILLEGAS/introducing VILLEGAS/CL787

ボーカルアルバムばかりを記事にするのも、やや手詰まり感もあるので今日は趣を変えた一枚です。このアルバムはで2年半前に米国某ショップに行き十枚近くアルバムを買って精算しようとした時に店主が無料でくれたものです。今までにお金を出して買った事は数え切れないぐらいあるもののタダでもらうという事は一度もなかった僕ですからビックリしましたが、断るのも失礼だし, もとより断る気もなく高い買い物をしたから気の毒に思って一枚サービスでつけてくれたのか程度に思いました。あるいは店主は一緒にいた娘にくれてやったつもりだったのかも知れませんが。その後に自宅でこのアルバムを改めて見たのですが内袋もなくジャケットも大した事がない印象でタダでくれるのだから売れ残りの駄盤だろうと思い、それから約2年の間は一度も聴かれる事もなく棚の中でした。

この間から棚を整理してA~Zに区分けしていて, このアルバムを久し振りに手にとり聴いてみる気になりました。盤もよく見るとあまり悪い状態ではなく多少のスレはあるものの大きな雑音はなさそうです。ターンテーブルに載せ針を降ろして聴いた音楽ですが、ドラムがリズムを取り始めると直ぐにピアノのプレーが始まりました。なんだこりゃモンクのコピーかと思える旋律でしたが、しばらく聴いているとエリントンのようでもあります。僕の表現ではエリントンとモンクを足して割ったようなピアノプレーです。パーソナルは, ENRIQUE VILLEGAS(p), MILT HINTON(b), COZY COLE(ds)というメンバーです。聴き進むにつれこのアルバムに引き込まれていきました。ライナーノートを見るとクラシックピアノ出身だとありましたが、そういうクラシック出身のピアニストにありがちなプレーの型というのがなく、反対に今までに聴いた事がないタイプのプレイヤーでした。気に入ってから調べると、アルゼンチンのピアニストでクラシックをやっていたがエリントンのレコードを聴いてジャズに目覚めたとジャズ批評no59にはありました。と遅まきながら有難く聴かせてもらっています。ウソのようなホントの話でした。

収録曲
A面
1, AIN'T MISBEHAVIN'
2, YESTERDAYS
3, WHAT IS THIS THING CALLED LOVE
4, CHOPIN PRELUDE
B面
1, LAZY BONES
2, WHER OR WHEN
3, SOMETIMES I'M HAPPY
4, EMBRACEABLE YOU

懐かしの10インチ盤と意外な10インチ盤

2007年02月16日 | ジャズ全般
先日にいつもよく行くレコードショップに行った時に、何気なく棚を漁っていると、わたしにとって何と懐かしい一枚がありました。ルイアールストロングの10インチ盤です。原盤はDECCAですが、国内テイチクから販売されたアルバムでしたが、私はこのアルバムのLA VIE EN ROSE(バラ色の人生)を聴きたかったので購入しました(約千円)。この曲をSP盤で父がどこかのメーカーの電気蓄音機の鉄針で聴いていたのが私が記憶している初めての海外の音楽でした。このSP盤は今も保存してあり、懐かしさのあまりSP盤の“LA VIE EN ROSE”を一度か二度今のシステムで聴いた事があるのですが、低音高音がほとんど聴こえず昔のラジオからの音楽を聴いているような感じでした。いま先日入手した10インチ盤の“LA VIE EN ROSE”を聴きながら記事を書いています。当たり前でしょうが音が全然違います。国内で何年頃に発売されたものかは判りませんが、当時のサッチモのベスト集というコンセプトだったアルバムのようですが, DGもあり骨董的古さも感じられます。これで自分の懐かしい気持ちを満足させています。“BLUEBERRY HILL”も聴き覚えのある懐かしい曲です。


その時にもう一枚10インチ盤を購入しました。それがDECCAの“FAMOUS RUMBAS”というルンバを特集したアルバムで、テイチクから発売された国内盤です。上のSATCHMOと同時期かもう少し早くに販売されたものと思われますが、これを豚カツ定食程度の価格(約千円)で購入したかというと、見覚えのあるジャケット写真だったからです。以前にDECCA盤でHelen O'connellの“Latin American Favorites”を紹介させていただいていますが、そのジャケットと全く同じです。

テイチクがこのジャケットを使用したのかDECCAが元から使っていたのか分かりませんが、同じDECCAですから問題はないのでしょう。人気がある写真は再使用されるケースは今までも何件かは見ましたので驚くには価しないのかもしれませんが、これも一興と購入した次第です。このアルバムはHENRY KING指揮によるオーケストラ演奏でダンスミュージック集という内容だと思います。未だ聴いていませんのでご容赦くださいませ。

白木秀雄

2007年01月31日 | ジャズ全般
今日のアルバムはレコードでなくCDです。それも日本のドラマーです。昭和ジャズ復刻シリーズとして発売されたシリーズからですが、これはテイチクの原盤なのでしょうがディスクユニオンが発行者となっています。白木秀雄の名前はキング盤の秋吉敏子“トシコ、旧友に会う”で参加していたので名前は知っていたのですが、あまり印象に残っていませんでした。それが先日、あるお宅で白木秀雄の“STEREO DRUM”を聴く機会があり、その一曲目のSTEREO DRUMの白木のソロプレイに鮮烈な印象を与えられました。シンバルのこれ以上ないような硬質の音やバスドラムの迫力ある連続音や白木の息遣いやスティック捌きが感じ取れるような臨場感に感激して帰宅すぐに通信販売で購入したのです。購入してから知ったのですがSTEREO DRUMとBLACK MODEは全く同じアルバムで曲順が違うのとSTREO DRUMはステレオ盤、BLACK MODEはモノラル盤と知ったのです。とにかくこのアルバムはモノラルよりはステレオの方が圧倒的に音がいいと思いますし何よりリアルであります。馬場康一氏のライナーノートによると白木はこのアルバムで目標とするアートブレイキーからプレゼントされたシンバルを使用しているという事です。

このアルバムの事をmixiで書いたらジャケットの白木がアニキ金本に似ているとご指摘を受けましたが、言われてみるとなるほど似ていると認めざるを得ませんです(笑)。今日はできる限り隣近所に迷惑がかからないと思える範囲で音量を上げてSTEREO DRUMを聴いています。いやぁ~迫力あります。白木秀雄は若くして亡くなったそうですが残念です。


↑はBLACK MODEの方のジャケット写真です。
他のプレイヤーの演奏にコメントする余裕がありませんが、どの曲ものめり込んでしまうぐらい聴けます。
下に曲目とメンバーの紹介だけしておきます。

パーソナルは, 白木秀雄(ds), 世良譲(p), 栗田八郎(b), 松本英彦(ts), 小俣尚也(tp)
STEREO DRUM収録曲
1, STREO DRUM
2, GRAY SOUL
3, BLUES FOR JOE
4, BLACK MODE
5, TABOO
6, DEEP IN A SOUL
7, CHARY


石原裕次郎

2007年01月29日 | ジャズ全般
テイチク盤で石原裕次郎の“NOSTALGIA”1974年録音・レコード重量125g

今日は趣を変えて日本の男性のボーカルでシンガーは石原裕次郎です。このアルバムは無類のジャズ好きだった裕次郎が映画音楽を題材にジャズを歌ったもので、ロスで録音が行われたのですが、バックのメンバーも名手が固めています。裕次郎は曲の合間で語りを交えながら歌っていて、さながら裕次郎のライブを楽しんでいるような感覚を味わえるアルバムです。裕次郎は高い声はやや出にくいようですが歌の雰囲気を自然に形つくっていく天性の上手さがあるように思いますし、なにより楽しそうにリラックスして歌っているのが彼の持ち味なのでしょう。これがジャズボーカルだと言えるほどジャズ味は濃くありませんが、全曲バラードの裕次郎節のジャズボーカルのアルバムです。

パーソナルは, BOBBY BRYANT(tp), BILL GREEN(ts), SHELLY MANNE(ds), JEROM RICHARDSON(ts), BUDDY COLLETTE(as), CHUCK DOMANICO(b), OSCAR BRASHEER(tp), LLOYD ULYATE(tb), JACK NIMITZ(bs), AL HENDRICKSON(g), ARTIE KANE(p),OLIVER NELSON(superviser)、その他ストリングス

収録曲
A面
1, LOVE LETTERS
2, KISS
3, AS TIME GOES BY
4, AGAIN
5, MONA LISA
B面
1, THE CALL OF THE FAR-AWAY HILLS
2, SUMMERTIME IN VENICE
3, RUBY
4, THE RIVER OF NO RETURN
5, SEPTEMBER SONG

Mel Torme

2007年01月25日 | ジャズ全般
VERVE盤でMEL TORMEの“SWINGIN ON THE MOON'”1960年録音・レコード重量150g

このブログを昨年の2月に始めてからあっと言う間に一年が経ちました。その間に色んな方に教えていただき励ましていただきながら何とか続ける事ができました。ブログを通じてのお付合いも増え何かとお世話になっており感謝に堪えません。このページ上ではありますが、あらためてお礼を申し上げます。本当にありがとうございます。

本日のアルバムはメルトーメのアルバムですが、私の場合のお約束のジャケ買いの一枚です。このメルトーメの名前は知っていましたし、彼のボーカルもテレビ番組などで見聴きした事はあるのです。が敬遠していたわけではないのですけれどレコードショップで彼のアルバムを見かけても手も伸ばさず他のアルバムを探すのが常でした。ところが67camperさんのブログ記事を拝見させていただき、このジャケットが気に入ってしまいました。大きい金魚鉢(本当は宇宙ヘルメットらしい)を頭にかぶった美女のジャケット写真に魅せられてしまったわけです。それからは何とか入手しようと探したのですがなかなか出会えませんでした。そうこうしている内にミシガン~ボストン~ニューヨーク~ミシガンと廻る旅行があり、これ幸いと宿泊する先々でレコード店巡りをしたのですが、これはその時にアメリカで入手した約60枚の内の一枚、思い出のアルバムです。出会った店では、このアルバムにはFIRST PRESS MONO “EXCELLENT”の表示があって仰々しくやや高い壁に陳列してありました。それを店奥から足踏み台を探して持ってきて自分で陳列から外したのも覚えています。

今改めてメルトーメのボーカルを聴きながらこの記事を書いていますが、彼の声はすべすべと円やかで熟成した味わいです。彼の歌い回しは私の個人的見方から言うと、どこまでも円滑で上手過ぎてそれがかえって少し不満に思えるのでしょうか。ルイの嗄れ声やナットの温かみあるボーカル等とはまた一味違うボーカルがメルトーメなんだろうと思えます。A-5のHOW HIGH THE MOONB-1のBLUE MOON, B-4のMOONLIGHT IN VERMONTに整った静かなボーカルにいかにもの彼らしさを感じる私でした。なお本アルバムは下記に収録曲を記していますがすべて月にちなんだ選曲になっています。なおEXCELLENTの表示は的確でチリパチ音のない状態の快適な盤でした。

RUSSELL GARCIAのアレンジ指揮によるオーケストラ伴奏

収録曲
A面
1, SWINGIN' ON THE MOON
2, MONNLIGHT COCKTAIL
3, I WISHED ON THE MOON
4, MOON SONG
5, HOW HIGH THE MOON
6, DON'T LET THAT MOON GET AWAY
B面
1, BLUE MOON
2, VELVET MOON
3, NO MOON AT ALL
4, MOONLIGHT IN VERMONT
5, OH. YOU CRAZY MOON
6, THE MOON WAS YELLOW

*いつまで続けられるか分かりませんが今後ともよろしくお願いいたします。


Benny Goodman

2007年01月06日 | ジャズ全般
COLUMBIA盤でBENNY GOODMANの“SWING INTO SPRING”1941年~1958年録音・レコード重量

このアルバムはベニーグッドマンの1941年から1958年までの録音から抜粋してアルバム化したもののようです。ベニーグッドマンのアルバムを買ったのではなく、自分としてはヘレンウォードとヘレンフォレストのボーカルが収録されていたので、一度聴いてみなければと購入したものです。ベニーグッドマンの演奏で'41年から'58年のが収められているわけですから演奏の変遷を感じることもできます。変遷といってもデキシー調からスイングまでの変わりようで、それはグッドマンスタイルともいうべき、今となっては古き良き時代のジャズスタイルといった印象を受けるのですが、グッドマンの流れるようなクラリネット演奏は今聴いても悪くないですね。

HELEN WARDのA-2の I'LL NEVER SAY “NEVER AGAIN” AGAINとB-2の WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DOは裏面の記録では1953年録音となっているのですが彼女は1940年代に完全に引退したとボーカル本には記載されていたのですが、このあたりの事がどちらが正確でないのかは私には不明です。1953年録音なら彼女は40歳前ということになるのですが。彼女のボーカルは若々しい感じがするのです。

もう一曲HELEN FORRESTのA-5の PERFIDIAは1941年録音と記載されています、彼女が若々しくて可愛い声で歌っていると思いますが彼女のボーカルはこの1曲だけです。この曲ではスイング全盛時の彼女のみずみずしいボーカルが聴けます。

千円で入手したアルバムですがB面に一部プチパチ音が入りますが音質は悪くありません。でたったの3曲だけの女性ボーカル+ベニーグッドマンその他という事で不足は感じません。


BENNY GOODMAN(clar)以外の主なパーソナルは収録曲と一緒に紹介します。
A面
1, THE EARL AL DAVIS(tp), CLINT NEAGLEY(as), その他
2, I'LL NEVER SAY “NEVER AGAIN” AGAIN *HELEN WARD(vo), BILLY BUTTERFIELD(tp), LOU McGARITY(trm),その他
3, UNDECIDED     TERRY GIBBS(vibra), TEDDY WILSON(p), MUNDELL LOWE(g),SID WEISS(b), その他
4, JUST YOU. JUST ME CHRIS GRIFFIN'(tp), GERALD SANFINO(as)
5, PERFIDIA  *HELEN FORREST(vo), COUNT BASIE(p), LES ROBINSON(sax)
B面
1, RACHEL'S DREAM RED NORVO(vibra), TEDDY WILLSON(p), MIKE BRAYAN(g), SLAM STEWART(b), その他
2, WHAT A LITTLE MOONLIGHT CAN DO *HELEN WARD(vo),
3, SLIPPED DISC   B-1と同メンバー
4, LA ROSITA      JIMMY MAXWELL(tp), MEL POWELL(p), SID CATLETT(ds)
5, TAKE IT SKIPPY MARTIN(as), MEL POWELL(p), SID CATLETT(ds)
6, SWING INTO SPRING DOC SEVERINSON(tp), HANK JONES(p), TONY MOTTOLA(g)

Let's Swing Now

2007年01月02日 | ジャズ全般
VICTOR盤で“LET'S SWING NOW vol.3”1976年発売・レコード重量120g

新年の初アップは久し振りにジャパンです。俳優だった藤岡琢也は2006年に亡くなりましたが本業の演劇以外に熱心なジャズリスナーであったのは皆さんご存知と思います。オディーオ雑誌に登場して菅野沖彦のインタビューに答える形で自分の機器や自慢のアルバムを披露していたと記憶しています。芸能界でジャズ好きといえば昔は大橋巨泉、今ではタモリも有名ですが作家の故植草甚一もさらに有名でした。このアルバムはそんなジャズ好き藤岡琢也がプロデュースしたもので、ライナノートによると、藤岡の誕生日には会場を借り切って藤岡はいろんなジャズメンに声をかけて集まってもらっていたらしいです。特設ステージで夜明けまで即興ジャズを楽しんでいたという事です。甲斐性があればそういう旦那をしてみたいものです(無理です)。その藤岡のお声掛かりで数十年ぶりにナベサダとヤッチンこと八城一夫が共演したのが本アルバムです。このアルバムは昨年の11月にレコードショップで見かけて値段千円そこそこと言う事もあり聴いてみようかという感じで入手しました。八城一夫はSIDE by SIDEシリーズぐらいしか知らなかったのですが、このアルバムでは渡辺貞夫と共に本領発揮というべきかガンガン弾いていて見直した感じです。渡辺もアメリカから帰って既に十年前後が経ち人気もさることながら油がのっていた時期ではないでしょうか。千円そこそこのアルバムにしてはとても安い買い物と感じました。私自身はA面1と2のTANGERINEやIF YOU COULD SE ME NOWが気にいって何度も聴き直ししています。もし未聴の方がいらしたら安い買い物と思ってチョイと聴いてみてくださいませ。
なおこのシリーズはVOL1が北村英治、マーサ三宅+世良譲、八城一夫。VOL2が松本英彦、原田政長、八城一夫等となっています。

パーソナルは, 渡辺貞夫(as), 八城一夫(p), 原田政長(b), 野村元(dr)

収録曲
A面
1, TANGERINE
2, IF YOU COULD SEE ME NOW
3, THE BLUES
B面
1, FAT'S WALK
2, DAY DREAM
3, LOOK FOR THE SILVER LINING

Sharky's Machine

2006年12月20日 | ジャズ全般
今日の一枚は映画音楽からです。BURT REYNOLDS主演の映画“SHARKY'S MACHINE”です。

バート レイノルズは1970年代当時に最もセクシーなアクターと言われていたように記憶しています。私は彼の面相が少し品なく感じて好みではなくショーンコネリーの方が好きでした。この映画も鑑賞しましたがあまり覚えていません。当時に映画を鑑賞した時はこのようなメンバーがサウンドトラックに参加しているとも知らず映画を見ていました。

収録曲とメンバー名を挙げておきます。
AL CAPPSによるアレンジと指揮となっています。
A面
1, STREET LIFE (RANDY CRAWFORD)
2, DOPE BUST (FLORA PURIM & BUDDY DE FRANCO)
3, ROUTE66 (THE MANHATTAN TRANSFER)
4, HIGH ENERGY (DOC SEVERINSEN)
5, LOVE THEME FROM SHARKY'S MACHINE (SARAH VAUGHAN)
B面
1, 8 TO 5 I LOSE (JOE WILLIAMS)
2, MY FUNNY VALENTINE (JULIE LONDON)
3, SEXERCISE (DOC SEVERINSEN)
4, LET'S KEEP DANNCING (PEGGY LEE)
5, SHARKY'S THEME (EDDIE HARRIS)
6, BEFORE YOU (SARAH VAUGHAN & JOE WILLIAMS)

上記のメンバー以外に参加している主なミュージシャンは次のとおりです。
BARNEY KESSEL, EDDIE HARRIS, BOBBY TROUP, SHELLY MANNE, RAY BROWN, AL CAPPS, TIM HAUSER, OSAMU KITAZIMA, CARL FOTANA, その他大勢



アルバムの見開きを開けると上のような写真がありますので同時に載せておきます。
やや年取ったジュリーやペギーの写真もありますが、こういう豪華メンバーでサウンドトラックをつくったのは、この映画監督や俳優のバートがジャズ好きだったからという話をどこかで聞いたような気がします、記憶曖昧ですが。